Hal Blaine Works / Various
ハル・ブレイン・ワークス 華麗なるドラミング
セッション・ミュージシャンとして、数々の名曲・名演を陰で支えた 伝説のドラマー、ハル・ブレインの凄技プレイの数々を収録。 ザ・ロネッツの「ビー・マイ・ベイビー」をはじめ、 印象的なハルのドラミングは 誰しもが一度は耳にしたことがあるはず。
- SICP 31279 / ¥2,000+税 / 高品質Blu-spec CD2
- 選曲・解説:萩原健太 / 歌詞・対訳付
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- 【収録曲】
- 01. ビー・マイ・ベイビー / ザ・ロネッツ
- 02. ジップ・ア・ディー・ドゥー・ダー / ボブ・B・ソックス& ザ・ブルー・ジーンズ
- 03. 悲しき雨音 / カスケーズ
- 04. 僕を縛らないで / エルヴィス・プレスリー
- 05. ダ・ドゥ・ロン・ロン / ザ・クリスタルズ
- 06. ヘイ・リトル・コブラ / リップ・コーズ
- 07. 誰かが誰かを愛してる / ディーン・マーティン
- 08. 恋の雨音 / ザ・ロネッツ
- 09. リンゴー / ローン・グリーン
- 10. ミスター・タンブリン・マン / ザ・バーズ
- 11. 夢のカリフォルニア / ママス & パパス
- 12. グッド・ヴァイブレーション / ビーチ・ボーイズ
- 13. メリー・メリー / モンキーズ
- 14. ビートでジャンプ / フィフス・ディメンション
- 15. 花のサンフランシスコ / スコット・マッケンジー
- 16. ヤング・ガール / ゲイリー・パケット&ザ・ユニオン・ギャップ
- 17. ザ・スネイク / アル・ウィルソン
- 18. ア・リトル・レス・カンヴァセーション / エルヴィス・プレスリー
- 19. ロミオとジュリエット / ヘンリー・マンシーニ楽団
- 20. 輝く星座~レット・ザ・サンシャイン・イン / フィフス・ディメンション
- 21. ある愛の詩 / アンディ・ウィリアムス
- 22. 嘆きのインディアン / マーク・リンゼイとレイダース
- 23. 愛ある限り / キャプテン&テニール
- 24. わが友カリプソ号 / ジョン・デンバー
- 25. 真実の愛 / レナード・コーエン
- STEREO: 4, 6, 7, 9-11, 13-25 MONO: 1-3, 5, 8, 12
作品解説【CDブックレットより】
(中略)1963年に米国のガール・グループ、ザ・ロネッツが大ヒットさせた「ビー・マイ・ベイビー」。あの曲を誰かに説明するとき、どうするか? 「ビーマーイ、ビマイベイビー…」というサビのキャッチーな旋律を歌って聞かせるか。あるいは、歌が始まる前のイントロ部で鳴り響く「ドッ・ドドッ・パン!」という強力なドラム・パターンを口真似して聞かせるか。ぼくは間違いなく後者だ。ほら、あの曲だよ、ドッ・ドドッ・パン! って、あれ…。
そんな衝撃的かつ芸術的な演奏を聞かせた偉大なドラム奏者、ハル・ブレインが3月11日、米カリフォルニア州パームデザートの自宅で亡くなった。享年90。40年代末にプロ活動を開始。60年代以降はロサンゼルス周辺の腕ききが結集した最強演奏家集団“レッキング・クルー”の一員としてそれこそ無数のレコーディングに関わってきた。
ビーチ・ボーイズ「グッド・ヴァイブレーション」、フランク・シナトラ「夜のストレンジャー」、ハーブ・アルパート&ティファナ・ブラス「蜜の味」、フィフス・ディメンション「輝く星座」、サイモン&ガーファンクル「明日に架ける橋」、カーペンターズ「遥かなる影」など、彼が演奏に参加した楽曲は3万5,000曲以上。うち、およそ150曲が全米トップ10入りしたというからすごい。
(中略)そんな彼がドラマーとして参加した名曲を集めて編纂されたのが本CDだ。ソニーミュージック傘下の各レーベルに残された楽曲を中心に、他レーベルからも重要と思われるものをいくつか加える形で編まれている。全米ナンバーワン・ヒットだけでも40曲以上と言われる彼の功績をCD1枚ですべて網羅することなどもちろん無理な話なのだが、功績のほんの一部とはいえ、ハル・ブレインがなぜ20世紀最高のセッション・ドラマーと言われているのかをそれなりに追体験できるラインアップになっていると思う。ハル・ブレインという偉大な才能を悼み、時を超えて正当に評価するための一助となればうれしい。
2019年6月 萩原健太 Kenta Hagiwara
Hal Blaine(ハル・ブレイン)
1929年2月5日、米マサチューセッツ州ホルヨーク生まれ。40年代にプロのドラマーとして仕事を開始。50年代末からは西海岸の最強演奏家集団「レッキング・クルー」の一員として活躍。エルヴィス・プレスリー、ビーチ・ボーイズ、サイモン&ガーファンクル、フランク・シナトラ、フィフス・ディメンション、モンキーズ、カーペンターズなど、総計3万5000曲以上のレコーディング・セッションに参加。うち、およそ150曲が全米トップ10入り。彼が叩き出し続けた躍動と高揚が現在のポップ・シーンの土台を築いた。2019年3月11日、米カリフォルニア州パームデザートの自宅で他界。享年90。