崩れ堕ちる前に。

盟友、ザ・バンドと共に白熱するパフォーマンスを繰り広げた
1974年の貴重なライヴ集。

ボブ・ディラン&ザ・バンド 『偉大なる復活:1974年の記録』

Bob Dylan and The Band / The 1974 Live Recordings

ボブ・ディラン&ザ・バンド『偉大なる復活:1974年の記録』
2024年9月20日発売
完全生産限定盤
輸入盤国内仕様 / 解説・歌詞・対訳付 / 品番:SICP-6621~6647(27CD BOX) / 価格:35,640円(税込)
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1974/2/9:午後 – シアトル・センター・コロシアムでの「いつまでも若く」

CD27枚組豪華ボックス・セット

ボブ・ディラン『偉大なる復活:1974年の記録』は、1974年のツアーから現存する録音の全431曲を収録した50周年記念企画で、CD27枚組となる豪華ボックス・セットだ。未発表ライヴ音源417曲、そのうち16トラックのテープから新たにミックスしたのが133曲で残りは現存するサウンドボード等からの音源となる。尚、1974年発売『偉大なる復活』には収録されていたが、ザ・バンド単独による演奏は含まずボブ・ディランのみのパフォーマンスとなる。数多くの未発表写真を掲載したオリジナル・ブックレットにはジャーナリスト・評論家のエリザベス・ネルソンによるライナーノーツも収録し、日本版ブックレットには3万7千字を超える翻訳解説と書き下ろし、歌詞・対訳をまとめた。

新基準を生み出した1974年のツアー

ボブ・ディランの1974年のツアーは8年ぶりとなり、ザ・バンドと再び組むことになった。彼らはその約10年近く前にボブ・ディランのバックを務めて以来、それぞれの活動により広く知られるようになっていた。初めてアリーナ公演をブッキングされたボブ・ディランとザ・バンドは、42日間で30公演を行い(1日2回公演することもたびたび)、平均18,500人のオーディエンスを前に演奏し、ロック・コンサートにおける視覚面や音響面において新たな基準を生み出す役割を果たした。そしてそれらの観衆を前にして創造されたエネルギーを、ローリングストーン誌のベン・フォン・トーレス氏は「熱量と高揚、揺るぎない一体化、まさにそれらが傑出している」と評し、音楽評論家のロバート・クリストガウは、そのサウンドをボブ・ディランが「古い曲の上をトラックのように疾走している」と例えた。

新たな息吹を吹き込まれた歌の数々

1974年のツアーは1974年1月3日、竣工当時世界最大の屋内アリーナだったシカゴ・スタジアムからキック・オフとなった。オープニングは「ヒーロー・ブルース」。『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』のセッションでのアウトテイクをアコースティックからエレクトリックに替えた、それまで、あるいはセッション時以降ほとんど演奏されることのなかった究極にディープな曲だ。その他のレア曲としてはワイルドに生まれ変わった「ホリス・ブラウンのバラッド」、「ウディに捧げる歌」(1962年以来演奏されていなかった)や、『プラネット・ウェイヴズ』のアウトテイク「あなたのほかは」などが、同ツアーの初日の夜に演奏された。「ヨーロッパではステージというステージでブーイングされ、ほうほうのていだったよ」とザ・バンドのロビー・ロバートソンは、前回ディランと一緒に行ったツアーについて、ニューズウィーク誌とのインタビューでそう振り返っている。

「今夜シカゴで起こったことは、僕たちにとって本当に心強いことなんだ」。
ボブ・ディランとザ・バンドが1966年に最後にツアーを共にして以来変わったのは観客の反応だけではなかった。それ以来ザ・バンドはLPを6枚リリースし、ウッドストックやその他の有名なステージに立ち、ボブ・ディランとは『地下室(ザ・ベースメント・テープス)』から『プラネット・ウェイヴズ』まで一連のセッションを録音してきた。かたやボブ・ディランは1966年のバイク事故を受けてツアーから遠のいていたが、それでも「ここ10年のアメリカのポピュラー・ミュージックの中で最も影響力と重要性を誇る存在として、幅広い層から注目されている」とニューヨーク・タイムズ紙は評している。

当時本人たちは意識していなかったかもしれないが、ボブ・ディランとザ・バンドは新世代の先駆けとなっていた。1974年のツアーはメジャーなロック・ツアーのひな型作りに貢献し、オーディエンスが揃ってライターを掲げる光景(は、『偉大なる復活』の象徴的なジャケットに捉えられている)から、「ライク・ア・ローリング・ストーン」のパフォーマンス時のように、ショウのハイライトに明るくフラッシュする館内の照明など、後に定着してゆく演出が形作られた。同様に、「見張塔からずっと」、「いつまでも若く」、そして最終的にショウの最初と最後を飾ることとなった「我が道をゆく」など、1974年のツアーで初めてライヴ演奏された多くの曲は、新たな息吹を吹き込まれる。

1974/2/14:午後 – ザ・フォーラム(カリフォルニア州イングルウッド) での「イッツ・オール・オーバー・ナウ、ベイビー・ブルー」

現存する録音に磨きをかけて

1974年のツアーは当初ステレオのサウンドボード・ミックスで、1/4インチのテープとカセット両方で録音された。ツアー終盤には、アサイラム・レコーズのデヴィッド・ゲフィンが、『偉大なる復活』の最終的なリリースに向け、当時スタンダードだったマルチトラック・テープでの録音を行なっている。今回リリースとなる『偉大なる復活:1974年の記録』にはカセットと1/4インチのテープ、そして新たにミックスを施した16トラック・テープで録音されたライヴ音源、それらのすべてが収録されている。

ボブ・ディランのプロフィール

https://www.sonymusic.co.jp/artist/BobDylan/profile/

日本オフィシャル・サイト

https://www.sonymusic.co.jp/artist/BobDylan/

 

海外オフィシャル・サイト

https://www.bobdylan.com/

ʼ74年最大の話題!!全世界が注目した歴史的コンサートの全貌を網羅。

伝説のディランとザ・バンドが最高の状態で聴かせる白熱の演奏。

『偉大なる復活』

Before The Flood

1974年作品。1月3日から2月14日まで21都市で40回の公演をこなし65万人を動員、当時史上最大のロックコンサートツアーとなったディラン/ザ・バンドのステージを記録したライヴ・アルバム。8年振りとなったツアーをまとめた今作は、ディランにとって初の完全ライヴ作品ともなった。全21曲を収録し、13曲がディラン、8曲がザ・バンドによる演奏で、それぞれの代表曲が並ぶ。

『偉大なる復活』
完全生産限定盤
紙ジャケット仕様 / 解説・歌詞・対訳付 / Blu-spec CD2 / 品番:SICP 30490~1(2枚組) / 価格:¥2,970(税込)

  • Disc 1
  • 01我が道を行く
  • 02レイ・レディ・レイ
  • 03雨の日の女
  • 04天国への扉
  • 05悲しきベイブ
  • 06やせっぽちのバラッド
  • 07クリップル・クリーク
  • 08アイ・シャル・ビー・リリースト
  • 09エンドレス・ハイウェイ
  • 10オールド・ディキシー・ダウン
  • 11ステージ・フライト
  • Disc 2
  • 01くよくよするなよ
  • 02女の如く
  • 03イッツ・オールライト・マ
  • 04ザ・シェイプ・アイム・イン
  • 05ホエン・ユー・アウェイク
  • 06ザ・ウェイト
  • 07見張塔からずっと
  • 08追憶のハイウェイ61
  • 09ライク・ア・ローリング・ストーン
  • 10風に吹かれて

関連サイト