JIMI HENDRIX EXPERIENCE  Hollywood Bowl August 18, 1967『ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル 1967』

ジミが火をつけたのは、
ギターだけじゃなかった。

JIMI HENDRIX EXPERIENCE Hollywood Bowl August 18, 1967

JIMI HENDRIX EXPERIENCE  Hollywood Bowl August 18, 1967『ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル 1967』

CD

ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス

『ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル 1967』

2023年11月10日世界同時発売

SICP6552/¥2,640(税込)

★英文解説(ジェフ・スレイト)の完全翻訳、歌詞&語り・対訳付

JIMI HENDRIX EXPERIENCE  Hollywood Bowl August 18, 1967『ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル 1967』
  1. イントロダクション
  2. サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
  3. キリング・フロア
  4. 風の中のマリー
  5. フォクシー・レディ
  6. キャットフィッシュ・ブルース
  7. ファイア
  8. ライク・ア・ローリング・ストーン
  9. 紫のけむり
  10. ワイルド・シング
JIMI HENDRIX EXPERIENCE  Hollywood Bowl August 18, 1967『ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル 1967』

LP

ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス

『ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル 1967』

2023年11月10日世界同時発売

SIJP155/¥4,180(税込)

★輸入盤LPに日本版解説書<英文解説(ジェフ・スレイト)の完全翻訳、歌詞&語り・対訳付>+<デカラベル>

Side A

  1. イントロダクション
  2. サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
  3. キリング・フロア
  4. 風の中のマリー
  5. フォクシー・レディ
  6. キャットフィッシュ・ブルース

Side B

  1. ファイア
  2. ライク・ア・ローリング・ストーン
  3. 紫のけむり
  4. ワイルド・シング
JIMI HENDRIX EXPERIENCE  Hollywood Bowl August 18, 1967『ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル 1967』

Photo:Brian T. Colvil _ © Authentic Hendrix, LLC

世界規模での名声を獲得する直前のヘンドリックスを記録した、歴史的ライヴ。
この新たな音源は、公式リリースはもちろん、
ブートレッグとしてもまったく世に出ていないものだ!

 『ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス:ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル1967』に収められたパフォーマンスは、エクスペリエンスのデビュー・アルバム『アー・ユー・エクスペリエンスト?』の全米リリースのわずか5日前に行なわれたコンサートをライヴ録音したもの。ヘンドリックスと彼のバンドをほとんど知らないオーディエンスの前に立たざるを得なかった時期の、ほぼ最後のコンサートといえるだろう。それ以前の10ヶ月間を通じて彼らは、本拠地としていたイギリスとヨーロッパ諸国を制覇していたのだが、ハリウッド・ボウルに集まった18,000人超のロサンゼルスの音楽ファンは、ヘッドライナーのザ・ママス&ザ・パパスを観に来た人たちであり、ジミ・ヘンドリックスの衝撃的な演奏とショーマンシップに、まさに、度肝を抜かれた。そしてついに、その歴史的なライヴ・セットが、正式な形で世界に向けて公開されることとなった。

 驚くべきことに、ここに収められた音源は1秒たりとも、
これまではいかなる形態でも非公式なものでも、公開されていないものだ。

 シアトル生まれのジミ・ヘンドリックスは、1966年9月、ロンドンに渡り、そこで、イギリス人ミュージシャンであるミッチ・ミッチェルをドラムス、ノエル・レディングをベースのリズム・セクションに迎えエクスペリエンスを結成している。そしてこの新バンドは、わずかな時間で大きな成功を手にしてしまう。シングル3曲がトップ10圏内に入り、連日のライヴ・パフォーマンスはどこでもオーディエンスを圧倒。ポール・マッカートニー、エリック・クラプトン、ジェフ・ベックといった大物たちからも絶賛されたのだ。イギリスでのこういった盛り上がりが、リプリーズ・レコードのチーフだったモ・オースティンの耳に届き、1967年3月には、ヘンドリックスの作品がアメリカでもリリースされることが決まる。そしてその3ヶ月後となる1967年6月、ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスは、ポール・マッカートニーからの熱心な推薦もあって、モンタレー・ポップ・フェスティバルのステージで、衝撃的なデビューをはたしたのだった。しかし、短時間で手にしたイギリスでの成功がすぐにアメリカでも再現されることはなかった。たとえば、最初の2枚のシングルは不発に終わっている。「ヘイ・ジョー」はチャートインすらしなかったし、「紫のけむり」は65位まで達しただけだった。『アー・ユー・エクスペリエンスト?』の全米リリースは8月下旬に予定されていて、まだしばらく先のこと。アメリカでの成功の手がかりを求めてエクスペリエンスは、サンフランシスコのフィルモアで5回連続のコンサートを行ない、つづけて、モンキーズの全米ツアーにオープニング・アクトとして同行しているのだが、ジミは9回ステージを務めただけでこの仕事を降りている。主役のモンキーズだけを求める若い熱狂的なファンたちの反応に嫌気がさしたからだ。この挫折のあと、なんとかライヴ・スケジュールをやり繰りしていたとき、ザ・ママス&ザ・パパスの中心メンバーで、モンタレー・ポップ・フェスティバルの共同プロデューサーでもあったジョン・フィリップスが、8月18日にハリウッド・ボウルで開催されるコンサートでオープニング・アクトを務めてほしいと、声をかけてきたのだった。

▼「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」の試聴はこちら

 ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスは、「紫のけむり」、「風の中のマリー」、まだ未発表の段階にあった「フォクシー・レディ」、「ファイア」といったオリジナル曲を強烈なパワーで演奏し、さらに、ビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」、ハウリン・ウルフの「キリング・フロア」、ボブ・ディランの「ライク・ア・ローリング・ストーン」、トロッグスの「ワイルド・シング」、マディ・ウォーターズの「キャットフィッシュ・ブルース」など、彼らが大好きな曲を独自の解釈で聞かせている。しかし、観客の大半は、何ヶ月か前にザ・ママス&ザ・パパスを観るためのチケットを買った人たちであり、彼らとはまったく方向性が異なるジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスの音には馴染めなかった。長くポール・マッカートニーやエタ・ジェイムスのもとでギタリストとして働いたブライアン・レイも、目の前で展開されるパフォーマンスに衝撃を受けたオーディエンスの一人だった。「その日の観客が楽しみにしていたのは、ザ・ママス&ザ・パパス」。レイはそう振り返る。「ジミ・ヘンドリックスの曲は聴いていなかったし、彼の存在すら知らなかった。しかも、アーティストとしての彼の立ち位置はザ・ママス&ザ・パパスとはまったく異なっていた。伝えようとしていることも、身体が表現することも、すべての面で正反対だった。男がステージ登場してくる。バンドは3人だけで、彼らは全員アフロヘアー。ワイルドで、キラキラとした印象の、シアトリカルな衣装を身にまとっている。ジミが空気を切り裂くような音を弾く。大音量だけど、音楽的にも素晴らしい。そして彼は、フィジカルな表現を打ち出していく。股の下や背中でギターを弾き、口でも弾いてしまう。床に膝をつき、まるでギターと交わるような動きを見せる。頭を一撃された感じだったよ。なんというか、彼は人間の本能のすべてを表現している、そんな印象だった。美しくて、優雅で、セクシュアルで、暴力性と優しさが混在していた。一人の男を中心にしたバンドが、そのすべてを表現していたんだ。でも、オーディエンスの誰もが僕と同じように受け止めていたわけじゃない。僕と妹は「やられた!」って感じだったけれど、大半は、ちょっと拍手しただけ。なんとか理解しようとしていたんだろう」。

 つまり、あまり反応のよくないオーディエンスを前にしたライヴだったわけだが、モンキーズの前座を務めたときの経験で、ジミたちは鍛えられていた。彼らは、すぐ、強力なパフォーマンスに突入していったのだ。

▼「キリング・フロア」の試聴は、こちらから

 ザ・ママス&ザ・パパスの、唯一の生存メンバー、ミッシェル・フィリップスは、モンタレー・ポップ・フェティバルではじめてエクスペリエンスを観ている。「彼のことはなにも知らなかった」と、フィリップスは語る。「どんな演奏をする人なのか、想像もできなかった。だから、ライヴを観て、ほんとうに驚いたの。あんなもの、目にしたことがなかったから。大切な楽器にひどいことをする人なんて、私たちの周りにはいなかったけれど、彼はギターにライターのオイルをかけて、火をつけたのよ。とにかく衝撃だった。ロックの人たちのシアトリカルなパフォーマンスは経験がなくて、実際に目にしたのも、あのときがはじめてだったの」。しかしそれから数週間後、ハリウッド・ボウルのバックステージで彼と会ったフィリップスは、その魅力的な人柄の虜となってしまった。「大好きになっちゃったの」。ジェフ・スレイトは『ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス:ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル1967』のライナーノーツで、そんな彼女の言葉を紹介している。「彼は紳士的で、可愛くて、とても愉快な人だった」。フォークが原点で、しっかりとした音程で美しいハーモニーを表現することを大切にしてきた彼女にとって、ロックのシアトリカルなパフォーマンスは受け入れがたいものだった。しかし、その考え方も一気に軟化していったのだ。

 ハリウッド・ボウルでのコンサートは、ザ・ママス&ザ・パパスにとって最後のステージとなった。一方、エクスペリエンスはこのあと一気にスターの座へと駆け上っていく。翌年にはもう、ヘッドライナーとしてハリウッド・ボウルのステージに立っているのだ。フィリップスはこう振り返る。「ほんのわずかな時間でジミ・ヘンドリックスは、誰よりも熱い注目を集める存在になっていたの」。

 エクスペリエンス・ヘンドリックスのチーム(ジェイニー・ヘンドリックス、ジョン・マクダーモット、エディ・クレイマー)は、これまで、この特別な意味を持つアルバムのリリースに向けて準備を重ねてきた。長くヘンドリックスのレコーディング・エンジニアを務めたエディ・クレイマーが新たに発見された音源を修復し、グラミー賞受賞3回のクリエイター、バーニー・グランドマンがマスタリング・エンジニアを務めた。アルバム『ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス:ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル1967』は、CDと、オーディオファイル・グレードの音質で、ナンバリングも施された150グラム・ヴァイナル盤でリリースされる。ブックレットに掲載された写真は、エド・カレフ、ヘンリー・ディルツ、アレン・デイヴォウらが当日撮影したもので、いずれも未発表。ライヴ・パフォーマンスだけでなく、バンドのメンバーがザ・ママス&ザ・パパスや、シーン・メイカーだったロドニー・ビンゲンハイマー、マネージャーのチャス・チャンドラーらと語りあう様子も収められている。

JIMI HENDRIX EXPERIENCE  Hollywood Bowl August 18, 1967『ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル 1967』

Photo:Brian T. Colvil _ © Authentic Hendrix, LLC

JIMI HENDRIX
ジミ・ヘンドリックス

 1942年11月27日にアメリカ・シアトルで生まれた、不世出のギタリスト、ジミ・ヘンドリックス。1966年にロンドンへ渡り、ノエル・レディング(b)、ミッチ・ミッチェル(ds)とともにザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスを結成。第一弾シングル「ヘイ・ジョー」は全英6位を記録するという華々しいデビューを飾り、1967年作アルバム『アー・ユー・エクスペリエンスト?』は最高2位を記録、英国中が注目するロックスターとなったジミは、アメリカに凱旋帰国しモンタレー・ポップ・フェスティバルに出演を果たす。その後もエクスペリエンスとして『アクシス:ボールド・アズ・ラヴ』『エレクトリック・レディランド』(全米1位)の計3作を発表し、1969年ウッドストック・フェスティバルではトリを務め伝説的なライヴを残した。1970年にはワイト島フェスティヴァルに参加。そのワイト島に出演してからおよそ3週後の9月18日、ロンドンのホテルで昏睡状態に陥り急死。享年27才。その短いキャリアながら、ギターという楽器の可能性を拡大しながら創造した作品の数々は、ロックとは何かを提示し、世代を越えて数多くのアーティストに影響を与え続けている。2003年のローリング・ストーン誌では《歴史上最も偉大なギタリスト》の第1位に選ばれるなど、最高のロックギタリストとして評価されている。

●日本オフィシャル・サイト → http://www.sonymusic.co.jp/artist/jimihendrix/
●海外オフィシャル・サイト → https://www.jimihendrix.com/

JIMI HENDRIX EXPERIENCE  Hollywood Bowl August 18, 1967『ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル 1967』

『ライヴ・アット・ザ・LAフォーラム』

ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス

好評発売中/SICP6490/¥2,640(税込)
★英文解説(ビリー・ギボンズ、ランディ・ルイス)の完全翻訳、歌詞&語り・対訳付

1969年4月26日、LAフォーラムでのライヴを収録したアルバムで、単独で初の公式発売。ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスの最後のツアーの一環ながら、解散前とは思えぬハイレベルな演奏を繰り広げた。この日会場にいたビリー・ギボンズ(ZZトップ)の解説付、エディ・クレイマーによるオリジナル・マスターテープからのニュー・ミキシング・・・伝説的ライヴ・パフォーマンスが遂に完全な形で蘇る。

ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス『ライヴ・イン・マウイ』
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