『閃光』はイエスの創設者のひとりであるジョン・アンダーソン(vo)が『ビッグ・ジェネレイター』ツアーの終了と同時にイエスを脱退し、心機一転黄金期を共にした元メンバーのビル・ブラッフォード(ds)、リック・ウェイクマン(kbd)、スティーヴ・ハウ(g)といった旧友を集めて結成したアンダーソン・ブラッフォード・ウェイクマン・ハウ(以下、ABWH)唯一のアルバム。イエスよりもイエスらしいサウンドに満ちた渾身の作品。オリジナル・リリースは1989年なので、なんと35年越しの国内レコード化となる。欧州オリジナル盤は限定見開きジャケット(タイトル部分のバックが黒く塗られたもの)と通常盤シングル・スリーヴ(同部分が明るいもの)の2種類が作られたが、今回の国内盤レコードは見開きジャケットでのリリースとなる(通常盤レコードやCDとは異なるイラスト)。オリジナル・レコードと異なり、カラー(レッド)・ヴァイナル仕様となっており、2枚組となって1枚組に比べて音質を向上させた上、さらに3曲のボーナス・トラックが収録されている。
『結晶』は、『こわれもの』『危機』を生んだイエス黄金期のラインナップからなるABWHと、イエスのもう一人の創設者クリス・スクワイア(b)にアラン・ホワイト(ds)、トニー・ケイ(kbd)、トレヴァー・ラビン(g)というメンバーの本家イエスが合体し、誕生した新生8人組イエス、唯一の作品。オリジナル・リリースは1991年なので、なんと33年越しでの国内レコード化となる。当時リリースされた英国盤オリジナル・レコードは、収録時間の関係で「アンコールワット」を外した13曲入りとなっていた(米盤Club Editionのみ14曲入りでリリースされた)が、今回は2枚組のため同曲を含む全14曲入りの完全版となった。加えて2曲のボーナス・トラックが収録されている。『閃光』同様にカラー(ブルー)・ヴァイナル仕様となっており、2枚組となって1枚組に比べて音質を向上させている。