GALEN&PAUL-Can We Do Tomorrow Another Day

ザ・クラッシュのポール・シムノンと
ギャレン・エアーズによるポップ・デュオのデビュー作は、
ヨーロピアン・フレーバーあふれる極上のポップ・アルバム

Galen & Paul - Can We Do Tomorrow Another Day

ギャレン&ポール
『キャン・ウィ・ドゥ・トゥモロウ・アナザー・デイ?』

(金)発売
SICP-31606 / ¥2,750 (税込)
◎高品質Blu-spec CD2 ◎日本盤のみボーナス・トラック収録 ◎解説・歌詞・対訳付
  1. ロンリー・タウン
    Lonely Town
  2. イッツ・アナザー・ナイト
    It's Another Night
  3. アシア・アリーバ
    Hacia Arriba
  4. ルーム・アット・ザ・トップ
    Room at the Top
  5. ノー・エス・ネセサリオ
    No Es Necesario
  6. アイヴ・ネヴァー・ハド・ア・グッド・タイム・イン・パリ
    I've Never Had a Good Time... In Paris
  7. ザ・ライトハウス・ワルツ
    The Lighthouse Waltz
  8. エスメラルダ
    Esmeralda
  9. ミ・カミーノ
    Mi Camino
  10. ア・シー・シャンティ
    A Sea Shanty
  11. ゲット・ア・ライフ
    Get a Life

日本盤のみ、ボーナス・トラック

プロデュース◎トニー・ヴィスコンティ 
ゲスト◎デーモン・アルバーン

プロデュースにトニー・ヴィスコンティ、
ゲストにデーモン・アルバーンが参加した
ギャレン&ポールの1stアルバム

ザ・クラッシュのポール・シムノンとギャレン・エアーズによるポップ・デュオのデビュー・アルバム『キャン・ウィ・ドゥ・トゥモロウ・アナザー・デイ?』が5月19日にリリースされる。

ポール・シムノンはコロナのロックダウンの際、スペインのマヨルカ島で曲作りを行い、絵画を描き、さらに地元のミュージシャンとコラボ―レーションを行うことで、1年半の期間に、大きなインスピレーションを得た。ロンドンに戻り、友人のシンガー・ソング・ライター、ギャレン・エアーズとさらにアイデアを練り、さらにソングライティングを行った。ポールとデュエットし、英語とスペイン語で歌うギャレンのゴージャスな声に導かれ、出来上がったアルバムは、フランスのシャンソン、スペインのポップ、イギリスのシーシャンティを取り入れた、極上のポップ・アルバムだ。

ポールは、「ザ・クラッシュにいた頃、マネージャーのバーニー・ローズが、アンドリュー・ルーグ・オールダムがミック・ジャガーとキース・リチャーズを台所に閉じ込めたことを話してくれたのを覚えているんだ。彼は『曲を書くまで出さないぞ』って言ったんだ。ギャレンと俺は事実上そうしていた。毎晩、また別の曲を書いていたよ」。

ギャレンはこう付け加えた。「かなり早い段階で気づいたのは、何度も曲を完成させたけれど、ささいなことが気にかかったの。私はポールに、“みんな気に入ってくれると思うけど、もっと何かが必要だと思う”と言ったの。すると彼は“俺もそう思う”と言った。そして、お互いが納得するまで、曲を書いたの。だから、私はこのコラボレーションに自信を持ってる。限界はないのよ」。

アルバムのリード・シングル「ロンリー・タウン」は、マヨルカ島に滞在していたポールが書いたもので、裕福な外国人や観光客が冬に去った後、季節外れの行楽地に残るゴーストタウンのような寒さを嘆いている。

Galen & Paul “Lonely Town”
(Official Video)

プロデュースを務めたのはデイヴィッド・ボウイほか、数々の名作を手掛けたトニー・ヴィスコンティ。バンドはサイモン・トング(ザ・ヴァーヴ、ザ・グッド、ザ・バッド・アンド・ザ・クイーン)、セバスチャン・ロックフォード(ポーラー・ベア、デヴィッド・バーン、パティ・スミス)、ダン・ドノバン(ビッグ・オーディオ・ダイナマイト)で、多くの楽曲でデーモン・アルバーンがメロディカのプレイで参加している。

Galen & Paul “Room At The Top”
(Official Video)

Galen & Paul

Special Interview

ギャレン&ポール 
ニュー・アルバムを語る

—— 2人の出会いとアルバム制作のきっかけは?

ポール 出会ったのは1年くらい前かな。いや、初めて出会ったのはもっと前だけど、ギャレンが僕の友だちのところに泊まっていて「今ギャレンが来ている」って言うから会いに行った。アルバムはある程度まではできていたけど、もう1つ声があればいいなと思っていたんだ。

ギャレン 比較的スムーズにことが進んだのは、私がマヨルカで育ってポールも滞在していたことがあるからだと思うわ。マヨルカの地域や文化に言及した内容が多かったからね。ポールが今回アプローチしてくれたときも、現地で育った人間として早くも共感できることがたくさんあったもの。

—— プロデューサーのトニー・ヴィスコンティに関しては?

ポール 今回も最初に思い浮かんだのがトニーだったんだ。トニーがやってきたのは、僕たちがレコーディング・スタジオに入る2週間くらい前だった。彼が来た時点で概ね出来上がっていたから、あとは細かいところを調整してもらったんだ。彼とは以前も一緒に仕事をしたことがあるんだ。「君たちが作りたいと思っているアルバムを実現させる力になりたいんだ」と言ってくれた。

—— バンド・メンバーはどういう風に選ばれたのですか?

ポール サイモン・トングとはザ・グッド、ザ・バッド&ザ・クイーンで一緒だった。実は僕が世界で一番好きなギタリストだから、どうしても一緒にやってほしかった。ダン・ドノヴァンは昔から仲が良くて一緒にもやったことがある。セブ(セバスチャン・ロック)は1年くらい前にちょっと会っただけだったけど本当にいいやつで、このプロジェクトにもぴったり合うんだ。

—— ポールによるアートワークに関しては?

ポール 他にもいくつかアイデアはあったけど、写真だったりしてしっくりこなかったんだ。絵を描くのがベストだったね。シンプルだし、写実的で、雰囲気作りができるから。シンプルにするっていうのが一番難しいことだしね。線だけで表現できるというのがいいと思った。ピカソの線画を思い出しながら描いたよ。

Galen & Paul

—— アルバム・タイトルの意味するところについて教えてください。

ギャレン ポールと一緒に散歩していたら、すごくアンハッピーな、疲れている小さな女の子を見かけたのよ。お母さんにしがみついていてね。その子が言っていたことを誤解して笑っていたんだけど、そうしたらポールが「何を笑っているの」と言うから「あの小さい女の子が“ママ、明日を別の日にすることってできる?”と言うのを想像していたの」と言ったの。ほら、親が子供のことを心配して色々言うあまり、子供の方が明日色々なことをやらないといけないどうしよう……と不安になることってあると思うのよ。「あなたは私に大きなストレスを与えているけど今はその時じゃない。今は先の話をするのはやめて別の日にしない?」という意味なの。今を生きようってことね。そういうアイデアなのよ。

—— アルバムの収録曲のなかで、片方のテイストの方がよく出ていると思われる曲はありますか。

ポール エモーショナルな感性の部分だけかな。「ノー・エス・ネセサリオ」がそんな感じだね。あれは女性の視点で書かれている。逆に「ザ・ライトハウス・ワルツ」は男性の視点がやや強いというか。

ギャレン そうね。その2つがアルバムの中でも心臓の部分だと思う。「ザ・ライトハウス・ワルツ」を歌うときはポールの世界に入り込んでいる気がするし、「ノー・エス・ネセサリオ」の時も彼が私の世界をサポートしてくれている気がする。それって素晴らしいことだと思うわ。

—— 最後に日本のファンへのメッセージをお願いします。

ポール ハロー、ポール・シムノンです。こちらが……

ギャレン ギャレン・エアーズです。

ポール 一緒にアルバムを作ったんだ。日本に行ってみんなに会えて、公演もできることを願っているよ。もしかしたらみんなでディナーに出かけることができるかもしれないし、飲みに行ってもいいね。

ギャレン そうなったら最高ね! 願わくばそういう機会を得て、この素晴らしいアルバムをシェアできたら。……私たちは素晴らしいアルバムだと思っているからね。そうよね?

ポール うん。