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『毎木7ライヴ・フィルム・フェス』10/12『TMN final live LAST GROOVE [5.18]』上映 浅倉大介登壇トークショー(新宿バルト9)の模様をレポート!
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毎木7ライヴ・フィルム・フェスティヴァル2023

 ライヴに拘ったEPICレーベルからこれまで発表された80~90年代の珠玉のライヴ・フィルム7作品を全国19都市24カ所の映画館にて、9月21日(木)より毎週木曜よる7時から7週連続一夜限定上映するイベント『EPIC レコード創立45周年記念 毎木7ライヴ・フィルム・フェスティヴァル2023 -THE LIVE IS ALIVE!-』。その第四弾・『TMN final live LAST GROOVE [5.18]』新宿バルト9での上映にて行われた浅倉大介トークショーのレポートをお届けします。



このステージを現場で見ていた浅倉の記憶は「すべて涙越し」だと言う。次の日は自身も出演するから、TMの演奏をオーディエンスとして生で楽しめるのは今日が最後だという思いから涙なしに見ていられなかったというわけだ。

 EPICレーベル創立45周年記念上映企画第2弾として9月21日の木曜日にスタートした『毎木7ライヴ・フィルム・フェスティバル2023』。4週目は、TM NETWORKがデビューから10年目の1994年、突然の「終了」宣言を経て、5月18・19日の両日、東京ドームにのべ10万人を動員した「終了」コンサート、その1日目のステージを収めた『TMN final live LAST GROOVE[5.18]』が全国各地の映画館で上映され、東京・新宿のバルト9では上映前に、このコンサートの2日目のステージにも出演するなどTMとの音楽的なつながりも深い浅倉大介が登壇。コンピュータ、シンセサイザーを扱うデジタルサウンド・クリエイターとして小室の厚い信頼を得ている彼ならではの視点でこの作品の見どころを語った。

 まずは、登場のBGMが「Get Wild」であることに気づくと「『Get Wild』に乗って登場していいんですかね。しかも、新宿で」と、TMファンのみならず、『シティハンター』ファンの気持ちも惹きつけるフリを自ら入れると、話題は『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』のオープニングテーマであるTMの最新曲「Whatever Comes」に。「あの曲って、最初に♪ソファミド/ミファミレ/ソファミド/ソラシドというフレーズが出てくるでしょ。『Get Wild』は4本の指だけで弾ける曲だけど、あの曲は鍵盤の白鍵を全部使おうとしてるんですよね」と独自の分析を披露し、これから始まるトークがマニアックな話になることを知らしめるともに、TMの音楽への変わらぬ強い思いをアピールしてみせた。そして、進行役の雑誌「Player」元編集長、北村和孝からトークの本題であるライヴ・フィルムの見どころを聞かれると、WaldolfのTHE WAVE、そしてYMAHA VP-1という、このステージで小室が使っている2つのシンセサイザーの名前を挙げ、その機材の特質、そしてその機材がいかに貴重なものであるかということを解説した。



 ステージ自体は、東京ドームという会場のスケール感も十分に生かした圧倒的な内容で、カメラはその勘どころを逃さず捉えて現場の興奮を臨場感たっぷりに伝えているのだが、このステージを現場で見ていた浅倉の記憶は「すべて涙越し」だと言う。次の日は自身も出演するから、TMの演奏をオーディエンスとして生で楽しめるのは今日が最後だという思いから涙なしに見ていられなかったというわけだ。もっとも、この作品で確認できるTMのメンバー3人の表情は、北村も指摘した通り、「終了」コンサートという位置付けから連想される感傷的な感じはなく、最後の曲「SEVEN DAYS WAR」を歌い終えた宇都宮隆の表情には清々しささえも感じられた。果たして、メンバー3人はどんな思いでこのコンサートに臨んでいたのか? あらためて北村から問われた浅倉は「それは、やっぱり御三方に聞いてみないとわからないですよ」と答えた。



 さて、このコンサート2日目の映像が上映される次週のトーク・ゲストは、その3人のうちの一人、木根尚登だ。30年の時を経て、メンバーの真情が明らかになる、かも。

文:兼田達矢 撮影:山本佳代子







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