ソニー自社一貫生産アナログレコード、ボブ・ディランの第3弾は1965年発表の5枚目のアルバムで、全米チャート6位、全英1位を獲得し、売上は過去最高を記録した。初の全米TOP40となったラップ調のA-①「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」は、ディランが歌詞の一部を書いたボードを歌に合わせてめくってゆく音楽ビデオも話題となった。他にもザ・バーズがカバーし全米1位を獲得したB-①「ミスター・タンブリン・マン」、エレクトリック化に非難を浴びせたフォーク信奉者と決別するかのようなB-④「イッツ・オール・オーバー・ナウ、ベイビー・ブルー」など名曲揃い。当時のマネージャー宅の居間で撮影されたジャケットにはディランが影響を受けたと思われるアルバムが散りばめられている。ロック色を強め、60年代後半の激動期の幕開けを印象付けた歴史的な名盤だ。