ウィリー・ネルソンがルーカス・ネルソンら家族と共に録音した71作目のスタジオ・アルバムは、アメリカーナ、讃美歌、往年の名曲などを収録。
『家族』からの第一弾シングル「ファミリー・バイブル」は、ウィリー・ネルソン初期の楽曲の一つで、書かれたのは1957年。その時、彼にインスピレーションを与えたのは、聖歌「ロック・オブ・エイジズ/千歳の岩」を好んで歌い、夕食の後にはいつも聖書を読んでくれた祖母の姿だったという。ヒューストンを拠点に苦闘をつづけていた若きソングライターは、ポール・バスカークに認められ、「ファミリー・バイブル」、「ナイト・ライフ」といった彼のオリジナル曲がクロード・グレイによって歌われることとなった。グレイの歌った「ファミリー・バイブル」は諸事情から、ウィリーの名前はクレジットされなかったが、1960年2月にシングルとして発売され、ビルボード誌のホット・カントリー・シングル・チャートで7位まで上昇。この成功をきっかけにウィリーはナッシュビルに移り、その地で彼は、ソングライターとしての評価をさらに確かなものとしていった。
「ファミリー・バイブル」のウィリー自身が歌ったヴァージョンは、1971年発表のアルバム『イエスタデイズ・ワイン』に収められ、以来、ライヴ・パフォーマンスには欠かせない曲となっていたが今回新たにスタジオ録音された。