1970年にジミ・ヘンドリックスが亡くなる寸前までニュー・アルバムのために録音していた音源を基に編まれた1997年発表作。生前の契約問題が災いし不完全な形で発表されていた音源をラスト・レコーディング作としてまとめたのはジミの信頼も厚かったエンジニア、エディ・クレイマー。彼は最新のテクノロジーを駆使しジミの意向を最大限に活かした作品に仕上げており、やっと本来の姿に整ったアルバムとして評価が高い。今作でのジミは多様な音楽要素を取り入れ新たな方向性を探っており、ファンク・ロック系の曲の数々が特徴的だ。死後、約30年を経ようとしている時期の発売ながら、名曲が並ぶ今作をジミの最高傑作にあげる人も多い。今回のアナログ盤再発売は最新リマスターによる完全生産限定盤で、輸入盤に解説・歌詞・対訳を収めた日本版ブックレットを付属する。