感謝のしるし 母と娘の卒業ソング〜
            スペシャルインタビュー

普段から一緒にいてもなかなか言葉にできない「ありがとう」の気持ち。
曲に託して「ありがとう」を伝えて欲しいから、卒業を迎える3組の親子にこれまでのことを振り返りながら、 2/1リリースの「感謝のしるし~母と娘の卒業ソング」CDを全曲聴いてもらい親子それぞれからおススメ曲を紹介してもらいます。

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EPISODE 1

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加藤さん(仮名)親子

ユーモアいっぱいのお父さんとお母さん、2人姉妹の4人家族。対面ではもちろん、LINEやSNSで日々の出来事や趣味の話など、普段からよく会話をしているそう。誕生日やクリスマスなど家族でパーティーを開いたり、笑顔の絶えない仲良し一家。仕事や趣味にお互いのびのびと活動をされているお話や、ピアノの即興演奏もお聞きしました。

今までに一番苦労をかけたなと思うことは?と尋ねると、「高校受験の時に、たくさんたくさん支えてもらったんです」と語ってくれた秋奈(仮名・娘)さん。勉強に立ち向かう道筋を、母親の真理子さん(仮名・母)が作ってくれたのだそう。

娘:私は特別勉強ができるタイプではなく、自分の意思も弱いタイプだったので、勉強に立ち向かうのが難しくて。でも、当時は思春期だからというわけではないけれど、「勉強しなさい」って言われるのって嫌じゃないですか(笑)。だから、「ちゃんと勉強するから、『勉強しなさいって絶対に言わないで』って言ったんですね。そうしたら本当にそれを守ってくれました。たとえば『勉強終わったら一緒にどこか行こうか』とか、自分から自然に進められるよう、いろいろと考えてくれたんだなと思います。母が私に合っていることや、将来のことを一緒に考えてくれたので、だんだんやる気になって、そこから一生懸命勉強するようになりました。

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母:どうしても行きたいと言っていた学校は、かなりレベルが高く、いまの学力では厳しいかなと思ってはいたんです……結果としては残念ながら合格できなかったんですけど、2人でチャレンジできた時間は決して無駄ではなかったなと思っています。

「子育ては楽しいことの方が多かったです」とインタビュー中もニコニコ笑っていたお母さんも、担任の先生の前で涙をこぼした時もあったそうで、当時をお二人で振り返ってくれました。

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娘:中学生の頃、人付き合いがうまくいかなくて、女の子同士だとそういうことも多いのかなと思うんですけど、そんな状況に私が直面をして。友達関係がうまくいかなくて落ち込んじゃったり、学校に行きたくなくなったりしたことがあったんですけど、その時も母が精神的な面で一番支えてくれたなと思います。そのおかげで中学も最後まで通うことができたし、その時にできた友達とも今も仲良くしているので、感謝しています。

母:学校でお友達とうまくいかなかったりすると、本人もすごく辛かったと思うんですけど、親としてもちょっと辛いかなって。変われるものなら変わってあげたい、と思っていました。娘の前では泣かなかったですけど、担任の先生のところに話に行った時にぽろっと涙が出ちゃったりすることもあって(笑)。登校拒否にはならず、毎日頑張って学校には行っていたけれど、あの時期は本当に辛かったと思います。その時にすごく意識したのは、大変だよね、辛いよねって話すよりは、カラッとした感じで「居場所ならあるよ」って。最悪学校に行かなくてもいいよ、とまでは言わなかったですけど、それぐらいの気持ちで家が居場所だと思ってくれれば、必ずいい方に変わっていくんじゃないかなって思いながら過ごしていました。

加藤さん一家にはいつも音楽が近くにあったそうで、取材に行った日にも母娘でピアノの連弾を聴かせてくれました。

母:このピアノは、私が子供の頃から使っていたピアノなんですよ。うちでは誕生日や行事の時にはいつも全力で(笑)、プログラムを作って、それを書いた模造紙を壁に貼って、娘たちに司会進行をやらせるんです。料理も一緒に楽しく作ったり。家族の誕生日とかクリスマス、ちょっとしたイベントなんかもいれると、2カ月に1回ぐらいはそういうパーティーを開いていて。人前に出る力、コミュニケーション能力は絶対に必要だと思っていたので、みんなの前で何かを発表するとか、そういうことを家族の中で楽しみながらやってきました。あとカラオケも好きで、家族でよく行きますね。

感謝のしるし 母と娘の卒業ソング〜
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娘:カラオケはよく行きますね。私はでんぱ組.incとか虹のコンキスタドールが大好きなんですけど、いつも音楽に元気をもらっています。私が聴く音楽はだいたいアップテンポのイケイケな感じの曲が多くて(笑)、何か作業する時とか通学の時とか、そのノリで自分のテンションも上げることが多いです。この『感謝のしるし 〜母と娘の卒業ソング〜』は、普段聴いている音楽とは違うタイプでしたが、普段聴かない分、聴いた時のインパクトが大きくて。1曲1曲じっくりと聴いて、心に沁みました。

母:このCDを聴いた時に、娘の幼稚園時代を思い出して。歌手の方が来て、全曲ママ目線の歌を歌ってくれるというコンサートを幼稚園が開いてくれて。幼稚園に通うママだけが集まって聴いたんですけど、全員ハンカチがグッショグショになるくらい号泣して(笑)。このCDにも母目線だったり、親子の関係を歌ったような曲が並んでいたので、10数年前のその時の光景を思い出しました。

秋奈(娘)さんセレクト

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「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」/アンジェラ・アキ

この曲は幼い頃から聴き馴染みがありました。父が好きで、カラオケで一緒に歌ったこともあります(笑)。子供の頃は正直歌詞の意味はわからないまま、でもなんか好きだなってずっと聴いていたんです。今回機会をいただいたので、歌詞をじっくりと読ませていただいたんですけど、“こんな歌だったんだ!”といろいろと感じられて、自分自身にも通じるところがあるなと、自分が歩んできた道と重ね合わせるとますます響く曲だなと思いました。

「遥か」/GReeeeN

中学校で吹奏楽部に入っていてクラリネットを吹いていたんですけど、その時に「遥か」を演奏したことがあったので、思い入れがあります。最初は先輩の卒業式でみんなで演奏したんですけど、それからは定番曲になって、敬老の日に呼ばれて演奏したりとか、いろんな場面で吹きました。特に“気づけばいつも誰かに支えられ〜”っていう部分は、私もそうだなって思います。

真理子さん(母)セレクト

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「YELL」/いきものがかり

いきものがかりは大好きで、普段からよく聴いています。特にこの「YELL」は大好きな曲で、“さよならは悲しい言葉じゃない”っていう、お別れは寂しいけれどエールを贈るよっていう思いは、ちょっとこじつけになるかもしれないですけど、子供たちも一人暮らしを始めたりして、いつか離れていくじゃないですか。私は過保護で子離れができていないので、それを考えるだけで寂しくなってしまうのですが、子供たちの成長のためには送り出す時も必ずくる。その時に、この歌をそっと流しながら笑顔で送り出したいと思います(笑)。

「翼をください」/赤い鳥

この曲は子供の頃からよく歌ってきましたし、ピアノでもよく弾いたりした大事な曲です。小学生の頃は合唱の課題曲でもありましたね。その当時は、うまくハモれるかな?とか、綺麗に歌えるかな?ということばかりで、歌詞の意味まで深く考えてなかったですけど、“願いが叶うなら 翼がほしい”って、「YELL」と近いものがあるなと。いつか子供たちが旅立っていく、でも帰る場所はあるよ、みたいな(笑)。そんな気持ちで聴けるかなと思います。

感謝のしるし~母と娘の卒業ソング~

感謝のしるし~母と娘の卒業ソング~

卒業の春・旅立ちの時期に聴きたくなる2000年代の名曲から卒業シーズンの定番曲まで!16曲分の「ありがとう」の気持ちがぎゅっと詰まったCDです。

EPISODE 2

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増田さん(仮名)親子

息子だって感謝を伝えたい!というわけで、今回取材させていただいたのは、この春、ご兄弟で卒業を迎える二人の息子さんを働きながら育ててこられたお母さんと、上京後、心に決めた道へと進む大学生。ご夫婦それぞれマイカーを持ち、洋楽ロック中心のお父さんと、ユニコーン大好き邦楽中心のお母さんのクルマの中で幅広く音楽に触れてきたと語る息子さん。年末の帰郷時に同行させていただきました。

県外の中高一貫校に通う丈さん(仮名・息子)のために6年間毎日欠かさず愛情のこもったお弁当を作り続けたという早紀さん(仮名・母)。その後、大学に進学した丈さんは、東京で一人暮らしをするようになり、身をもって大変さを感じたそう。

息子:僕は中学受験をして、県外の中高一貫校に6年間通ったんです。そのため朝がすごく早くて、6時半には家を出ないと間に合わない生活だったんですね。そんな中、母は毎日早起きをして6年間お弁当を作ってくれました。当時はそれが当たり前のように感じていましたが、大学進学で上京をして一人暮らしを始めたら、自分一人のご飯を作るだけでも大変で(笑)。それを6年間毎日毎朝やってくれていたって、すごいことだったんだなと。親元を離れてから、その大変さに気がつき“本当にありがとう”という感謝の気持ちでいっぱいです。

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母:私は保育士の仕事をしているので、早番の時には私も6時半には支度を終えて出ていくんですよ、だからその前にお弁当を作るのはちょっと大変だなと思っていたんですけど、そんなふうに思っていてくれていたのならよかったなと思います(笑)。学校でお弁当を頼んだり、購買でパンを買ったりできるんですけど、やっぱりお弁当がいいって。

息子:クラスのみんなもお弁当だったし、結構広い学校だったので購買まで遠かったんですよ(笑)。一番好きだったおかずは、形になっていない卵焼きです。この春僕は大学を卒業するんですが、弟も高校を卒業するんです。

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母:これでようやく、私もお弁当から卒業できます(笑)。

息子:本当にありがとうございました!

丈さんは大学で軽音楽部に入り、バンドを結成。そこでベースを担当していたそう。音楽好きはご両親譲り。ユニコーン好きな母・早紀さんと、洋楽好きな父の影響は大きかったと教えてくれました。

息子:僕が生まれて初めて行ったコンサートは、母が大好きなユニコーンで。ユニコーンは僕が小さい頃から車の中でずっと聴いてたんですよ。だから再結成の時には絶対に行きたいって言って、母と一緒に行きました。

母:はい(笑)。私はもう中学生の頃からユニコーンが大好きで。やっぱり車移動が多いので、車で過ごす時間は音楽を聴いていることが多かったです。

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息子:母親の車ではユニコーンが流れていて、父親の車ではずっと洋楽が流れていて。車ごとで曲のジャンルが違ったんです(笑)。母の影響で小さい頃にピアノは習っていたんですけど、父親の影響でロックや洋楽もすごい好きだったので、大学に入ってから軽音部に入って、バンドを始めました。重低音が好きで、リズム系が好きなので、バンドではベースをやっています。バンドではいろんな曲をコピーしていて、昨年やったライブでは、Mrs.GREEN APPLEのコピーをしました。

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母:息子が通っていた幼稚園は合奏なんかを本格的にやる幼稚園だったので、小さい頃からずっと楽器に触れていたんですよ。その影響があるのか、楽器にも音楽にも馴染みがあるようで。

息子:そうですね。小学校では5年生になると必ずマーチングバンドに入らなきゃいけないんですけど、その時はマーチンググロッケンという、首からさげる鉄琴がやりたくて、そのオーディションのために練習したりしていました。そのオーディションには無事合格して、マーチングで地域のお祭りに参加したりもして。思えばずっと音楽に触れているな、という気がします。

(息子)さんセレクト

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「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」/アンジェラ・アキ

この曲は世代というのもあって、小学校の卒業式の頃ぐらいからずっと流れているような、別れの曲、節目の曲という印象です。中学生のちょうど14歳の時に“立志式”があり、その時に最後にみんなに手紙が配られたんですよ。それをもらっている時にこの曲が流れていた記憶があります。その手紙というのが母親からの手紙で、それを読んで“こんなふうに思っていてくれたんだ”と、14歳の頃っていうとちょうど反抗期だったと思うんですけれど、もらった時はすごい泣きそうになった記憶があります(笑)。この曲を聴くと、その時のことを思い出しますね。

「secret base 〜君がくれたもの〜」/ZONE

大学で軽音部に入って初めてベースを触ったんですけど、その時に初めて演奏したのがこの曲だったんです。自分にとっては始まりの曲ですね。メロディーや歌詞からも夏の情景が思い浮かんで、いい曲だなと思いました。僕は中学受験をして県外に出ちゃったので、小学校の時にすごく仲良くしていた友達も、県外の学校にいくようになると会わなくなっちゃって、そういう別れが寂しかった時期がありました。自分の中のそういう経験とも重なる、ノスタルジックな気分にさせてくれる曲だなって思いました。

早紀さん(母)セレクト

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「大丈夫」/jimama

まずは歌詞を見ないで曲だけを聴いた時に、自分にも息子にも周りにも当てはまるような曲だなと思ったんです。特に歌詞の最初の2行、“どれだけの道のりを 君と乗り越えてきたんだろう/喜びや悲しみも 今は穏やかな風が包む”というところが、卒業を直近に控えた今の時期の心境にぴったりだったので、じーんときました。私も主任を任されているので、子供たちや職員に対してよく「大丈夫、大丈夫」って言ってたりするんですよ。自分もそういえば口癖のように言ってるなと思って、この曲にすごく共感ができました。
(息子談)「確かによく『大丈夫』って言われたような気がします。常に前向きで、落ち込むことがないんですよ。『頑張れ』じゃなくて、『大丈夫』だったから、それにすごく助けられたなと思います」

「ママへ」/AI

私は、息子から、“早紀”と名前で呼ばれ、“お母さん”とか“ママ”と呼ばれたことがないんですが(笑)。普段は“ありがとう”とか、そういう思いを表に出すことはないのでしょうが、AIさんがお母さんにこの歌を贈ったように、息子もいろいろと家族のことを思ってくれているんだろうなと思い、噛み締めるように聴きました。

「桜色舞うころ」/中島美嘉

私の仕事柄、桜が舞う季節は毎年卒園式で卒業生を送り出しているので、この曲は思いが重なるところが多いです。歌詞の中には春だけじゃなくて、夏も秋も冬も出てくるので、一年を通して作ってきたいろんな思い出と重なるんですよね。この曲も子供たちが合唱をしたことがあるので、卒園式の曲という印象もあります。

感謝のしるし~母と娘の卒業ソング~

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卒業の春・旅立ちの時期に聴きたくなる2000年代の名曲から卒業シーズンの定番曲まで!16曲分の「ありがとう」の気持ちがぎゅっと詰まったCDです。

EPISODE 3

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北原さん(仮名)親子

べたべたせずお互いに自立した親子関係を築く3組目の北原さん親子(仮名)は、なにごとにも深いこだわりをもたず、幅広く興味を持ちながらも好きな食べ物や性格などは母娘でとても似ているそう。だからこそぶつかり、苦しむこともあったそうですが、さっぱりとお互いのことを話せる、凛とした佇まいの自然体が素敵なお二人に弊社までお越しいただきました。

「うちはあまり親子関係が良くなかったんです」と語るのは、北原さん親子。学習塾を経営する昌代さん(仮名・母)は、「昔は教育ママだったので、“より高みを目指せ!”とお尻を叩いて引っ張ってきたんですが、子供が大きくなるにつれて別人格だということを理解して、親の思い通りにはならないことを悟りました」と振り返る。中高一貫校に入学し、昌代さんが“このままで大丈夫かな?”と心配してしまうほどのびのびと日々を過ごしていた優さん(仮名・娘)だったが、大学受験を迎える約半年間、スイッチが入ったかのように朝から晩まで勉強に集中した。

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娘:その結果、燃え尽き症候群みたいになってしまったんです。朝も起きなくなって、学校にも行かなくなってしまって。その時に、「もう頑張らなくていいんじゃない?」って言ってくれたことをすごく覚えています。

母:見ていても大丈夫かな?って思うくらい、寝ている時間以外はずっと勉強をしていて。ちょっと極端なんですよ。性格が男っぽいというか。親からするといろんな思いはあったんですが、コツコツできることも能力の一つだし、必死で頑張れることも能力の一つだし、本人に任せようと思ったんです。それで受かった大学が身の丈にあった大学だから、っていう話をして。

娘:受かった大学が身の丈にあった大学で、そこで頑張ればいいんじゃない?って言われて、その通りだと思いました。その頃に“頑張れ”と言われたら、“もう頑張ってるじゃん”って思っていたと思います。母がそういうスタンスでいてくれたので、最後まで頑張れました。

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母:そもそもあまり親子関係が良くなかったので、ちょっと接すればバトルが勃発するような関係性だったんですね(笑)。だから人生が決まる大事な時期に刺激を与えないように、邪魔をしないということに徹する。あとはできるだけ健康体でいられるように、食事には気をつけました。

圧倒的な集中力で無事に大学受験を制覇した優さんは、現在医療職を目指している。

娘:小学一年生ぐらいからずっと医療職に興味があって、好きな本が『家庭の医学』だったんです。

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母:よく読んでたよね。昔はネットがなかったので、家に『家庭の医学』を置いていて、具合が悪くなった時に私が開いて読んでいたのをよく見ていたんです。活字を読むのも好きで。中学受験をしたきっかけも、医学部にいきたいという理由でした。

娘:聞いたことがないような病名や医療用語に興味を持っていたんだと思います。小さい頃、弟と人形ごっこをしてたんですけど、おままごとではなくて、ずっとお医者さんごっこをしてました。人形が患者さんで、弟は人形を動かす役(笑)。

「ちょっと変わった子だったんですよね(笑)」と昌代さんが笑う優さんの幼少期。QUEEN好きな父親に感化されて、「私もあれがやりたい」とギター教室に通うようになったのが4歳の頃。「習ったのは小6まで。今はもう弾けない」と言う優さんは、最近ではK-POPを聴くことが多いそう。今作『感謝のしるし 〜母と娘の卒業ソング〜』を聴いた感想を、北原さん親子はこんなふうに語ってくれた。

娘:知らない曲の方が多かったんですが、こんなに感謝を伝える曲がいっぱいあるんだなとビックリしましたし、伝え方もいろいろあるんだなと思いました。「大丈夫だよ」って優しく寄り添ってくれるような曲もあれば、背中を押してくれるような曲もあって。私はどちらかと言うと、背中を押してくれる曲の方が好きかな

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母:1曲1曲にメッセージ性があって、それぞれの立場で感じ方も違うので、お互いが感じたことについてやり取りするのも面白いなと思いました。曲を通して思いを伝え合うこともできるんだなと、この作品を通して初めて知りました。今まで、あまり馴染みのない曲の歌詞を真剣に読んだことがなかったので、歌詞の内容や曲が出来たエピソードを知ることも楽しかったです。また帰って聴いてみたいと思います。

(娘)さんセレクト

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「君に贈る歌 〜Song For You」/シェネル

音源をいただくまで実は聴いたことがなかったんですけど、サビの部分の歌詞がすごくいいなと思って。母に贈る感謝の歌としても、一番この曲がいいんじゃないかなと思いました。“探しても見つからない 君との丁度イイ距離が”とか“顔も見たく無い時もある”とか、私たちのこの関係性を歌ってくれているようで、ぴったりだなと思いました(笑)。

「YELL」/いきものがかり

この曲は特に親子関係には関係ないんですけど、小学校の時から6年生が卒業するたびに歌っています。歌っている相手に向けてだけじゃなく、自分自身に向けてもエールを送っている歌なので、そこがいいなと思いました。卒業をきっかけにこれでお別れになる人もいるとは思うんですけど、別れが寂しいとか悲しいというよりも、次の一歩に向けて自分自身にエールを送っている感じがあって、そこがすごくいいなと思います。

昌代さん(母)セレクト

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「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」/アンジェラ・アキ

いろんな曲の中で、すごく歌詞がすっと入ってきて、一つ一つの言葉を噛み締めながら、心に留めながら聴けるというところがすごくいいなと思って、何度も繰り返し聴きました。この曲はアンジェラ・アキさんが15歳の時に書いた手紙をお母さんが持ってらして、30歳の時に返されたことから生まれたというエピソードを知って、大人から15歳の子供たちへ向けたメッセージだけじゃないんだなということに気づきました。最後の“この手紙読んでいるあなたが/幸せな事を願います”っていうところは、私も娘の幸せをとにかく願っているので、この曲を贈りたいと思います。

「Dear My Friend」/Every Little Thing

私がちょうど大学生の時にELTがすごく流行っていて。当時は曲のアップテンポな感じや、新しい音楽っていう感じで何度も聴いた曲でした。ただ、その当時は曲やリズムに重きをおいて、歌詞に耳を傾けることがなかったので、今回改めて調べてみると、男女間の友情が成立するかどうかを問う歌詞だったんですね。娘にも、恋愛もいいんですけど、男女問わず一生大事にしたいって思える友達をこの時代に作っておくことが大事だよ、と伝えたいなと思いました。

感謝のしるし~母と娘の卒業ソング~

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