50年後の目撃者たちへ。

50年後の目撃者たちへ。

JIMI HENDRIX
LIVE AT
WOODSTOCK

2019年10月23日発売


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収録曲

■本編

  • 1.ザ・ロード・トゥ・ウッドストック
  • 2.恋のメッセージ
  • 3.スパニッシュ・マジック・キャッスル
  • 4.レッド・ハウス
  • 5.ラヴァー・マン
  • 6.フォクシー・レディ
  • 7.ジャム・バック・アット・ザ・ハウス
  • 8.イザベラ
  • 9.ファイア
  • 10.ヴードゥー・チャイルド(スライト・リターン)
  • 11.星条旗
  • 12.紫のけむり
  • 13.ウッドストック・インプロヴィゼイション
  • 14.ヴィラノヴァ・ジャンクション
  • 15.ヘイ・ジョー
  • 16.ウッドストック・リプライズ
  • 17.クレジット

■セカンド・ルック

    ■スペシャル・フィーチャーズ

  • ・ジミ・ヘンドリックス・プレス・カンファレンス
  • ・ナッシュヴィル・ルーツ
  • ・レコーディング・ウッドストック
  • ・メモラビリア

ジミが火をつけたのは、ギターだけじゃなかった。

 ウッドストック・フェスティバルの開催から50周年を迎え、多くの人々の記憶に残るジミ・ヘンドリックスのステージを捉えた映像作品。正式名称、“ウッドストック・ミュージック&アート・フェア”は、1969年8月15日から17日までの3日間、ニューヨーク州ベセルで行われました。最終日のトリを飾るジミが登場したのは、悪天候と進行の遅れにより18日の朝9時頃。およそ40万を超える観衆は既に5万人前後しか残っていませんでしたが、ジミの生涯のステージで有名かつ鮮烈な印象を後世に残します。エクスペリエンスは既に解散していたため、ステージに立ったのはミッチ・ミッチェル(dr)、ビリー・コックス(b)、ラリー・リー(g)、パーカッショニスト2人と結成した、ジプシー・サン&レインボウズでした。このバンド編成に賛否はあるものの、繰り広げられたのは圧巻の演奏で、特にエフェクターによる激しいギター・サウンドによってズタズタに破壊し再構築したアメリカ国歌「星条旗」は、ベトナム戦争を続けるアメリカの状況を音で表現、やがて60年代という時代を象徴する伝説的なパフォーマンスとなってゆくのです。

ジョン・マクダーモットによる解説から一部抜粋

 ウォドリーは全曲を撮るのではなく、各出演アーティストのポイントを押さえる方針を立てていた。イベントを全体として捉えたい。映像、人々の生の声、音楽をひとつに合わせ、カウンター・カルチャーの最前線で何が起きているのかを伝えるドキュメンタリーを作る。それがウォドリーの狙いだった。ただ、類い希なるギタリストに漲る唯一無二のパワーと魅力はよくわかっていたのだろう。ウォドリーは賢明にも貴重な生フィルムをヘンドリックスのステージ用に取っておかせた。

 かくして、ジミ・ヘンドリックスの貴重なパフォーマンスがカメラに収められた。新たなバンドを率いてステージに上がり「恋のメッセージ」や「イザベラ」といった自らの進化が続行中であると示す新曲を披露するなど、他ではまず見られないヘンドリックスの姿がここにある。

 撮影機材の問題は致し方なかった。たとえば「恋のメッセージ」や「スパニッシュ・キャッスル・マジック」には、1台のフロント・カメラのレンズとフィルムに不具合があり、そのせいで映像の一部に乱れが生じている。しかし、この時に回っていたカメラは他になかったため、今回、同映像をそのまま使用した。

 ヘンドリックスのパフォーマンスをできる限り長く収めるべく、カメラマンたちは残り少ないフィルムを節約。1曲終わるたびにカメラのスイッチを切り、次の曲の始まりに合わせてまた入れた。そのため、曲間のヘンドリックスの喋りや楽器のチューニングなどの時間は撮っていない。監督のウォドリーはチーフ・カメラマンも兼任。彼がアップショットで捕らえたヘンドリックスの手元や驚愕のフレットワークは、本作の見どころのひとつだ。「恋のメッセージ」の中ほどで、ハート・ペリーが最後のフィルムの残りで客席全体を押さえたマスターショットも素晴らしい。同じく「恋のメッセージ」では、ヘンドリックスがビリー・コックスとラリー・リーに熱い指示を送る姿も見られる。これは撮影用のやぐらからテッド・チャーチルが捉えた映像だ。

 どのカメラもヘンドリックスの動きを追い続け、リズム・ギタリストのラリー・リーはほぼ無視している。リーが「ラヴァー・マン」で熱いソロを見せている時でさえ、3台のフロント・カメラはヘンドリックスを向いている。パフォーマーとしても圧倒的な魅力を誇るヘンドリックスの姿を一瞬たりとも逃したくない、というカメラマンの強い思いが感じられる。表情までつぶさに捕らえた映像の端々から、ヘンドリックスの心境も伝わってくる。「レッド・ハウス」のエンディングで彼が見せるしかめ面は、ギターのチューニングが合っていないことへの不満。「ファイア」中にコックスとリーに向けた物凄い形相は、彼らがしでかしたミスに対する怒りの表れだ。ヘンドリックスのユーモラスな一面も垣間見える。揃いのステップを踏む姿は、わずか数年前のチトリン・サーキット時代の自分たちをからかったものだ。

 月曜の朝、異例に長かったステージの熱気は、先に進むにつれてますます高まっていった。ヘンドリックスは「ヴードゥー・チャイルド(スライト・リターン)」を皮切りに、30分近くに及ぶメドレーを開始する。同曲が終盤に差し掛かった頃、稼働中の全カメラのフィルムがほぼ同時に終わりに近づいた。フィルム交換のため、皆がカメラを止めた。まさかこの決断のタイミングが後に計り知れないほどの幸運をもたらすとは、ウォドリー以下撮影隊の誰も想像していなかっただろう。彼らが急いでカメラを据え直すなか、「ヴードゥー・チャイルド」を終えたヘンドリックスは、ある曲を忘れ得ぬ、驚愕のアレンジで奏ではじめた。「星条旗」である。この演奏は1970年公開のドキュメンタリー映画『ウッドストック 愛と平和と音楽の3日間』を代表するシーンになり、ヘンドリックスの伝説的パフォーマンスとしていまも語り継がれている。カメラのフィルム切れがほんの数分遅かったら、この名演が永遠に失われてしまうところだった。

jimi hendrix live at woodstock ライヴ・アット・ウッドストック ジミ・ヘンドリックス

Blu-Ray ¥5,000+税

approx 212min
DTS-HD STEREO & 5.1chサラウンド
SIXP38


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jimi hendrix live at woodstock ライヴ・アット・ウッドストック ジミ・ヘンドリックス

DVD ¥5,000+税

DISC 1: approx 98min
DISC2: approx 114min
ドルビーデジタルSTEREO & 5.1chサラウンド
DTS 5.1chサラウンド
SIBP282~3(2枚組)

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[PROFILE]ジミ・ヘンドリックス●1942年11月27日にアメリカ・シアトルで生まれた、不世出のギタリスト、ジミ・ヘンドリックス。1966年にロンドンへ渡り、ノエル・レディング(b)、ミッチ・ミッチェル(ds)とともにザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスを結成。第一弾シングル「ヘイ・ジョー」は全英6位を記録するという華々しいデビューを飾り、1967年作アルバム『アー・ユー・エクスペリエンスト?』は最高2位を記録、英国中が注目するロックスターとなったジミは、アメリカに凱旋帰国しモンタレー・ポップ・フェスティヴァルに出演を果たす。その後もエクスペリエンスとして『アクシス:ボールド・アズ・ラヴ』、『エレクトリック・レディランド』(全米1位)の計3作を発表し、1969年ウッドストック・フェスティバルではトリを務め伝説的なライヴを残した。1970年にはワイト島フェスティヴァルに参加。そのワイト島に出演してからおよそ3週後の9月18日、ロンドンのホテルで昏睡状態に陥り急死。享年27才。その短いキャリアながら、ギターという楽器の可能性を拡大しながら創造した作品の数々は、ロックとは何かを提示し、世代を越えて数多くのアーティストに影響を与え続けている。2003年のローリング・ストーン誌では<歴史上最も偉大なギタリスト>の第1位に選ばれるなど、最高のロックギタリストとして評価されている。

1969年から70年へ。
12月31日と1月1日に行われた4回のステージ、全43曲、5時間を超える伝説的な演奏を完全収録!

『バンド・オブ・ジプシーズ:コンプリート・フィルモア・イースト』

ジミ・ヘンドリックス

jimi hendrix 『バンド・オブ・ジプシーズ:コンプリート・フィルモア・イースト』 ジミ・ヘンドリックス

2019年11月22日発売予定
¥7,000+税

完全生産限
未発表写真満載のカラー・ブックレット(輸入)
BOX&紙ジャケット(輸入)
英文の完全翻訳・書下ろし解説・歌詞・対訳掲載の日本版ブックレット
SICP6213~7

 1969年の大晦日と1970年の元旦、ジミはフィルモア・イーストのステージにビリー・コックス(b)とバディ・マイルズ(dr)らと登場し、正式にバンド・オブ・ジプシーズと名付けられる。新しい組み合わせによって生み出されたサウンドはソウルフルでファンキー、歌詞は内なる平和を求め、普遍的な愛と相互理解へのはっきりとした願いをテーマにしていた。 グループは1か月後に解散と短命だったが、ジミが1970年に悲劇的な死を迎える前に未来を見据えての大胆なステップをここに残したのだ。 歴史的なパフォーマンスから50年、今作はエディ・クレイマーがオリジナルのマスター・テープからリミックスし、バーニー・グランドマンがマスタリングを手掛ける。