友よ、答えはこの中にある。
次世代のディラン・ファンへ入門編オール・タイム・ベスト。
2016年12月7日発売
特別価格 ¥2,500+税
80P日本版ブックレット
(中川五郎「この一行とこの一言」と歌詞・対訳、解り易いバイオ、曲目解説)
高品質Blu-spec CD2
品番:SICP31035~6(2CD)
約50年間の代表曲・重要曲をCD2枚に詰め込んだディランの軌跡、ベスト・オブ・ベスト!発売中のベスト盤の中でも、最新オリジナル作までの曲を網羅し、2013年の最新リマスター音源を使用した最適な一枚。ノーベル文学賞受賞を機に、ボブ・ディランの素晴らしい作品を、まだ知らない人々や若い世代に知ってもらう絶好の企画であり、次世代へボブ・ディランのレガシー(遺産)を受け継いでいくための商品。国内盤ブックレットには、解り易いバイオと曲目解説に加え、それぞれの歌詩から訳者である中川五郎が“グッとくる”格言のようなフレーズをセレクト。「この一行とこの一言」として歌詞対訳の頭にいれ、ディラン入門編として親しみやすい内容となりました。
史上最高のロックソング「ライク・ア・ローリング・ストーン」、歴史的プロテスト・ソング「風に吹かれて」、クラプトンやガンズ他様々なアーティストもカバーした「天国への扉」などの代表曲から2012年『テンペスト』収録曲までの35曲に、答えはあるかもしれません。
収録曲目
- 1. ライク・ア・ローリング・ストーン
- 2. 風に吹かれて
- 3. サブタレニアン・ホームシック・ブルース
- 4. レイ・レディ・レイ
- 5. 天国への扉
- 6. アイ・ウォント・ユー
- 7. 見張塔からずっと
- 8. ブルーにこんがらがって
- 9. くよくよするなよ
- 10. ハリケーン
- 11. 女の如く
- 12. ミスター・タンブリン・マン
- 13. 悲しきベイブ
- 14. 時代は変る
- 15. デューケイン・ホイッスル
- 16. ベイビー・ストップ・クライング
- 17. メイク・ユー・フィール・マイ・ラヴ
- 18. サンダー・オン・ザ・マウンテン
- 1. マギーズ・ファーム
- 2. 雨の日の女
- 3. 北国の少女
- 4. 寂しき4番街
- 5. はげしい雨が降る
- 6. 嵐からの隠れ場所
- 7. ミシシッピ
- 8. マイティ・クィン
- 9. アイ・シャル・ビー・リリースト
- 10. イッツ・オール・オーバー・ナウ、ベイビー・ブルー
- 11. いつまでも若く(スロー)
- 12. ガッタ・サーヴ・サムバディ
- 13. シングス・ハヴ・チェンジド
- 14. ジョーカーマン
- 15. ノット・ダーク・イェット
- 16. 鐘を鳴らせ
- 17. ビヨンド・ヒア・ライズ・ナッシン
中川五郎
「この一行とこの一言」
より抜粋
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1. ライク・ア・ローリング・ストーン
「気分はどうだい/まったくのひとりぼっちで/家に帰るあてもなく/誰からも相手にされず/転がる石のように生きるのは?」
「A Rolling Stone Gathers No Moss(転がる石は苔が生えない)」という有名な諺があり、「活動家はさびがつかない」といういい意味をつい思い浮かべてしまうが、すべてを失い、縋りつけるものも何ひとつなく、転がる石のように生きるのはどんなに惨めな気分だと、ディランは痛罵を浴びせている。
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2. 風に吹かれて
「その答えは、友よ、風に吹かれている/その答えは風の中に舞っている」
答えは風に吹かれているから、いつになっても掴めないということなのか、それとも掴もうと必死に努力すれば掴めるということなのか?
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7. 見張塔からずっと
「見張り塔のいたるところから、王子たちが眺めていた/あらゆる女たちがやって来ては去っていくのを、はだしの家来たちも」
八方塞がりのように思えても、抜け出す方法は何かある。これが自分たちの定めではない。
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8. ブルーにこんがらがって
「たくさんの女たちを見かけたけど/彼女のことが忘れられず/ますますブルーにこんがらがっていくだけだった」
愛し合っていた彼女と別れ、旅に出て、いろんな体験をし、いろんな出会いがあったものの、見つけ出した結論はまた彼女のもとに戻るということ。でも男は今も旅の途中で、新たな場所に向かっている。
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12. ミスター・タンブリン・マン
「ねえ、ミスター・タンブリン・マン、ぼくのために一曲やっておくれ/ジャンジャカ鳴り響く朝の中、ぼくはあんたについていくよ」
魔法渦巻く船に乗せてくれて、思い出も運命もすべて波の底深くへとさらわれた場所で、今日のことは明日まで忘れさせてくれるミスター・タンプリン・マン。誰だってついていってしまうはず。
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14. 時代は変る
「今は敗者でもやがては勝者になるかもしれない/だって時代は変わっていくのだから」
時代の一歩先を行くボブ・ディランの歌。時代は変わり、ディランの歌に追いついたかと思えば、その時彼の歌はすでにその先の時代を歌っている。
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3. 北国の少女
「彼女の髪の毛がまだ長いかどうか、ぼくのために確かめてきておくれ/ぼくが思い出す彼女はいつでも長い髪の毛のまま」
かつて心から愛した人が北国に住んでいる。そこへと旅する知り合いに、彼女が今も元気なのか、あたたかいコートを着て寒い思いをしていないかどうか確かめてきてほしいと男は頼んでいる。でも彼がいちばん知りたいのは、彼女が今も自分のことを憶えてくれているかどうかということ。
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4. 寂しき4番街
「ぼくは願わずにはいられない、たった一度でいいから/きみがぼくの身になってくれたら/そしてぼくがきみの立場に立てたらって」
どこにでもいるのが、言っていることとやっていることが違う人間。本音と建前を使い分ける人間。口先で調子のいいことばかり言う人間。そしていつでも勝っている側につく人間。ディランはそんな人間の正体をはっきり見抜いて、訣別宣言をする。
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5. はげしい雨が降る
「ぼくは伝え、考え、語り、ささやく/山にこだまさせれば、みんなに伝わるはず」
預言的な内容がシンボリックな表現で綴られたディランの黙示録のような歌。激しい雨が降る前に、心の中に渦巻く思いをディランが急いで伝えようとしたのは1960年代前半のことだった。それから半世紀以上が過ぎ、激しい雨は何度も降っただろうし、これからもっともっと激しい雨が降りそうだ。しかしディランの強い言葉は、激しい雨に打たれても不死鳥のように息を吹き返す。
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9. アイ・シャル・ビー・リリースト
「わたしの光が輝きだすのが見える/西から東へと/いつだって、もういつだって/わたしは解き放たれることだろう」
ボブ・ディランの言葉が素朴で簡明なだけに、そこに誰もが自分の思いを重ね合わせて、好きに解釈できる。シンプルな表現ゆえの重さや深さが存分に味わえる歌。
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13. シングス・ハヴ・チェンジド
「人々は狂気に取りつかれ、時代はおかしなことになっている/ぼくは厳重に閉じ込められ、射程外にいる/これまでは気にしていたけど、いろんなことが変ってしまった」
時代がおかしなことになり、いろんなことが変ってしまったとしたら、できることはいったい何なのか? この世のあらゆる真実を重ねていけば結局は一つの大きな嘘になってしまうのだとしたら。
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15. ノット・ダーク・イェット
「美しいものは、どんなものであれその奥に何らかの痛みを宿している」
闇が迫ってくる中、太陽の光では癒せなかった傷跡がまだ残っている。どこかへ行こうにも身動きがとれない。まだすっかり暗くはなっていないが、じきにそうなってしまう。世界は闇で覆われる。
ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・
ボブ・ディラン
The Very Best Of Bob Dylan
2016年12月7日発売
特別価格 ¥2,500+税
80P日本版ブックレット
(中川五郎「この一行とこの一言」と歌詞・対訳、解り易いバイオ、曲目解説)
高品質Blu-spec CD2
品番:SICP31035~6(2CD)
ボブ・ディラン
1941年5月24日生誕(現在75歳)。1962年デビュー。全世界アルバム・トータル・セールスは一億枚を超え、35作のオリジナル作、ライヴやコンピ合わせて60作以上。600曲以上の自作曲、そして世界中で2千回以上のライヴ、50数年間、半世紀にも渡って常に第一線で活躍している唯一のアーティスト。ロックの殿堂、グラミー、アカデミー,ゴールデングローブ他様々な賞を受賞。2016年10月遂にノーベル文学賞受賞。