Chor stellaの藤原 唯と申します。(左) Chor stellaの山田 麗と申します。(右)
もともとは「日本名曲アルバム」の初回放送で、「国立音楽大学カメラータ・ムジカ合唱団」という合唱団がありまして、その合唱団名で出演したのが一番最初なのですが、 そのあと1年くらい期間が空きまして、今の「Chor stella(コール・ステッラ)」というグループ名に変わって、2014年の5月くらいから出演しています。
〔藤原〕
「Chor stella」は、「日本名曲アルバム」(へ出演する)のために結成されたグループです。団員は普段みんなそれぞれオペラやミュージカルなど色々な活動していますので、基本的には番組収録曲の練習のために集まる、といったスタイルです。今はそこから派生して、歌謡曲や童謡・唱歌などのコーラスに加えて、普段私たちが歌っているオペラ作品とか、そういった楽曲全部を一つのコンサートで楽しめる構成にして、公演したりしています。また番組視聴者のみなさんに向けたコンサートをちょっとずつ公演するようにしています。今日のようにポップスや歌謡曲を歌ったり、声楽の発声を生かせる「モルダウ」のような曲も合唱で歌ったりしています。
〔山田〕
Chor stellaのメンバーは、すごく仲がよくて、控え室が広かったとしてもみんなでかたまるくらい仲がいいです。「サウンド・オブ・ミュージック」のように、練習や収録の合間で誰か1人が口ずさみだすと全員が歌いはじめちゃう (笑)。
そうするとスタッフの方が「あ、ちょっとちょっとちょっと・・・」と止めるというのもよくあります。(笑)
〔藤原〕メンバーは同級生や後輩が多いので、みんなで一緒にワチャワチャしています。
〔山田〕
わたしは大好きなんです。むしろ最近の曲をあまり聴いていなくて。
たぶん現代人には珍しいタイプで(笑)若者離れした心を持っているというか・・・(笑)。昭和の歌は、ささやかなことに喜びを感じている曲が多いなぁ、と思っています。小さい景色だったり、私の横にあなたがいてうれしいとか、そういうちょっとしたささやかなことが歌になってて・・・。私は昭和のリアルタイムに生まれて、そういう歌で、青春時代を過ごしたかったです。この歌を自分の青春時代に感じたかったと思うくらい好きで。(笑)毎回毎回新しい曲に出会えてすごく幸せだなと思っています。
〔藤原〕
今の曲は歌詞で内容を説明し過ぎている歌詞が多いと感じるのですが、「昭和の名曲」の場合、聴き手が想像する余白が残っているところが、とても好きです。
〔藤原〕
ほとんど知らない曲ばかりです。もちろん知っている曲もあるのですが、「知っている曲と知らない曲、どっちのほうが多い?」って聞かれると知らない曲のほうが多いです。番組で収録する場合、大体11曲録って、知っている曲が4曲あれば良い方です。
〔山田〕知らない曲を新たに知ることができて、私たちはとても楽しんでいます。「昔はこういう曲があって、こんな気持ちを歌っていたんだ」と。ド定番は聴く機会はありますが、戦後の曲などはあまり聴いたことがなく、歌詞や音楽の流れなど、新しい発見をすることも多いです。
〔藤原〕やりやすい曲とやりにくい曲というのがあると思うのですけれども、同じ歌謡曲でも今の歌手の人たちが歌っているような曲よりは、昭和の曲のほうが、音数が少ないとか、シンコペーションとか付点のリズムが少ないので、コーラスにしやすいのだと思います。
〔山田〕曲中、歌詞を追いかける間(余裕)があって・・・昔は心に余裕があったのかな(笑)そういう意味では合唱へのアレンジにむいているのかなと思います。
〔藤原〕たまに最近の曲とかが、入ってくるとすごい難しいですねぇ・・・。サザンオールスターズの曲とか・・・。
〔山田〕私のイメージですが、昭和の歌謡曲はシンプルな言葉でまとまっていていて、想像量が比較的少ないような気がします。それとは逆に、今の曲は言葉数が多かったりテンポが速かったり、時代と音楽は関係しているように感じます。
〔藤原〕その曲に合った良いバランスのときは、歌ってよかったなぁ、と感じます。
〔山田〕原曲はもちろんドストライクですばらしいのですが、合唱だと、ちがう楽しさがあると思います。強調したい言葉を強くもっていくことができたりとか、かみしめるところはかみしめて歌ったり、みんなで歌うとすごい力になるので。
〔藤原〕一体感があるというのは、歌っていてとても楽しいです。
〔山田〕ここを頂点に持ってくるというところをみんなでキメると、勢いがすごくて、そういうところが楽しいですねぇ。
スタジオ収録の場合、お客様がいらっしゃらないということと、普段クラシックの会場だと生音でも響くようにできているのですが、スタジオの場合は響きが聞こえないというのが大きな違いです。スタジオで、一番後ろの端にいると1人で歌っているような気分がします。
ホールですと反響板とかがあって、後ろの人や前の人の声が跳ね返って聞こえてきますが、それがないのは、ちょっと不安になりますが、オンエアを聴くと混ざりあっているので、よかったです。(笑)
〔山田〕日本語に訳した洋楽のポップスとか、あまり演ったことがないと思うので歌ってみたいです。ギターとか入れたりして・・・。最高だぁ!!(笑)昭和歌謡曲や洋楽に限らず今はピアノ伴奏で歌っていますが、クラシックギターとかチェロの伴奏で歌うのが、ちょっとした夢です(笑)
〔藤原〕
今日これから「霧と話した」という日本歌曲を収録するのですけれども、そういうクラシック寄りの曲とかも、あまり演ることがないので歌ってみたいです。
〔山田〕
クラシックは私たちの専門といいますか・・・。音大を卒業して、専門的に勉強してきたジャンルではあるので、私も歌ってみたいです。
〔藤原〕
たくさんのメールなどでいただいたリクエストは、いつもBS-TBSの方へお伝えしています。たとえばですが、「秋の野」とかシンプルな童謡も多いですが、
アメリカンポップスをそのまま英語で歌ってほしいとか、ミュージカルの曲が聴きたいなど色々あるのですが、その方その方でリクエストが全然違います。
あと、「この人にこの曲を歌ってほしい」というリクエストもあります。
コンサートでオペラを歌うと喜ばれます。なかなか聴く機会がない方が多いので生で聴けて嬉しいといわれたりします。マイクを使わず生声でここまでの曲を聴く機会を・・・たとえばソプラノ歌手の演奏会とか普通の方はなかなかない行かれないと思いますので、喜ばれました。
〔藤原〕
普通なのですが・・・。宇多田ヒカルさんとかMr.Children、GACKT、CHEMISTRY、L'Arc-en-Cielとか聴いていました。
〔山田〕
昭和の名曲を父が好きで、小さい頃からカセットテープで父が聴いていた影響で昭和の歌で育ちました。たくさんありますが、「フィーリング」や「まちぶせ」、「小さなスナック」、「想い出の渚」など…しょっちゅう聞いたり歌ったりしていました。
〔藤原〕今でも好きで聴くのは、自分が中学生くらいの時に聴いていた曲が多いですね。
〔山田〕私の中で父の聴いていたカセットは王道です。自分で初めて買ったCDは1970年代の洋楽で、ビージーズの「How Deep Is Your Love(愛 はきらめきの中に)」です。明るい中に、少し寂しさのある曲が好きです。
〔藤原〕いつもたくさんの応援をありがとうございます。これからもみなさんに楽しんでいただけるように、色々チャレンジしながら、「日本名曲アルバム」の収録、そしてコンサートに望んでいきたいと思いますので、どうぞこれからも応援をよろしくお願いします。
〔山田〕聴いてくださる方が楽しんでくださることが私たちの励みになって、いつも頑張れます。これからもみなさんに喜んでいただけるように心をこめて歌います。いつも応援ありがとうございます!
来年の6月22日に王子の「北とぴあ つつじホール」にてChor stellaの単独コンサートを自主企画で行います。
「日本名曲アルバム」で歌っているような歌謡曲から、本業のオペラ作品やアンサンブルなど、多彩な構成で公演する予定ですので、ぜひお越しいただければと思います。
【発売元】 【販売元】 ソニー・ミュージックダイレクト