大江千里 meets Boys & Girls, again
2019年1月17日(木)東京・紀尾井町サロンホールにて収録
司会:井上崇さん(エフエム仙台)http://www.datefm.co.jp/
演奏曲目
①BOYS & GIRLS [Senri Oe]
②Duke Ellington's Sound Of Love [Charles Mingus]
③ガールフレンド [Senri Oe]
1月に行われたジャパン・ツアー“Boys & Girls, again -January-”に先駆けて行われたスペシャルトークショーの模様をお届けいたします。『Boys & Girls』完全生産限定アナログLPの購入者から抽選で80名様を招待して行われたこのイベント。エフエム仙台でDJを務めている井上崇さんを司会に、アルバム『Boys & Girls』や、ジャズの世界に転身してから10年の活動、そしてそのキャリアを綴った2冊の著書のことなど、さまざまなテーマを語っていただきました。井上さんとは旧知の仲ということもあり、実にリラックスした対談となっております。ここでしか聴けないピアノ演奏、そして「マルチオープン!」とともに、ぜひじっくりとお楽しみいただければと思います。なおエフエム仙台ではこの模様が2月3日(日)にオンエアされていますが、こちらにアップしたのはそのオンエア版より8分ほどロング・ヴァージョンとなっております。当日の写真のスライドショーとともにお楽しみください。
[開封の儀]『Boys & Girls』
大江千里本人が開封しながら作品解説するスペシャル動画を配信中!
NEW!アナログ 完全生産限定盤 開封の儀
大江千里 35周年 アニバーサリー ピアノコンサート
“Boys & Girls,again” ダイジェスト
大江千里『ありがとう Arigato』MV
[開封の儀]『Boys & Girls』
大江千里本人が開封しながら作品解説するスペシャル動画を配信中!
CD 初回生産限定盤 開封の儀
2019年1月16日発売
アナログ 完全生産限定盤
¥3,700+税
CD
初回生産限定盤 2枚組
¥3,500+税
CD
通常盤
¥2,500+税
1983年5月21日、EPICソニーからシングル「ワラビーぬぎすてて」、アルバム『WAKU WAKU』でデビューを飾ってから35年。現在はジャズピアニストとして活躍する大江千里が、自身のPOP時代の代表曲をピアノでセルフカヴァー。JAZZの地点から自身のPOPを見つめ直した渾身のアルバム『Boys & Girls』。
このアルバム用に現在の大江千里を表現した新曲2曲が書き下ろされているほか、初回限定盤は収録曲のオリジナル・ヴァージョンを2018年最新リマスターで収録したディスクが付属する2枚組仕様。
「Boys & Girls」(1984年)→「Boy Meets Girl」 (1986年)→「Boys Mature Slow」(2012年)→「Boys & Girls」(2018年)と時空を超え、年齢と経験を重ね、Pop Meets Jazz→Jazz Meets Senri→Senri Meets Popへと再び進化しました。
大江千里が体現する自身のメロデイをジャンルを超えて奏でる意欲作になります。
また、アナログ盤の発売も決定!今回のアナログ盤は88.2KHz/24bitのオリジナル・マスターデータを、ソニー乃木坂スタジオでカッティングし、国内Sony DADC Japanにてプレス生産した完全生産限定盤となります。ジャケットもアナログ盤ならではのデザインが施される予定です。
CD
< 収録楽曲 >
*初回生産限定盤/通常盤 共通 (全9曲)
- Rain
- ワラビーぬぎすてて (Wallabee Shoes)
- 格好悪いふられ方 (Never See You Again)
- Flowers *新曲
- 十人十色 (10 People, 10 Colors)
- BOYS & GIRLS (Boys & Girls)
- A Serene Sky *新曲
- YOU
- ありがとう (Arigato)
*初回生産限定盤ボーナス・ディスク (全7曲)
- Rain *1988年7月21日リリースの7枚目のアルバム『1234』収録
- ワラビーぬぎすてて *1983年5月21日リリースのデビューシングル
- 格好悪いふられ方 *1991年7月18日リリースの23枚目のシングル。オリコン最高位2位
- 十人十色 *1984年11月1日リリースの6枚目のシングル
- BOYS & GIRLS *1984年3月5日リリースの4枚目のシングル
- YOU *1987年5月21日リリースの12枚目のシングル
- ありがとう *1992年11月6日リリースの25枚目のシングル
○タイトル: 「Boys & Girls」
○発売日: 2018年9月5日発売
○価格: 初回生産限定盤 (2枚組) ¥3,500+税
/ 通常盤 ¥2,500+税
○品番: MHCL-30533(初回生産限定盤)
/ MHCL-30535(通常盤)
○大江千里書き下ろしライナーノーツ掲載
○Blu-spec CD2仕様
初回生産限定盤 2枚組
アナログ盤
○タイトル: 「Boys & Girls」
○発売日: 2019年1月16日発売
○価格: ¥3,700+税
○品番: MHJL-68
○完全生産限定盤
○ソニー乃木坂スタジオカッティング・国内Sony DADC Japanプレス生産
○大江千里による描き下ろしスペシャル・イラスト封入
< ツアー情報 >
大江千里、2019年1月に待望のツアー(5都市6公演)開催決定!
大江千里 Japan Tour 2019
“Boys & Girls , again -January-”
日程:
1月19日(土) 名古屋 ダイアモンドホール
1月25日(金) 福岡 イムズホール
1月26日(土) 仙台 戦災復興記念館 記念ホール
1月28日(月) 東京 TOKYO FMホール
1月29日(火) 東京 TOKYO FMホール
1月30日(水) 大阪 高槻現代劇場中ホール
チケット代:全席指定 7,000円(税込)
*名古屋公演のみ入場時に別途ドリング代500円をいただきます。予めご了承ください。
チケット一般発売:各公演ごとになります。
チケットに関するお問い合わせ先:各公演ごとになります。
名古屋公演:サンデーフォークプロモーション TEL:052-320-9100 (全日10:00~18:00)
福岡公演:キョードー西日本 TEL:0570-09-2424(平日・土曜11:00~17:00)
仙台公演:キョードー東北 TEL:022-217-7788(平日11:00~18:00/土曜10:00~17:00)
東京公演:Zeppライブ TEL:03-5575-5170(平日13:00~17:00)
大阪公演:キョードーインフォメーション TEL:0570-200-888 (全日10:00~18:00)
< ツアー情報 >
大江千里、2019年1月に待望のツアー(5都市6公演)開催決定!
大江千里 Japan Tour 2019
“Boys & Girls , again -January-”
日程:
1月19日(土) 名古屋 ダイアモンドホール 開場18:00 / 開演18:30
1月25日(金) 福岡 イムズホール 開場18:30 / 開演19:00
1月26日(土) 仙台 戦災復興記念館 記念ホール 開場17:30 / 開演18:00
1月28日(月) 東京 TOKYO FMホール 開場18:30 / 開演19:00
1月29日(火) 東京 TOKYO FMホール 開場18:30 / 開演19:00
1月30日(水) 大阪 高槻現代劇場中ホール 開場18:30 / 開演19:00
チケット代 全席指定 7,000円(税込み/全席指定)
*名古屋公演のみ入場時に別途ドリング代500円をいただきます。予めご了承ください。
<一般発売情報>
チケット一般発売日:12月8日(土)10:00~
■1月19日(土) 名古屋 ダイアモンドホール 開場 18:00 / 開演 18:30
●サンデーチケットセンター
http://www.sundayfolk.com/go/senrioe/
TEL:052-320-9000
●チケットぴあ 【Pコード:136-009】
TEL:0570-02-9999
●ローソンチケット 【Lコード:43958】
TEL:0570-084-004
●イープラス
お問合せ:サンデーフォークプロモーション TEL:052-320-9100 (全日10:00~18:00)
■1月25日(金) 福岡 イムズホール 開場 18:30 / 開演 19:00
●ローソンチケット 【Lコード:83739】
TEL:0570-084-008
●チケットぴあ 【Pコード:135-681】
TEL:0570-02-9999
●イープラス
お問合せ:キョードー西日本 TEL:0570-09-2424 (平日・土曜11:00~17:00)
■1月26日(土) 仙台 戦災復興記念館 記念ホール 開場 17:30 / 開演 18:00
●イープラス
●チケットぴあ 【Pコード:135-384】
TEL:0570-02-9999
●ローソンチケット 【Lコード:21950】
TEL:0570-084-002
お問合せ:キョードー東北 TEL:022-217-7788 (平日11:00~18:00/土曜10:00~17:00)
■1月28日(月)・29日(火) 東京 TOKYO FMホール/2days 開場 18:30 / 開演 19:00
●イープラス
お問合せ:Zeppライブ TEL:03-5575-5170 (平日13:00~17:00)
■1月30日(水) 大阪 高槻現代劇場中ホール 開場 18:30 / 開演 19:00
●イープラス
●チケットぴあ 【Pコード:134-933】
TEL:0570-02-9999
●ローソンチケット 【Lコード:54194】
TEL:0570-084-005
お問合せ:キョードーインフォメーション TEL:0570-200-888 (全日10:00~18:00)
<大江千里コメント>
決まりました!35周年, “Boys & Girls , again -January-”ツアー。
今回はせっかくなので4th「乳房」に入っている「January」をキーワードにお送りします。ああ、やっと、声を大にして「ツアーだ!」と言える。
会えるのを楽しみにしています。
大江千里
【先行受付情報】
■note「senri garden ブルックリンで ジャズを耕す」有料会員先行予約受付<抽選>
受付期間:11月9日(金)12:00~11月17日(土)23:59
※「senri garden ブルックリンで ジャズを耕す」新規登録後、「購読申し込み」の手続きが必要となります。詳しくはこちらのアドレスをご確認ください。
■ニコニコチャンネル「大江千里チャンネル」有料会員先行受付<抽選>
受付期間:11月9日(金)12:00~11月17日(土)23:59
※「大江千里チャンネル」ニコニコ会員登録後、「チャンネル入会」手続きが必要となります。詳しくはこちらのアドレスをご確認ください。
■チケット一般販売 2018年12月8日(土)10:00~
< 出演情報 >
● 2.28(THU)
「Mikiki」アカデミー賞作品賞を受賞した映画「グリーンブック」に関するコラムを大江千里が寄稿。
http://mikiki.tokyo.jp/articles/-/20756
● 2.24(SUN)
フジテレビ(関東・関西ローカル)「IHセンス」出演。
2月24日(日)21:54〜 ☆フジテレビと関西テレビにて放送
https://www.fujitv.co.jp/1HSense/
● 2.6(WED)
「エンタメステーション」ライブレポート記事掲載。
https://entertainmentstation.jp/375565
● 12.20(THU)
ニッポン放送 21:30~21:50「政井マヤ 世界ぐるっとカフェトーク」ゲスト出演。
● 12.17(MON)
週刊朝日「Key Person」インタビュー記事掲載。
● 12.14(FRI)
TRANSIT 2018 Winter 「STARTING POINT」インタビュー記事掲載。
● 12.3(MON)
週刊現代にインタビュー記事掲載。
● 12.2(SUN)
朝日新聞GLOBE+「突破する力」にインタビュー記事掲載。
https://globe.asahi.com/article/11987212
● 11.29(THU)
週刊文春にインタビュー記事掲載。
● 11.29(THU)
週刊新潮にインタビュー記事掲載。
● 11.23(FRI)
「Yahoo!ニュース」にインタビュー記事掲載。
https://news.yahoo.co.jp/byline/tanakahisakatsu/20181123-00103894/
● 11.18(SUN)
スポーツニッポン(大阪)「ききみみ音楽ハンター」にインタビュー記事掲載。
11/18 掲載
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/yomimono/kikimimi/kiji/20181021s000413B8197000c.html
11/14 掲載
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/yomimono/kikimimi/kiji/20181021s000413B8197000c.html
10/21 掲載
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/yomimono/kikimimi/kiji/20181021s000413B8197000c.html
● 11.13(TUE)
「timeout」にインタビュー記事掲載。
https://www.timeout.jp/tokyo/ja/music/oesenri
● 11.12(MON)
「NewsPicks」にインタビュー記事掲載。(5日間連続掲載)
https://newspicks.com/news/3428534?ref=series
● 11.11(SUN)
朝日新聞 11/11(日)朝刊「仕事力」インタビュー掲載。(予定)
・11月11日(日)
・11月18日(日)
・11月25日(日)
・12月2日(日)(計4回 予定)
● 11.4(SUN)
産経新聞(大阪) 11/4(日)朝刊にインタビュー記事。
● 11.2(FRI)/ 11.9(FRI)
otonanoネットラジオ・プログラム「伊藤銀次のPOP FILE RETURNS」に出演。
11月2日/11月9日 配信
http://www.110107.com/popfilereturns (期間限定配信)
● 10.28(SUN)
J-WAVE「SUNRISE FUNRISE」8:30頃、FUTURE DESIGNERSコーナーに出演。
https://www.j-wave.co.jp/original/sunrise/
● 10.26(FRI)
「エンタメステーション」にインタビュー記事掲載。
https://entertainmentstation.jp/307799
● 10.19(FRI)
文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ」13:00~15:30に生ゲスト出演。
● 10.18(THU)
JFN33局ネット(FM OSAKA制作)「ON THE PLANET」25:10 頃にゲスト出演。
http://park.gsj.mobi/program/show/27335
● 10.18(THU)
J-WAVE「GOOD NEIGHBORS」13:00~16:30に生ゲスト出演。
https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/
● 10.17(WED)
MBSラジオ「NAOTOな音」24:30~25:00に出演。
https://www.mbs1179.com/naoto/
● 10.14(SUN)
FM愛知「矢野きよ実の音楽無礼講」11:30~11:55に出演。
● 10.13(SAT)
CBCラジオ「新栄トークジャンボリー」7:00~12:00に出演。
● 10.13(SAT)
ディスクユニオンJazzTOKYOにてインストアイベントが決定しました!
日時:10月13日(土)15:00~
会場:ディスクユニオンJazzTOKYO Map
詳細はこちら ⇒ http://blog-jazztokyo.diskunion.net/Entry/36465/
● 10.12(FRI)
大江千里、デビュー35周年記念
スペシャル・コンサートの東京公演を開催!
35周年 アニバーサリー
ピアノコンサート “Boys & Girls, again”
<大江千里コメント>
TOKYO FM HALLにはLive Depotをやっていた縁があり大事な想い出がいっぱい。
そんな場所で35周年コンサートができる喜びをグッと奥歯で噛み締めながら最高でご機嫌な千里ジャズを演奏します。
ぜひ皆さんTOKYO FM HALLへの凱旋公演聴きにいらしてくださいませ。
大江千里
● 10.10(WED)
ZIP FM「bestie」19:00~21:00にゲスト出演。
http://zip-fm.co.jp/program/bestie/
● 10.10(WED)
神戸新聞 10/10(水)朝刊・Web版にライブレポート記事掲載。
https://www.kobe-np.co.jp/news/hanshin/201810/0011718519.shtml
● 10.9(TUE)
スポーツニッポン(大阪) 10/9(木)ライブレポート記事掲載。
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2018/10/08/kiji/20181008s00041000340000c.html
● 10.8(MON)
大江千里、母校凱旋!
関西学院大学でデビュー35周年記念
スペシャル・コンサートを開催!
35周年 アニバーサリー
ピアノコンサート “Boys & Girls, again”
<大江千里コメント>
「10年経って出会ったその時もラストは君と」
そう「BOYS & GIRLS」の中で歌ってから時が流れ、
僕は再び音楽家として故郷へ帰る。
シンガーとしての僕とピアニストとしての僕がそこで手を繋ぐ。
中央芝生の木洩れ陽を全身に浴びながら。
senri
● 10.7(SUN)
『J-WAVE & BLUE NOTE TOKYO 30th ANNIVERSARY JAZZ ON THE HILL supported by DENKA』に出演決定!
10月1日(月)から開催される、J-WAVE 30th ANNIVERSARY FESTIVAL ~ TOKYO SOUND EXPERIENCE。
同じく、今年30周年を迎えるBLUE NOTE TOKYOとのコラボレーションイベント『J-WAVE & BLUE NOTE TOKYO 30th ANNIVERSARY JAZZ ON THE HILL supported by DENKA』に大江千里の出演がしました。
● 10.4(TUE)
読売新聞 10/4(木)夕刊にインタビュー記事掲載。
● 9.25(TUE)
「GOTCHA!」にインタビュー記事掲載。
https://gotcha.alc.co.jp/entry/20180919-ej1810-interview
● 9.16(SUN)
「文春オンライン」にインタビュー記事掲載。
http://bunshun.jp/articles/-/9013
● 9.14(FRY)
産経新聞 9/14(金)朝刊にインタビュー記事掲載。
● 9.8(SAT)
「Buzz Feed」「Yahoo!ニュース」にインタビュー記事掲載。
Buzz Feed https://www.buzzfeed.com/jp/yuikashima/senri-oe
Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180908-00010003-bfj-ent
● 9.6(THU)
ENGLISH JOURNAL 2018年10月号の「活動フィールドは、世界 あっぱれ!ジャパニーズ」に大江千里が登場します。
● 9.4(TUE)
夕刊フジ 9/4(火)「ぴいぷる」にインタビュー記事掲載。
● 8.22(WED)
日本経済新聞 8/22(水)夕刊(東京版・電子版)にインタビュー記事掲載。
● 8.12(SUN)
18:00-21:00 FM COCOLO「SUPER J-HITS RADIO」に出演。
● 8.11(SAT)
13:00- Hits FM「Hits Saturday's Power Charger」
(インタビューOAは14:30頃)
< LIVEレポート >
大江千里 35周年 アニバーサリー ピアノコンサート
“Boys & Girls,again”
2018.10.12@TOKYO FM HALL
一台のピアノを前に、たった2本の腕で演奏されているとは思えない芳醇で密度の高い音が会場を包み込んでいく── 。
2018年10月12日、TOKYO FM HALLにて大江千里35周年アニバーサリー ピアノコンサート“Boys & Girls, again”が行われた。10月8日には母校・関西学院大学でもコンサートが行われているが、アルバム『Boys & Girls』をリリースし、35周年記念と銘打たれた日本国内でのコンサートは、このわずか2公演。どちらも約300席程度の小規模な会場だったこともあり当然ながらチケットは早々に売り切れ、プラチナ化していたそうである。
東京公演の会場として選ばれたTOKYO FM HALLは、かつて自身がパーソナリティを務めていたレギュラー番組『Live Depot』の収録が行われていた。その番組で約7年にわたって毎週ゲストとともにセッションを繰り広げてきたここもまた、大江自身にとって神戸の母校にも劣らぬ思い出深い場所であるのは間違いないだろう。
開演時間の定刻を5分ほど過ぎた頃、照明が暗転し、大江千里がステージに登場した。白いシャツとパンツにジャケットを合わせ、ボウラーハットにボウタイというおなじみの出で立ち。鍵盤を前に少しの間コンセントレーションを高めると、始まったのは「A Serene Sky」。『Boys & Girls』に収録されたふたつの新曲のうちの1曲だ。静謐な中に凛としたテンションを感じさせるナンバーで、会場の空気を一気に大江千里の音楽の世界へと引き込んでいくのがわかる。
「エピック時代は自分の今までの音楽キャリアの中でいえば、ちょうどハイスクールの頃のようだった」というコメントとともに、デビュー当時の懐かしいエピソードを語るMCに続いて演奏されたのは「ワラビーぬぎすてて (Wallabee Shoes)」。弾けるようなポップでキャッチーな聴感は1983年発表のオリジナル・ヴァージョンにも劣らないものだが、この10年で培ってきた“大江千里流のジャズ”がそこここに顔を覗かせる。
ジャズ・ミュージシャンとしてのデビュー作『Boys Mature Slow』に収録された、ミステリアスな雰囲気の「The Murderer In The Vineyard」に続いて、『Boys & Girls』収録のもうひとつの新曲「Flowers」が披露された。音数を極力抑え、実にシンプルなフレーズが続いていくが、音符のひとつひとつが紡ぎ出す情感は大江千里にしか醸し出せないものだと言えるだろう。新曲の「A Serene Sky」、「Flowers」ともに、ジャズの世界で過ごしてきた10年間のひとつの到達点を示すととともに、一音楽家としての大江千里の今後をある意味予感させるものにもなっていると思うのだが、いかがだろうか。
「Swab Family」(『Spooky Hotel』収録)、「A Tiny Snow」(『answer july』収録)に続く中盤は、MCを合間にはさみながら『Boys & Girls』から「十人十色 (10 People, 10 Colors)」、「格好悪いふられ方 (Never See You Again)」、「Boys & Girls」、そして「Rain」を続けて演奏している。いずれもオリジナルの印象的なメロディー・ラインを活かしながら、紛れもないジャズ・チューンへと生まれ変わらせるアレンジメントの手腕が光る。時に何度もグリッサンドを繰り返し、激しくペダルを蹴りながらの渾身の熱演で、一台のピアノを前にたった2本の腕で演奏されているとは思えない芳醇で密度の高い音が会場を包み込んでいく。まさしくこの日のコンサートのハイライトだったと言える。
本編後半に続けて披露された「Mischievous Mouse」(『answer july』収録)、「秋唄」(『Collective Scribble』収録)、「The Adventure Of Uncle Senri」(『Spooky Hotel』収録)では、ピアノと向き合い、全身で音楽を奏でる喜びを爆発させるようなパフォーマンスで、ジャズの世界でチャレンジした10年の歩みを改めてプレゼンテーションしていた。そして本編最後に最後に演奏されたのは「YOU」。非常に難易度の高いアレンジに仕上げられているが、流麗なタッチでオーディエンスをスウィングさせる。ヴォーカルそのものは当然ないが、「歌」をリアルに感じさせる演奏でコンサートを締めくくった。
アンコールを求める万雷の拍手に再びステージに戻った大江が、「伝えたいことは山ほどあるけど、言葉にするよりも、みんなにいちばん伝えたいことはこの曲です」というメッセージとともに奏でた最後の1曲は、もちろん「ありがとう」。穏やかな曲調ではあるが、そこに込められた濃密なエモーションが印象的で、約100分におよぶコンサートの最後に会場全体がさらなる感動で満たされていった。ポップスからジャズへと転身した大江千里だが、音楽で表現したいことそのものは、そうしたジャンルを超えて実は常に一貫している、そんなことを最も端的に感じさせるのがこの「ありがとう」なのではないだろうか。
自身のポップ時代の作品を現在のジャズの視点から再構築したアルバム『Boys & Girls』、そしてこの日のコンサートで大江千里のミュージシャンとしての35周年、そしてジャズメンとしての10周年の大きな区切りとなった。きっとそう遠くない先に、そのキャリアにおける次なる章の幕開けを飾る作品を聴かせてくれるはずだ。新たな「大江千里のジャズ」、「大江千里の音楽」に期待せずにはいられない。
取材・文/鮎澤裕之(otonano編集部) 写真/佐々木理趣(otonano編集部)
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●2018年10月12日・TOKYO FM HALLのステージを鑑賞したファンの声●
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「最高の夜になりました。私自身もこの10年で辛いことがたくさんあったんですけど、今日は千里さんの(単身NYに航った)10年と重ねることができて感動しました。じつは私もピアノをはじめました!もうファン歴30年です」(女性/埼玉県)
「80年代、90年代、POPアーティストとしての千里さんコンサートには何度も足を運びました。あの時の千里さんに笑顔にもういちど会いたくて今日はここに来ました。ひとりで参加したので心細かったんですけど千里さんが楽しそうにピアノを弾いているのがすごく伝わってきてなんだか嬉しかった」(女性/新潟県)
「<ワラビーぬぎすてて><BOYS & GIRLS>は声を出さないように自分は心のなかで千ちゃんのピアノに合わせて歌っていました(笑)。でもなかなか一緒に歌えないのでJAZZアレンジってこういうことか!って、今さらながらの納得でした。『Boys & Girls』買わせていただきました!」(女性/東京都)
「ピアノ演奏の間に千里さんが人生を語りかけてくる構成がすごく良かったです! ここがTOKYO FM HALLということも関係したかもしれませんが贅沢なラジオの生放送LIVEを聴いているようでした。第2弾を期待します」(男性/神奈川県)
「JAZZアルバムで生まれ変わった『Boys & Girls』を聴いたときから感動させてもらったので、今日はその生演奏ということで朝からドキドキしていました。前から2列目だったので気がつけば千ちゃんの指ばかりで見ていたような気がします。サイン会は嬉しかったぁ~。」(女性/愛知県)
「千ちゃんは、いちどは私達ファンを置いて勝手にNYへ行っちゃった人。それ以前の想い出が楽し過ぎただけに素直にお帰りなさいと言えないファンもこの会場には多かったと思います。でも今日の千ちゃんは本当に楽しそうだった。嬉しくて少し涙が出てきました……」(女性/新潟県)
「何十回、何百回も聴き慣れた曲だからこそ、ピアノだけのJAZZ演奏がより懐かしさや新しい発見のイマジネーションを膨らませてくれたんだと思います。やっぱり大江千里は才能に満ち溢れたアーティストだったと再認識しました」(男性/愛知県)
「デビュー来ファン歴35年です。千里さんのライヴを観たくて去年NYまで行きました。あっちではひたすら鍵盤に向かうピアニストSENRI OEというか、NYまで夢を追いかけてきたチャレンジャー的な姿が印象的でした。今日はやっぱりホームなので“大江千里”のオーラがありましたね。でも昔のスター然とはまた違ったよりキャリアを重ねた輝きを感じました。名古屋から来てよかったです!」(女性/愛知県)
「(ご夫婦で参加ですか?)はい。(ふたりを繋ぐ縁が大江千里だったんですか?)えっと、違うんです。結婚してから互いに大学生の頃から大江さんのファンだったことを知ったので。昔は別々にライヴに行っていて、そこでは出逢うこともなく、今日は初めてふたり一緒にライヴに参加しました。(良い話ですね、奥さん?)……偶然です(笑)。価値観だけが一緒だったのかもしれません。初めてふたりの想い出ができました。千里さん、ありがとうございました」(夫婦/東京都)
「<格好悪いふられ方>で一瞬昔のスタイルでピアノを叩いたのは照れ隠しでもあり、集まったファンへの最大の感謝なんでしょうね。忘れてないよ!って。みんなの想い出を秀逸なピアノで奏でたアーティストとしての勇気と力量に心から敬意を表します。千里さんに伝えてくださいね(笑)!」(女性/愛知県)
取材/安川達也(otonano編集部)終演後 TOKYO FM HALL ロビーにて
“Boys & Girls,again” 2018.10.12@TOKYO FM HALL
[SET LIST]
- 1. A Serene sky
- 2. Wallabee Shoes
- 3. The Murderer in The Vineyard
- 4. Flower
- 5. Swab Family
- 6. A Tiny Snow
- 7. 10people, 10colors
- 8. Never see you again
- 9. Boys & Girls
- 10. Rain
- 11. Mischievous mouse
- 12. Akiuta
- 13. The Adventure of Uncle Senri
- 14. YOU
- ~アンコール~
Arigato
< イベントレポート >
大江千里ニューアルバム
『Boys & Girls』
発売記念予約イベント
2018年7月14日(土)
HMV&BOOKS SHIBUYA
6Fイベントスペース
7月14日、HMV&BOOKS SHIBUYAにて大江千里のニュー・アルバム『Boys & Girls』発売記念予約イベント(ミニライブ、トークショー&サイン会)が開催された。今年1月にもコンピレーションCDと書籍の発売に合わせていくつかのインストア・イベントが行われたが、それ以来の来日イベントである。今年でデビュー35周年。その記念に自身のPOP時代の楽曲を、ジャズという現在の表現スタイルから改めて見つめ直した作品として制作された『Boys & Girls』。そうした内容への期待感もあいまって、告知から早々にイベント参加券も定員に達し、当日の会場はおよそ200名近くの千里ファンで埋め尽くされた。
ミニライブではアルバムに収録される「十人十色 (10 People, 10 Colors)」「格好悪いふられ方 (Never See You Again)」「Rain」の3曲を、アルバムと同様ピアノ・ソロのアレンジメントで披露。レコーディングとは異なりデジタルピアノでの演奏ではあったが、普段のステージと遜色のない熱のこもったパフォーマンスで、新しいアルバムへの期待感を高めてくれた。
トークでは、気持ちを込めた演奏とは趣を変え、すぐ目の前にいる多くのファンを前に実にリラックスしたムードに。今作はレーベルを移籍してのリリースとなるが、大江自身のこれまでのキャリアで出会ったさまざまなスタッフたちと再びタッグを組むことができたこと、そして、アルバム制作にあたってしばらく封印してきた自身のPOP時代の楽曲に向き合ってみたら、その素晴らしさに改めて気づいたこと、また、ピアノ・ソロのアレンジを固めるまでに苦悶の日々を送ったことなど、今作の制作にまつわるさまざまな興味深いエピソードが、ときに大江らしい軽妙なジョークを交えて語られている。
ニューヨークに単身移住して今年でちょうど10年。文字通り『Boys Mature Slow』を経て作り上げられたのがこの『Boys & Girls』という作品である。POPを封印してジャズに打ち込んできたこの10年ではあるが、この作品ではきっとそうしたジャンルの垣根を軽やかに超えた、大江千里そのものとしか言いようのないサウンドが聴けるはずだ。9月5日のアルバム発売を楽しみに待ちたい。
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