2022年9月21日発売
SICP 10141 ¥4,850(税込)
【SA-CDとCDの2層構造ハイブリッド盤】
50周年記念盤
7インチ紙ジャケット仕様/日本独自企画/完全生産限定盤
解説:Willie Nagasaki/福田真己/今野雄二(オリジナル・ライナーノーツ)
1972年に発売されたカルロス・サンタナ&バディ・マイルスの名ライヴ・アルバムの発売50周年記念盤。
1970年の『天の守護神』、1971年の『サンタナⅢ』と2作連続で全米チャートで1位を獲得するなど、当時の音楽シーンで一大センセーションを巻き起こしていたサンタナ。そのリーダーであるカルロス・サンタナが、かねてよりリスペクトしていたバディ・マイルス(Dr/Vo)との共演を実現させた1972年の本作は、ライヴ作品ながら全米チャートで8位と大ヒットを記録した。
このアルバムは、1971年の大晦日から翌日の元旦にかけてハワイのオアフ島で行なわれた<ザ・サンシャイン・クレイター・フェスティヴァル>に出演した際のライヴ音源だが、後日スタジオで当日のメンバーを集めての追加録音によって完成させたものとされている。
タイトルにあるように、このステージはサンタナ・バンドとしての参加ではなく、カルロス・サンタナ(G)、マイケル・カラベロ(Conga)、前年の『サンタナⅢ』から加入したニール・ショーン(G)を含むサンタナ人脈から集まった9人のミュージシャンが、当日トリを務めたバディ・マイルスのステージに飛び入りするという形で実現した総勢12名の大所帯バンドによるもの。
この時期のカルロスは、『サンタナⅢ』でピークを迎えた野性味溢れるラテン・ロックにひと区切りを付け、スピリチュアルかつフュージョン色が強まっていく次作『キャラバンサライ』へと向かうタイミングに入っており、結果としてサンタナ・ミュージックの最初の大きな転換期となった3rdアルバムから4thアルバムの間を橋渡しするようなレアなパフォーマンスが記録されることとなった。
ジミ・ヘンドリックスやジョン・マクラフリンとのセッションで知られるバディ・マイルスのソウルフルでファンキーなグルーヴとパーカッシヴなラテンのリズム、さらにジャズのエッセンスも絡み合う灼熱のパフォーマンスが高音質サラウンド・ミックスで蘇ったSA-CDマルチ・チャンネルは、まるで聴き手を取り囲んで演奏しているような迫力の臨場感で、ステレオ・ミックスとは異次元のサウンドスケープを体感できる。
これまでのシリーズ同様、オリジナル・4chミックス・マスター音源を日本のソニー・ミュージックスタジオにてDSDマスタリングを施したものだ。また、SA-CDのステレオ・ミックスの方もオリジナル・2chミックス・マスターを使用し、CD層はSA-CDのDSDマスターをPCMに変換した最新リマスター盤となっている。パッケージは日本盤クアドラフォニックLPを精巧にリサイズした7インチ紙ジャケット仕様で、本作からカットされた「イーヴル・ウェイズ」の日本盤アナログ・シングル・ジャケットや日本盤オリジナルLPに封入されていたポスターを復刻している。 サンタナの日本独自50thアニヴァーサリー・シリーズ第4弾!
【SA-CDマルチ・ハイブリッド・エディションの特徴】
●【SA-CD 4ch】 クアドラフォニックLPのアナログ・4chミックス・マスター音源を日本のソニー・ミュージックスタジオにてDSDマスタリングした高音質サラウンド・ミックス
●【SA-CD 2ch / CD】 アナログ・2chミックス・マスター音源を新たにDSDマスタリング / CD層もSA-CDマスターからPCMに変換した新マスタリング音源
●日本盤クアドラフォニックLPのアートワークを初復刻した7インチ紙ジャケット
●US盤オリジナル・クアドラフォニックのゴールド・レーベルを再現
●クアドラフォニックの英文解説がプリントされたUS盤オリジナル・インナー・バッグ復刻
●日本盤オリジナルLP封入ポスターをリサイズ復刻
●「Evil Ways」の日本盤シングル・ジャケット復刻
●日本盤クアドラフォニックLPとステレオLPの初版帯を両面印刷で復刻
●クアドラフォニック解説シート復刻
●懐かしの1972年、1991年ライナーノーツ復刻+新規解説付ブックレット
●2022年最新リマスター盤
【収録曲】
- Marbles / マーブルズ(大理石)
- Lava / ラーヴァ(溶岩)
- Evil Ways / イーヴル・ウェイズ
- Faith Interlude / フェイス・インタールード
- Them Changes / ゼム・チェンジズ
- Free Form Funkafide Flth / フリー・フォーム・ファンカファイド・フィルス
このライヴ・アルバムは、カルロスの音楽人生にとって重要なマイルストーン(一里塚)であると同時にベイエリア・ロック・シーンの転換期を捉えたマスターピースである。
20世紀に於ける最高の音楽と芸術の祭典『ウッドストック・ミュージック・アンド・アート・フェア』への出演を果たしたサンタナ・バンド。その勢いに乗じて世界中のロック・ファンに彼らの存在を知らしめた衝撃的なデビュー・アルバム『サンタナ』(1969年作)は、今なお新鮮で輝いている。それに続くセカンド・アルバム『天の守護神(アブラクサス)』(1970年作)は「ブラック・マジック・ウーマン」や「僕のリズムを聞いとくれ(オジェ・コモ・ヴァ)」などの大ヒットを飛ばして更にラテン・カルチャーを全世界へと広めた大傑作だ。そして!それら、かつてないニュー・サウンズ、即ちサンタナ発のラテン・ロックを宇宙的な感覚で追求した『サンタナⅢ』も、『天の守護神』と同じくミリオンセラーを記録した。これらオリジナル・サンタナ・バンドの初期傑作が、2020年から2021年にかけて世界で初めて「SA-CDマルチ・ハイブリッド・エディション」としてリイシューに至り、当時のニュー・ロック・ファンは言うまでもなく、サウンドにトコトンこだわるオーディオ愛好家をも心酔させている。さて、この度、発売当時のキャッチ・コピーだけで我々を興奮のるつぼに誘った『カルロス・サンタナ&バディ・マイルス!ライヴ!』が同様のフォーマットでソニーミュージックのオフィシャル盤としては世界で初めてリリースされる。
~中略~
『サンタナ』から『サンタナⅢ』までのラテン・ロックに覆われたワイルドなカルロスのプレイは、ここで一旦終止符を打ち、そのスタイルはニール・ショーンに継承、自らは崇高な精神世界へと向かい、マイルス・デイヴィスやジョン・コルトレーン、そしてファロア・サンダースやレオン・トーマスらのアフロ・スピリチュアル・ジャズをも精神的支柱にして、カルロス・サンタナはニュー・サンタナ・バンドから新しい世界を発信する。この事実は、その後の諸作品を聴いてみると明白である。その意味においても、このライヴ・アルバムは、カルロスの音楽人生にとって重要なマイルストーン(一里塚)であると同時にベイエリア・ロック・シーンの転換期を捉えたマスターピースである。
▲『カルロス・サンタナ&バディ・マイルス!ライヴ!』ライナーノーツ(文・Willie Nagasaki)よりテキスト抜粋。
フル・ヴァージョンは実際の商品でお楽しみください。
SANTANA
サンタナ
メキシコ出身。ヴァイオリニストの父の影響で5歳でヴァイオリンを、8歳でギターを弾き始める。サンフランシスコに移住し、1966年に“サンタナ・ブルース・バンド”を結成。1969年に“サンタナ”としてデビュー、同年“ウッドストック・フェスティヴァル”に出演。当時ほぼ無名ながら衝撃的なパフォーマンスで大観衆を魅了し、一気に全米で人気を獲得する。デビュー・アルバム『サンタナ』が全米チャート4位、2ndアルバム『アブラクサス』(邦題『天の守護神』)」が全米チャート1位、シングル「ブラック・マジック・ウーマン」が全米チャート4位と大ヒットを記録、サンタナの初期代表作となる。様々なアーティストとコラボレーションした1999年のアルバム『スーパーナチュラル』が特大のブレイク、マッチボックス・トゥウェンティのロブ・トーマスをフィーチャーしたサンタナ初の全米No1ヒット・シングル「スムーズ」はビルボード12週連続1位、アルバムも同じく12週連続1位という驚異的な成功を収める。続くシングル「マリア・マリア」も10週連続1位を記録し、2枚のシングルで全米チャート1位の座を約半年間も独占するという歴史的快挙を成し遂げて迎えた2000年の第42回グラミー賞では、最高の栄誉である「最優秀アルバム賞」「最優秀楽曲賞」含む全9部門で受賞し、サンタナの第2黄金期が始まる。2006年に紙ジャケットで再発された1973年の初来日公演を収めたライヴ・アルバム『ロータスの伝説』(1974年)の“22面体ジャケット”が、最多面数を持つアナログLPジャケットとしてギネス世界記録に認定される。ローリング・ストーン誌が選ぶ「最も偉大なギタリスト100」(2003年度版)で15位に選出。これまで26枚のスタジオ・アルバム(カヴァー・アルバム含むサンタナ単独名義のみの作品)を発表。全世界で累計1億枚以上のセールスを記録。
サンタナ日本公式サイト:
www.sonymusic.co.jp/artist/santana