「Let's Go Crazy」(Live in Syracuse, March 30, 1985)
“変えたいところは何もない。これまでに参加した中で、最もパワフルなコンサートのひとつだ”と生前にプリンス本人が語ったライヴ・パフォーマンスが、完全な形でついに発表されることが決定した。このコンサートは、1984年11月から85年4月にかけて全米各地を熱狂の渦に巻き込んだ「パープル・レイン・ツアー」の終盤、1985年3月30日、ニューヨーク州シラキュースのキャリア・ドームで収録された。約4万人のオーディエンスの熱狂的な歓声に迎えられ、プリンスがステージに登場するや、「Let’s Go Crazy」や「1999」、「Little Red Corvette」などアップテンポのヒット曲をノンストップで次々に演奏。途中、「Do Me, Baby」などプリンスらしいエロティックなナンバーを交えながらコンサートは進み、最後は約20分間にわたる「Purple Rain」で大団円を迎える。
本作はプリンスという名前を棄て、“ラヴ・シンボル”と呼ばれるシンボルマークに改名した最初のフル・アルバム。1995年当時、自らの右頬に“SLAVE”(奴隷)とペイントするなどし、所属レコード会社や音楽業界とバトルを繰り広げていたこともあってか、テンションみなぎる傑作として現在でも高く評価されている。ゴージャスなラヴ・バラード「ザ・モスト・ビューティフル・ガール・イン・ザ・ワールド」、日本では格闘技番組のオープニング・テーマとしても話題を呼んだ豪快なスタジアム・ロック「エンドルフィンマシン」などポップな人気曲を数多く収録し、ファンや批評家からの称賛を得た。また、このアルバムは長らく廃盤となっていたため、ファンにとって、今回待望の再発売となること必至。本作からの最大のヒット曲「ザ・モスト・ビューティフル・ガール・イン・ザ・ワールド」(The Most Beautiful Girl In The World)は、新たにレコーディングをした楽曲を出来るだけ早く発表したいと考えていたプリンスの想いに沿って、1994年2月にリリースされ、世界各国のチャートでトップテン入りを果たし、全英チャート1位、全米チャート3位を記録しました。ミュージック・ビデオが初めて公式YouTubeチャンネルに追加された。