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第148回 萩原健太のotonanoラジオ#30

2020/04/28 公開

佐野元春さんをゲストに迎えて(スペシャルゲスト)

今週のオンエア曲

佐野元春さんをゲストに迎えて(スペシャルゲスト)

1.

ザ・ビーチ・ボーイズ

イン・マイ・ルーム

『サーファー・ガール』1963年


佐野元春さんをゲストに迎えて(スペシャルゲスト)

2.

佐野元春&ザ・コヨーテバンド

この道(Social Distancing Version)

[YouTube配信]2020年


佐野元春さんをゲストに迎えて(スペシャルゲスト)

3.

佐野元春

光(final version)

『THE SUN STUDIO EDITION』2005年


佐野元春さんをゲストに迎えて(スペシャルゲスト)

4.

ボブ・ディラン

最も卑劣な殺人(Murder Most Foul)

[配信シングル]2020年

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#30

『 虹 』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. 虹の彼方に / ハリー・ニルソン

今週の番組でも佐野元春さんとお話ししたように、未知のウイルスとの闘いが続く中、誰もが不安な日々を過ごしています。でも、音楽ファンとして、こんな窮地だからこそ、あえて歌の力を、音楽の力を信じたい。そんな気持ちをこめて選んだプレイリストです。テーマは“虹”。まずは“ここではないどこか虹の彼方に夢がかなう場所がある、いつかきっとそこにたどり着けるはず”と歌うこの名曲から。米国の名作曲家ハロルド・アーレンが1939年のミュージカル映画『オズの魔法使い』のために書き下ろした主題歌。今回はハリー・ニルソンが1973年にカヴァーしたヴァージョンで。
2. レインボウ・コネクション / カーミット

『セサミ・ストリート』などのクリエイターとしておなじみ、鬼才ジム・ヘンソンが作り上げた人形たちが大活躍する1979年の映画『マペット・ムーヴィー』の主題歌としてカエルのカーミット(声はヘンソン自身)が歌ったヒット。“虹は実体のない幻だと教わったけれど、ぼくたちはいつかその虹とのつながりを見つけるんだ…”というドリーミーな名曲だ。
3. レインボー / ケイシー・マスグレイヴス

日本時間の4月19日、WHOとGlobal Citizenが主催してインターネット上で行なわれたチャリティ・コンサート・イベント「One World: Together At Home」でも歌われた素敵なバラード。2018年のアルバム『ゴールデン・アワー』の収録曲だ。“嵐の中、あなたは傘を強く握りしめているけれど、気づいてほしいの、あなたの上には虹がかかっているのよ…”という歌詞に心が震える。
4. シーズ・ア・レインボー / ザ・ローリング・ストーンズ

1967年のアルバム『サタニック・マジェスティーズ』に収められていたキュートなナンバー。サイケデリック・カルチャー全盛の時代、鮮やかな衣装を身にまとって周囲を虹のようにカラフルに色づかせていくヒップな女の子のことを描きあげた名曲だ。時折顔を見せるクラシカルなアプローチが新鮮だった。
5. ポケットが虹でいっぱい / エルヴィス・プレスリー

1960年のエルヴィス主演映画『G.I.ブルース』の挿入歌。エルヴィスがヒロインのリリー役をつとめたジュリエット・ブラウンズと二人でケーブルカーに乗る有名なシーンで歌われていた名曲だ。“君と出会えてポケットは虹でいっぱい、袖には星がいっぱい、心には愛がいっぱい…”という、なんともはや多幸感に満ちた佳曲です。再結成YMOのカヴァーでもおなじみだろう。
6. レインボー / ケシャ

2017年の同名アルバムより。“今までは暗闇の中で過ごしてきたけれど、今は色のある世界にいる。私は虹を見つけたの…”という内容で。実生活での様々なハラスメント被害やそれをめぐる訴訟を闘い続ける中、自分を信じながら書き上げられた作品だった。
7. PERFECT RAINBOW / Cornelius

1993年リリースのセカンド・シングル。とびきりキャッチーだけれど、思いきりクール。躍動的なようだけれど、どこか冷めている。なんとも不思議な空気感のもと、“ゴー・オーヴァー・ザ・レインボウ”というサビの歌詞がやけにポジティヴに輝く。『ウゴウゴルーガ』のテーマ曲としてもおなじみ。
8. レインボウ / シーア

シーアが人気アニメシリーズ『マイリトルポニー』の劇場版『My Little Pony: The Movie』のサウンドトラック・アルバムに提供した曲。“傷口が開いたら泣いてしまうよね。泣いて、なぜなのか理由を問いただすよね。でも、私には見える。あなたが流す涙の中、虹が…”という内容。
9. サンシャインとレインボウ / レスリー・ゴーア

1960年代ガール・ポップ・サウンドの最高峰、レズリー・ゴーアが放ったヒット・シングル。“サンシャインと、ロリポップ・キャンディと、レインボウ。あなたと一緒にいると、そんな素敵なものすべてを感じるの。あなたがそばにいてくれるだけで雨雲も消えるわ…”という、もう、なんとも幸せなティーンエイジ・ポップ・チューンです。
10. レインボー / マーマレード

イギリスのハーモニー・ポップ・バンド、マーマレードが1970年に放った全英ヒット。ポップなフォーク・ロック・ナンバーだが、歌詞は“レインボー、ぼくを見て。君といてとても楽しかったよ。今日この日をよりよいものにするためにぼくは変わる。君が届けてくれるすべての色を歌に乗せている気分だ。新しい日が生まれるまでぼくを愛して…”という、サイケでドラッギーなものだった。時代だなぁ…。
11. レインボウ・アイズ / Kle

ビーチ・ボーイズの中心メンバー、ブライアン・ウィルソンが1989〜90年の『Sweet Insanity』セッションで書き下ろしたナンバー。しばらくお蔵入りしていたが、2004年になってアルバム『Gettin' In Over My Head』に収録された。なのに、そのアルバムがなんとストリーミングに入っていない! ということで、今回は2000年にリリースされたブライアン/ビーチ・ボーイズへのトリビュート・アルバム『Caroline Now!』からこのカヴァー・ヴァージョンを。
12. 虹をつかむ人 / 佐野元春&ザ・コヨーテバンド

“虹”をテーマにしたプレイリスト、ラストは番組に急遽電話出演してくださった佐野元春さんのこの名曲で締め。2013年のアルバム『Zooey』の収録曲だ。この曲に勇気づけられながらみんなでがんばりましょう。虹をつかむまで、あともう少し…。

解説:萩原健太

佐野元春さんをゲストに迎えて(スペシャルゲスト)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第147回 萩原健太のotonanoラジオ#29

2020/04/21 公開

加藤登紀子さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

加藤登紀子さんをゲストに迎えて(その1)

1.

加藤登紀子

未来への詩

2020年5月13日発売シングル

加藤登紀子さんをゲストに迎えて(その1)

2.

加藤登紀子

Révolution

『ゴールデン☆ベスト TOKIKO'S HISTORY』 2018年

加藤登紀子さんをゲストに迎えて(その1)

3.

加藤登紀子

この手に抱きしめたい

[YouTube配信] 2020年

加藤登紀子さんをゲストに迎えて(その1)

4.

加藤登紀子

愛の賛歌

『あなたに捧げる歌』 2019年

 萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#29

『お休み』

加藤登紀子さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第146回 萩原健太のotonanoラジオ#28

2020/04/14 公開

石井竜也さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

石井竜也さんをゲストに迎えて(その2)

1.

石井竜也

ONE NIGHT BRIDE

『TOUCHABLE』2020年

石井竜也さんをゲストに迎えて(その2)

2.

米米CLUB

ひとすじになれない

シングル 1991年

石井竜也さんをゲストに迎えて(その2)

3.

石井竜也

さよならをもう一度

『TOUCHABLE』2020年

 萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#28

『萩原健太プロデュースの米米CLUBベスト12 !?!?』

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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. BEE BE BEAT / 米米CLUB

というわけで、先週に引き続きゲストに迎えた石井竜也関連のプレイリスト。ぼくは彼を含む米米CLUBのアルバムを3枚プロデュース、というか、一緒にわいわいと作ったことがあるのだけれど。今週はそんな3枚からそれぞれ4曲ずつ、カールスモーキー石井の多彩な魅力を味わえる、彼のリード・ヴォーカル曲をセレクトしてみました。おなじみのシングル曲はあえて外した選曲です。まずは1988年の『GO FUNK』から、フィッシュボーンとかスペシャルズとかに触発されたお賑やかなスカ・ナンバーを。懐かしい。
2. SEXY POWER / 米米CLUB

これもいかにも1980年代っぽい1曲。当時、普通だったら打ち込みでやりそうな音を米米らしく全部まるごと人力でやってみよう、というコンセプトでレコーディングした1曲だったような…。記憶がもう曖昧です(笑)。
3. いつのまにか / 米米CLUB

米米CLUBはそれまでレコーディングであまりコーラス入れに時間を割いていなかったみたいで。でも、個人的に大のコーラス・マニアであるぼくがプロデュースさせてもらうということで、『GO FUNK』にはけっこうコーラスをふんだんに盛り込ませてもらいました。てことで、てっぺーが慣れない多重コーラスに初挑戦したこの曲を。初々しい。
4. MY SWEET SWEET SHOW TIME / 米米CLUB

その流れで、ホーン・セクションも含めてメンバー全員でコーラスしようということになってレコーディングしたのがこの曲。レコーディングにすげえ時間がかかったことを覚えてます(笑)。厳密にはカールスモーキー石井とジェームス小野田のツイン・リード・ヴォーカル曲ですが、まあ、絶品のファルセットも含め、てっぺーのいいところが思いきり発揮されている曲なので、ご堪能ください。
5. 俺をもとめてる〜Everyone Is Searching For Me / 米米CLUB

ここから4曲は、1989年のアルバム『5 1/2』より。このタイトル! こんなこと平気で言えるのはカルスモくらいのものかな、と(笑)。
6. Beautiful / 米米CLUB

前作で炸裂させてもらったぼくのコーラス愛をまたまた盛り込ませてもらったスウィート・ソウル調の1曲。といっても、ここではてっぺーのリード・ヴォーカルに対して、ジェームス小野田の多重コーラスを組み合わせてみました。やっぱりこの二人の個性あふれる歌声どうしのマッチングは絶妙だなと思います。
7. Melon Tea / 米米CLUB

『5 1/2』というアルバムは海外トラックダウンをしているのだけれど。普通だったら誰もやりそうにないところに行きたいなということで、ハワイのマウイ島へ(笑)。で、この曲のミックスしながらマウイのスタジオのアシスタントが“エルヴィス・プレスリーが日本で生きていたとは知らなかった…”と冗談飛ばしていたことを思い出します。
8. ア・ゲ・ハ / 米米CLUB

アコースティック・ギター2本とパーカッションのアンサンブルでカールスモーキー石井の歌声をサポートするというアプローチも、米米としては当時それなりの冒険でした。
9. オイオイオイ マドロスさん / 米米CLUB

で、ここからが1991年のアルバム『米米CLUB』から。歌謡曲の心を知り抜くカールスモーキー石井ならではの天才ぶりが存分に発揮された超名曲ではないか、と。ちなみに、ウクレレはぼくが弾いております(笑)。すんません。
10. 東京 Bay Side Club / 米米CLUB

往年の日活アクション映画のテイストすら感じさせる躍動的な1曲。普通にやれば普通にかっこいい曲なんだろうけど。そこはさすがのカルスモ先生。絶対、普通には終わらないんだよなぁ…(笑)。
11. パリジェンヌ ホレジェンヌ / 米米CLUB

かつて米米が女子大の文化祭ばかり回るというコンサート・ツアーをやったときに初披露された曲で。初めて聞いたとき、もう、これは天才! と大いに盛り上がったことを覚えてます。これとか、同じく『米米CLUB』に収録されている「二人のアンブレラ」とか、こんな曲を柔軟に、見事に、歌ってのけることができるのはやはりこの人しかいません。
12. ポイのポイのポイ / 米米CLUB

で、ラストもてっぺーでなければ絶対に表現できないこの極悪非道な1曲で。むちゃくちゃグルーヴしてます。脱帽です。

解説:萩原健太

石井竜也さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第145回 萩原健太のotonanoラジオ#27

2020/04/07 公開

石井竜也さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

石井竜也さんをゲストに迎えて(その1)

1.

石井竜也

SILENCE

『TOUCHABLE』2020年

石井竜也さんをゲストに迎えて(その1)

2.

米米CLUB

僕らのスーパーヒーロー

『GO FUNK』1988年

石井竜也さんをゲストに迎えて(その1)

3.

石井竜也

secret eyes

『TOUCHABLE』2020年

 萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#27

『スパイ・探偵・刑事ものミュージック』

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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. ジェームズ・ボンドのテーマ / ジョン・バリー・オーケストラ

ゲストに迎えた“てっぺー”こと石井竜也の最新アルバム『TOUCHABLE』のアルバム前半が、いわゆる“スパイもの”に触発された世界観に貫かれているということで。今回のプレイリストのテーマは“スパイもの/探偵もの/刑事もの”です。まずはおなじみ、映画『007』シリーズのテーマ曲から。1962年にヒット。印象的なギターのフレーズを作ったのはモンティ・ノーマン。
2. ナポレオン・ソロのテーマ / ザ・ベンチャーズ

アメリカでは1964年から1968年まで、日本でも1965年から1970年まで、放送されていたスパイ・アクション・テレビ・ドラマの主題歌。ジェリー・ゴールドスミス作。ベンチャーズは1966年、テレビ・ドラマの主題歌ばかり集めたアルバム『バットマン』の収録曲のひとつとして発表。バックにコーラスを配してコンパクトな演奏を聞かせている。
3. 秘密諜報員 / ジョニー・リヴァース

イギリスのテレビ・ドラマ『デンジャー・マン』(アメリカでのタイトルは『シークレット・エージェント』)の主題歌。ヒット・メイカー、P・F・スローン&スティーヴ・バリのペンによるナンバーだ。日本では前曲のベンチャーズによる演奏ヴァージョンがおなじみだが、アメリカではこちらのヴォーカル・ヴァージョンが1966年に大ヒットした。
4. ピンク・パンサーのテーマ / ヘンリー・マンシーニ楽団

デヴィッド・ニーヴン演ずる怪盗ファントムとピーター・セラーズ演ずるパリ警察のクルーゾー警部との闘いをコメディタッチで描いた1963年の映画『ピンクの豹』を第1作とする一連の映画シリーズのために、ヘンリー・マンシーニが書き下ろした主題歌。マンシーニ自身のオーケストラの演奏で1964年に全米31位まで上昇した。
5. ピーター・ガン / デュアン・エディ

これもヘンリー・マンシーニ作。アメリカでは1958年から1961年まで、日本でも1961年に放映された私立探偵もののテレビ・ドラマ『ピーター・ガン』のテーマ曲だ。最初にヒットしたのはレイ・アンソニー楽団盤。続いて1960年、エレキ・ギターの太い低音弦の響きをフィーチャーしたロックンロール・アレンジでこのデュアン・エディ・ヴァージョンがヒットを記録した。80年代にアート・オヴ・ノイズもカヴァーしている。
6. 真夜中のバラード / レイ・チャールズ

シドニー・ポワチエ演じる黒人刑事とロッド・スタイガー演じる白人署長が人種差別渦巻くアメリカ南部で緊張感に満ちた殺人事件捜査に挑む1967年のクライム・サスペンス映画『夜の大捜査線』の主題歌。映画の音楽監督をつとめたクインシー・ジョーンズが作り、レイ・チャールズが歌ってヒットした。
7. スパイ大作戦のテーマ / ラロ・シフリン

ここからは、この種の映画音楽/ドラマ主題歌を手がけさせたら右に出る者なし、アルゼンチン出身の作曲家/編曲家/ピアニストであるラロ・シフリンの作品をいくつか。まずは1966年から1973年まで放映された人気テレビ・ドラマ『スパイ大作戦』のテーマ曲から。のちにトム・クルーズ主演でリメイクされた映画シリーズでもこの曲のアレンジ・ヴァージョンが使われていた。
8. ブリット / ラロ・シフリン

スティーヴ・マックイーン扮するサンフランシスコ市警察のブリット警部補の奮闘を描いた1968年の映画『ブリット』のテーマ曲。これもラロ・シフリンの代表作のひとつだ。この映画にはサンフランシスコの坂を活用したスリリングなカー・アクションなどもふんだんに盛り込まれており、日本でも『太陽にほえろ!』などに大きな影響を与えた。
9. ザ・キャット / ジミー・スミス

ラロ・シフリンの作品をもうひとつ。ルネ・クレマン監督、アラン・ドロンとジェーン・フォンダ主演による1964年のフランスの犯罪映画『危険がいっぱい』の挿入歌だ。ファンキーなプレイでおなじみ、ジャズ・オルガン奏者のジミー・スミスが映画音楽などを集めて制作した1964年のアルバムのタイトル・チューンでもある。当時、全米13位まで上昇するなど、ジャズとしては異例の大ヒット盤となった。
10. 諜報員00ソウル / エドウィン・スター

原題の読み方は“エージェント・ダブル・オー・ソウル”。1965年に007映画などのヒットに便乗して作られたお気楽なポップ・ソウル曲だ。全米21位まで上昇した。のちに「黒い戦争」のような強烈なメッセージ・ソングで全米ナンバーワンに輝くことになるエドウィン・スターも、初期はこんな曲を歌っていたのでした。嫌いじゃない(笑)。
11. エスピオナージ / グリーン・デイ

1997年、マイク・マイヤーズ主演で制作されたスパイもののパロディ映画『オースティン・パワーズ』のためにグリーン・デイがレコーディングしたインスト・ロックンロール。こちらも前出、ザ・ベンチャーズやデュアン・エディのような往年のギター・インストもののパロディのような仕上がりだ。かっこいい。
12. SILENCE / 石井 竜也

で、ラストはてっぺーのこの曲を。番組でも曲の後半部分をお届けしましたが、前半のほうでも、えんえんと3分くらいスパイ映画っぽい演奏を展開しているので、その辺をこちらのプレイリストでお楽しみいただければ、と。

解説:萩原健太

石井竜也さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第144回 萩原健太のotonanoラジオ#26

2020/03/31 公開

澤部渡(スカート)さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

澤部渡(スカート)さんをゲストに迎えて(その2)

1.

スカート

CALL

『CALL』2016年

澤部渡(スカート)さんをゲストに迎えて(その2)

2.

スカート

静かな夜がいい

『20/20』2017年

澤部渡(スカート)さんをゲストに迎えて(その2)

3.

スカート

遠い空

『トワイライト」2019年

 萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#26

『コミック系イラスト・アルバム・ジャケットの名曲』

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1. スパニッシュ・ムーン / リトル・フィート

番組内でも話題になった通り、スカートはいつもアルバム・ジャケットがイラストというか、漫画というか…。というわけで、今回は古今東西、コミックス系のイラストをアルバム・ジャケットにあしらった名盤を集めてプレイリストを作ってみました。まずはリトル・フィートのジャケを描き続けたことでおなじみ、ネオン・パークの作品。リトル・フィートの1974年作品『アメイジング!(Feats Don't Fail Me Now)』から、ヴァン・ダイク・パークスのプロデュース、タワー・オブ・パワー・ホーン・セクションがゲスト参加したこの曲を——。
2. シャンディ / キッス

のちに“エコ・シュールリアリスト”として名を馳せることになるヴィクター・スタビンが若き日、1980年に描いたアメコミ風のジャケットでおなじみ、キッスの『仮面の正体(Unmasked)』より。ポール・スタンレーがプロデューサー/ソングライターのヴィニ・ポンシアと共作したポップなナンバーだ。
3. ヒマの過ごし方 / スチャダラパー

しりあがり寿がジャケットのイラストを担当したスチャダラパー、1993年の名盤『WILD FANCY ALLIANCE』の収録曲。“ヒマを見つけてヒマを知れ/ヒマを生きぬく強さを持て/一生棒にふるぐらいのヒマとゆとりを持って進もう…”。いや、もう、おっしゃる通り! 脱力系Jヒップホップの名作です。
4. バーサ・バット・ブギー / ザ・ジミー・キャスター・バンチ

1972年に「原始穴居人(Troglodyte)」なるファンキーなノヴェルティR&Bで大当たりをとった直後、続く二番煎じシングル「類人猿(Luther the Anthropoid)」が大コケ。典型的な一発ヒット屋として歴史に埋もれるかと思われたものの、1975年になってめげずに三番煎じシングル、お尻が自慢の原始穴居人、バーサさんを主人公にした本曲で改めてチャートに復帰したジミー・キャスター・バンチ。ジャケットも捨て身っぽいです。
5. クール・シング / ソニック・ユース

英国の連続猟奇殺人事件の犯人であるイアン・ブレイディの共犯者の妹、モリーン・ヒンドレーとその夫デヴィッド・スミスの写真を下敷きに、レイモンド・ペティボーンが描いたクールなイラスト・ジャケットでおなじみ、ソニック・ユース、1990年のアルバム『GOO』より。パブリック・エナミーのチャックDもゲスト参加。
6. オンリー・ア・ノーザン・ソング / ビートルズ

1968年に公開されたビートルズのアニメ映画『イエロー・サブマリン』のサウンドトラック・アルバムのジャケットは、もちろん映画のイメージをそのまま流用したイラストだった。その中から、ジョージ・ハリスンが彼ならではのオリエンタル風味をまぶしたサイケデリック感覚を全開にしたこの曲を。
7. コンビネーション・オブ・ザ・ツー / ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニー

ジャニス・ジョプリンが在籍していたロック・バンド、ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニーが1968年にリリースしたセカンド・アルバムのオープニング・チューン。ジャケットは1960年代アンダーグラウンド・コミック運動の旗手としてもおなじみ、古典ブルース関連の再発アルバムのジャケットも多数手がけるロバート・クラムだ。
8. 朝 / はっぴいえんど

はっぴいえんどが1970年にリリースしたファースト・アルバム『はっぴいえんど』。ジャケットは矢吹申彦のディレクションの下、林静一のイラストと野上眞宏の写真をコラージュしたものだった。ここに大きく書かれた文字から、本作は通称“ゆでめん”と呼ばれている。そんなアルバムから細野晴臣のアコースティック・ギターが印象的な大滝詠一作品を。
9. イッツ・オール・ライト / ウィントン・ケリー・トリオ

ジャズものからも1枚。マイルス・デイヴィスとの活動でも知られるピアニスト、ウィントン・ケリーが1964年にリリースしたリーダー・アルバムのタイトル・チューンだ。カーティス・メイフィールド作、インプレッションズのヒット曲をジャズ・インスト化したファンキーな作品だ。ポップなアルバム・ジャケットも印象的。
10. 挑戦 / ゴリラズ

ブラーのデーモン・アルバーンが『タンク・ガール』などの作者としておなじみ、コミック・アーティストのジェイミー・ヒューレットとタッグを組んだヴァーチャルな覆面バンド“ゴリラズ”。2005年にリリースされたセカンド・アルバム『デーモン・デイズ』より。ジャケットはもちろんヒューレットによるもの。
11. チャーリー・ブラウンという名の少年 / ロッド・マッケン

日本では『スヌーピーとチャーリー』というタイトルで公開された1969年のアニメ映画『A Boy Named Charlie Brown』のために、詩人としてもおなじみ、ロッド・マッケンがが書いた曲を集めたアルバム。これまた当然のごとく、スヌーピーの作者、チャールズ・M・シュルツのコミックがジャケットに使われています。“小さな子供にしかできない魔法なのかもしれない/でも、チャーリーが微笑むのを見ていると/ちょっとだけ立ち止まって/自分が自分らしくいられてよかったと思えるはずさ”という歌詞が泣けます。
12. ハローと言いたい / スカート

そして、最後はゲストにお迎えしたスカートのアルバム『トワイライト』からのこの曲を。

解説:萩原健太

澤部渡(スカート)さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第143回 萩原健太のotonanoラジオ#25

2020/03/24 公開

澤部渡(スカート)さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

澤部渡(スカート)さんをゲストに迎えて(その1)

1.

スカート

駆ける

シングル「駆ける/標識の影・鉄塔の影」2020年

澤部渡(スカート)さんをゲストに迎えて(その1)

2.

スカート

ランプトン

『20/20』2017年

澤部渡(スカート)さんをゲストに迎えて(その1)

3.

スカート

標識の影・鉄塔の影

シングル 「駆ける/標識の影・鉄塔の影」2020年

 萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#25

『4分打ちシャッフル・ビートを採り入れたポップス』

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1. ペニー・レイン / ビートルズ

番組内でも触れた通り、ぼくはスカートの「ランプトン」が大好き。ということで「ランプトン」のような、“チャン・チャン・チャン・チャン”という4分打ちシャッフル・ビートを採り入れたポップスの名曲を今週は集めてみました。まずはその手の作品中、たぶんもっとも有名な1曲と思われるビートルズ1967年のこのナンバーから。
2. 98.6 / キース

名匠ジェリー・ロスがプロデュース、トニー・パワーズ&ジョージ・フィショフが作り、フィラデルフィア出身のポップ・シンガー、キースが歌った名曲。1966年にリリースされて、翌年全米7位まで上昇した。山下達郎を筆頭にこの曲に影響を受けた日本人アーティストも少なくない。ちなみにタイトルの“98.6”とは華氏で言うところの人間の平熱。
3. エレノア / タートルズ

タートルズといえば1967年のヒット「ハッピー・トゥゲザー」でおなじみだが、その続編とも言うべき1曲。1968年に全米6位にランクした。確かにリズム・パターンも曲調も同じで、二番煎じのように言われることも多い作品だが、音楽的な充実度はこちらのほうが上。このあたりもマニアにとって無視できない“ポップスあるある”か。
4. カドリー・トイ / モンキーズ

モンキーズが1967年、4枚目のアルバム『スター・コレクター(Pisces, Aquarius, Capricorn & Jones Ltd)』で取り上げた曲。当時、銀行員とソングライター、二足のワラジで活動していたハリー・ニルソンが作ったナンバーだ。日本では、かつて子供向けのテレビ番組『ひらけ!ポンキッキ』で使われていたことも。
5. うれしくないかい / ビーチ・ボーイズ

この種のリズム・パターンの創始者のひとりといえば、ビーチ・ボーイズの「素敵じゃないか(Wouldn’t It Be Nice)」や「神のみぞ知る(God Only Knows)」を書いた中心メンバー、ブライアン・ウィルソンということになる。これも、そんなブライアン作のビーチ・ボーイズ・ナンバー。1967年のアルバム『ワイルド・ハニー』収録曲だ。
6. サンデー・マンデーズ / ヴァネッサ・パラディ

今回のセレクションはほとんどが1960年代後半の曲なのだけれど、これはそのあたりの感触を1990年代に再構築したもの。フランスのポップ・アイドル、ヴァネッサ・パラディがレニー・クラヴィッツをプロデューサーに迎えてリリースした1993年のヒット曲だ。フランス訛りの英語ヴォーカルがなんともキュート。
7. ザ・ドリフター / ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ

ソングライターとして多くのシンガーに名曲を提供してきたロジャー・ニコルズが、自らアーティストとして1968年にリリースしたアルバム『ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ』より。ハーパース・ビザールほか多くのアーティストが取り上げた名曲の自演ヴァージョンだ。
8. スウィート・トーキン・ガイ / シフォンズ

アメリカの1960年代ティーンエイジ・ポップスを代表するガール・グループのひとつ、シフォンズが1966年に放った全米10位のヒット。エリオット・グリーンバーグ&ダグ・モリス作。1970年代にも彼女たちの歌声でリヴァイヴァル・ヒットしたほか、マンハッタン・トランスファーのカヴァーなどでもおなじみの名曲だ。
9. チェリー・ヒル・パーク / ビリー・ジョー・ロイヤル

名匠バディ・ビュイーがプロデュース。ジョージア生まれのスワンプ・ポップ・シンガー、ビリー・ジョー・ロイヤルのヴォーカルで1969年、全米15位まで上昇したヒット曲だ。明らかにタートルズを意識した仕上がりながら、ビリー・ジョーの南部っぽい味が独特の魅力を放っている。
10. ビター・ハニー / ザ・ホーリー・マッケレル

スモール・サークル・オブ・フレンズとして前出のロジャー・ニコルズのソングライティング・パートナーとしてもおなじみ、ポール・ウィリアムスがソロのシンガー・ソングライターとしてデビューする前、1960年代に結成していたポップ・グループのシングル曲。1968年にリリースされた。
11. アイ・ホープ・シーズ・ゼア・トゥナイト / ディノ、デシ&ビリー

ディーン・マーティンの息子であるディノと、ルシール・ボールの息子であるデシと、ビーチ・ボーイズ人脈としても知られるビリーが1964年に結成したポップ・トリオによるナンバー。デヴィッド・リンデン&グレゴリー・デンプシー作。ジミー・ボウエンのプロデュースの下、1966年にシングル・リリースされた。
12. それぞれの悪路 / スカート

そして、ラストはスカートによるもう1曲の“チャン・チャン・チャン・チャン”もの。昨年リリースされたメジャーからのセカンド・アルバム『トワイライト』の収録曲だ。これもぼくは大好き。このリズムに弱いのだ…(笑)。

解説:萩原健太

澤部渡(スカート)さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第142回 萩原健太のotonanoラジオ#24

2020/03/17 公開

鈴木茂さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

鈴木茂さんをゲストに迎えて(その2)

1.

大瀧詠一

さらばシベリア鉄道

『A LONG VACATION』1981年

鈴木茂さんをゲストに迎えて(その2)

2.

大瀧詠一

恋するふたり(Album ver.)

『Happy Ending』2020年

鈴木茂さんをゲストに迎えて(その2)

3.

ティン・パン・アレー

ソバカスのある少女

『キャラメルママ』1975年

 萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#24

『ベスト・オブ・鈴木茂』

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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. LADY PINK PANTHER / 鈴木茂

今週のプレイリストはストレートに、ぼく萩原健太が今の気分で選ぶベスト・オブ・鈴木茂ということで。まずは先週も番組でお話しした通り、ぼくのイチ押しアルバム、1976年のソロ第2弾『LAGOON』のオープニング・ナンバーから。作曲・編曲は鈴木茂。作詞はもちろん松本隆。
2. 八月の匂い / 鈴木茂

1974年、単身渡米して現地の腕ききミュージシャンとともにレコーディングしたファースト・ソロ・アルバム『BAND WAGON』より。デヴィッド・ガリバルディ(ドラム)、ダグ・ローチ(ベース)、ビル・ペイン(ピアノ)にカービー・ジョンソン編曲によるホーン・セクションが加わった強力チューン。松本&鈴木作品。
3. はあどぼいるど町 / ティン・パン・アレー

鈴木茂、細野晴臣、林立夫、松任谷正隆の4人が結成したバンド、キャラメル・ママが、やがてバンドを超えた音楽家集団“ティン・パン・アレー”へと発展したあと、1975年に元のバンド名を冠したアルバムをリリースした…という、ややこしい1枚から(笑)。番組でかかった「ソバカスのある少女」とともに収録されていたもうひとつの松本&鈴木作品。
4. 氷雨月のスケッチ / はっぴいえんど

細野晴臣、松本隆、大滝詠一というかけがえのない音楽仲間とともに鈴木茂が結成していたバンド、はっぴいえんどが1973年にリリースしたラスト・アルバム『HAPPY END』より。ロサンゼルスのサンセット・サウンド・レコーダーズで、当時まだ珍しかった海外レコーディングされた1枚だった。もちろん松本&鈴木作品。
5. 明日あたりはきっと春 / ティン・パン・アレー

これも楽曲としては前曲同様、1973年のアルバム『HAPPY END』に収録されていた松本&鈴木作品。それを1977年、ティン・パン・アレー名義でのセカンド・アルバム『TIN PAN ALLEY 2』でインストゥルメンタル・ナンバーとして再演したヴァージョンだ。元キャラメル・ママの4人にパーカッションの斉藤ノブを加えた顔ぶれでの演奏。
6. ラハイナ・ガール / 鈴木茂

アダルト・コンテンポラリーな味わいを増した4作目のソロ・アルバム『TELESCOPE』に収められていた松本&鈴木作品。1978年リリース。
7. サンタモニカ・ラリー / 鈴木茂

1979年リリースのソロ・アルバム5作目『COSMOS’51』より。作曲は鈴木茂。作詞はコピーライターとしておなじみの中畑貴志が手がけている。ストリングス・アレンジはベックの父親としても知られる、米西海岸の大御所、デヴィッド・キャンベル。
8. 花いちもんめ / はっぴいえんど

日本語のロックの礎として定評のある1971年の名盤、はっぴいえんどのセカンド・アルバム『風街ろまん』より。初の鈴木茂のオリジナル曲だった。ベースがEの音をキープするなか、コードだけがD→A→Eと移り変わっていく。広がりと遠近感をたたえた音像がなんとも魅力的だ。松本&鈴木作品。
9. ケネディー・エアポート / 鈴木茂

鈴木茂、秋山一将、大村憲司、竹田和夫、松木恒秀、松原正樹、水谷公生、矢島賢という8人のギタリストたちがニューヨークをテーマにそれぞれの思いを曲に託したコンピレーション・アルバム『NEW YORK』より。茂さんのギター・プレイを満喫できるインストゥルメンタル・ナンバーだ。1978年リリース。
10. レイニー・ステイション / 鈴木茂

1978年リリースの3作目のソロ・アルバム『Caution!』より。このアルバムから、伊勢正三、来生えつこら、多彩な作詞家が参加するようになったが、今回はやはり鉄壁のコンビネーションを誇る松本隆と組んだこの名曲を。アルバムのオープニング・チューンでもあった。
11. コーラル・リーフ / 鈴木茂

鈴木茂、細野晴臣、山下達郎が“アイランド・ミュージック”に挑戦した1978年の企画インスト・アルバム『PACIFIC』より。林立夫、高水健司、坂本龍一、佐藤準、浜口茂外也、ジェイク・H・コンセプション、伊集加代子ら名うてのセッション・ミュージシャンたちがサポートしている。
12. 8分音符の詩 / 鈴木茂

そして、締めくくりは1曲目同様、アルバム『LAGOON』より。東京から細野晴臣、林立夫、浜口茂外也らが、アメリカからマーク・レヴィンらがそれぞれハワイのホノルルに結集してレコーディングされたアルバムだったが、そんなリラックスした1枚のラストを飾っていた松本&鈴木作品だ。

解説:萩原健太

鈴木茂さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第141回 萩原健太のotonanoラジオ#23

2020/03/10 公開

鈴木茂さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

鈴木茂さんをゲストに迎えて(その1)

1.

大瀧詠一

びんぼう

『大滝詠一』1972年

鈴木茂さんをゲストに迎えて(その1)

2.

鈴木茂

砂の女

『BAND WAGON』1975年

鈴木茂さんをゲストに迎えて(その1)

3.

鈴木茂

走れラビット

『LAGOON』1976年

 萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#23

『指弾き系のギタリストたちの名演』

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1. エイモス・モーゼズ/ジェリー・リード

鈴木茂さんとのお話の中にも名前が出てきたジェリー・リードをはじめとする“指弾き”系のギタリストたちにスポットを当てたストリーミング・プレイリスト。まずはジェリー・リード、1970年のヒット曲から。この人は右手親指にサムピック装着して、なぜか人差し指は使わず、中指とのコンビネーションでプレイしている。
2. ユー・ベター・シンク・トゥワイス/ポコ

フラットピックもサムピックも使わず、茂さん同様、右手の指だけでプレイする名手、ジム・メッシーナが1970年、ポコ在籍時に残した名演。ペダル・スティール・ギターのラスティ・ヤングと組んずほぐれつ丁々発止のやりとりをしながら、パッキパキの乾いたカントリー・ロック・ギターを聞かせてくれる。
3. プリーズ・センド・ミー・サムワン・トゥ・ラヴ/ポール・バターフィールズ・ベター・デイズ

ジャズのヴォイシングとカントリーのチョーキング・テクニックとブルースの“泣き”を絶妙に取り込み融合させるエイモス・ギャレットのプレイ。右手の親指にナショナル社製のサムピック、人差し指と中指にアーニー・ボール製のフィンガーピックを装着して指弾きをしている。1973年の必殺の名演だ。
4. ポーク・サラダ・アニー/エルヴィス・プレスリー

ミスター・テレキャスター、ジェイムス・バートンによる名演。1970年のライヴ演奏だ。この人はサムピックではなく、右手の親指と人差し指でフラットピックを普通に握り、中指と薬指にフィンガーピックを装着。それらを併用しながら独特のロックンロール・フレーズを繰り出してみせる。
5. 逃亡者/ザ・ベンチャーズ

ベンチャーズの歴代リード・ギタリスト中、もっとも日本でも人気の高いノーキー・エドワーズの演奏。この人は普通にフラットピックだけを使うこともあれば、親指にサムピックをはめて、人差し指、中指、薬指、全部使って演奏することもある。黄金の両刀遣い。この1964年のナンバーではサムピック使用。
6. 髭と口紅とバルコニー/鈴木慶一とムーンライダーズ

茂さんと並ぶ日本の指弾きギタリストと言えば徳武弘文。日本では珍しいカントリー・ロック・バンド、ラスト・ショーのリード・ギタリストとしてもおなじみだが、今回はセッション・ギタリストとしての名演を。鈴木慶一が1976年に発表したアルバム『火の玉ボーイ』収録のカントリー・ロック曲だ。徳武さんはサムピック派。
7. オンリー・ダディ・ザットル・ウォーク・ザ・ライン/ウェイロン・ジェニングス

1960年代半ばから70年代、ナッシュヴィルの新時代を築き上げた気鋭セッション・ミュージシャン軍団“エリア・コード615”の中心メンバーとして、あるいはベアフット・ジェリーというバンドのメンバーとして大活躍したギタリスト、ウェイン・モスの絶妙なサムピック・プレイが楽しめる1968年のヒット。
8. ゲット・アワセルヴズ・トゥゲザー/デラニー&ボニー&フレンズ

1960年代から西海岸のセッション・ミュージシャン集団“レッキング・クルー”の一員として多くのセッション・ワークに関わってきたギタリスト、ジェリー・マギーのプレイが楽しめる。この人はノーキー・エドワーズ脱退後のベンチャーズのリード・ギタリストとしてもおなじみだ。サムピック派の代表選手。
9. 悲しきサルタン/ダイアー・ストレイツ

今回のギタリスト・セレクションは日本人ふたりを除くと、基本的には米国中心なのだけれど、ここからふたりは英国。まずはグラスゴー出身のマーク・ノップラーだ。この人もいっさいピックを使わず指弾きで独特の音色を聞かせてくれる名手。1978年のこの曲のヒットで世界中のギタリストを驚かせた。
10. ギヴ・ミー・ア・リーズン・ホワイ/デイヴ・メイスン

1960年代末、トラフィックの一員としてキャリアをスタートさせた英国人ギタリスト。その後、ジミ・ヘンドリックスやジョージ・ハリスン、デラニー&ボニーらと共演しながら人気を博した。この人はピックを使ったり指で弾いたり器用な人だが、1975年のこの曲では指弾きによる枯れた味わいのソロを聞かせている。
11. ダーク・エンド・オヴ・ザ・ストリート/ライ・クーダー

エレキだろうがアコースティックだろうが、どんなギターからでも独特の指弾きで最高の音を引き出す最高峰ギタリスト。1972年のアルバム『流れ者の物語』に収められていたこのR&Bバラードのインスト・カヴァーでは、アコギ、エレキ、両方を使いながら指弾きで素晴らしいスライド・プレイを展開してみせる。
12. 卒業写真/荒井由実

そして、最後はわれらが鈴木茂の傑作ギター・ソロを。ユーミンが旧姓時代、1975年にリリースしたサード・アルバム『コバルト・アワー』より。ワウワウを見事に使いこなしつつ見事なスライド・ギターを聞かせている。曲なかのオブリガートも指弾きならではの完璧なフレーズだらけ。すごい人です。

解説:萩原健太

鈴木茂さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第140回 萩原健太のotonanoラジオ#22

2020/03/03 公開

直枝政広さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

直枝政広さんをゲストに迎えて(その2)

1.

カーネーション

市民プール

『a Beautiful Day』2009年

直枝政広さんをゲストに迎えて(その2)

2.

カーネーション

サンセット・モンスターズ

(配信シングル)2018年

直枝政広さんをゲストに迎えて(その2)

3.

Soggy Cheerios

シャッター

『Ⅲ(スリー)』2019年

 萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#22

『デュオ名曲 Vol.2 ~バンド/ユニット編~』

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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. アマチュア・アワー / スパークス

ソギー・チェリオスからインスパイアされたプレイリスト第2弾。ソギーのように、二人組なのに“○○&××”とか安易に名乗らず、ちゃんとバンド名、ユニット名を付けているアーティストの曲を集めてみました。まずはロン&ラッセル・メイル兄弟率いるスパークス、1974年の名盤『キモノ・マイ・ハウス』からごきげんなナンバー。カーネーションといえばこの曲、みたいな…?(笑)
2. 緑のイヤリング / スティーリー・ダン

もともとはバンドとしてスタートしたスティーリー・ダンだったが、ある時期からはドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーの2人を核とするサウンド・クリエイト・ユニットに変化。そんな変わり目の時期、1976年にリリースされたアルバム『幻想の摩天楼(The Royal Scam)』からチャック・レイニー&バーナード・パーディの強力リズム隊がうなるこの曲を。
3. タイトゥン・アップ / ザ・ブラック・キーズ

ギターのダン・オーバックとドラムのパトリック・カーニーという、ずいぶんと変則的な編成の二人組バンドが2010年にリリースしたアルバム『ブラザーズ』の収録曲。近年はプロデューサーとしても大活躍しているオーバックだが、やはりカーニーと組んだときにこそ、他では実現し得ないマジカルなパワーが生まれる。理想的なロックンロール・デュオ・ユニットだ。
4. キング・オヴ・ザ・ランブリング・スパイアズ / ティラノザウルス・レックス

マーク・ボランが率いていたロックンロール・バンド“T.レックス”の前身としてもおなじみ、相方のミッキー・フィンと二人で組んでいたサイケデリック・フォーク・デュオ“ティラノザウルス・レックス”が1969年に発表したナンバー。この長ったらしいバンド名をシンプルに縮めたことも功を奏してT.レックスはこの後、大きな成功をつかんでいくことになる。
5. 僕はこんなに / ネイキッド・アイズ

ピート・バーン(ヴォーカル)とロブ・フィッシャー(キーボード)によるデジタル・ポップ・デュオが1983年に放ったヒット・シングル。1964年にサンディ・ショウが歌ったバート・バカラック&ハル・デヴィッド作品のカヴァーだった。ちなみにサンディ・ショウの盤は前回の東京五輪の年だったこともあり、「恋のウェイトリフティング」なる邦題が付けられていた。
6. クロス・マイ・ハート / エヴリシング・バット・ザ・ガール

トレイシー・ソーンとベン・ワットによるデュオ・ユニットが1986年にリリースしたサード・アルバム『ベイビー、ザ・スターズ・シャイン・ブライト』より。デビュー当時、ネオアコ・ファンを中心にマニアックな人気を誇っていた彼らが、より幅広い音楽ファンに向けて意識的にアピールしようとし始めた時期の充実した1枚だった。
7. ナッシン・ユー・キャン・ドゥ・アバウト・イット / エアプレイ

デヴィッド・フォスター(キーボード)とジェイ・グレイドン(ギター)がタッグを組んだハードAORユニット、エアプレイが1980年に残した唯一のアルバムより。マンハッタン・トランスファーのカヴァーでもおなじみのキラー・チューンだ。この時期、日本のポップ・シーンもアイドルものまで含めて誰もがエアプレイ・サウンドを採り入れていた。
8. とどかぬ想い / ザ・コーギス

元スタックリッジのジェイムス・ワーレン(ベース)とアンディ・デイヴィス(ドラム)による二人組が1979年にリリースしたナンバー。ニュー・ウェイヴ黎明期ならではのテクノ・ポップ感覚と、英国伝統の翳りを帯びた感触とが共存する理想的なポップ・チューンという感じだ。トレイシー・ウルマンらもこぞってカヴァーし名曲へと成長した。
9. ハートビート / ワム!

ジョージ・マイケルとアンドリュー・リッジリーによるポップ・デュオが1984年にリリースしたセカンド・アルバム『メイク・イット・ビッグ』の収録曲。「ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ」など4曲のシングル・ナンバーを含む名盤だが、未シングル化曲にも傑作が多い。フィル・スペクター・サウンドを意識した本曲でもジョージ・マイケルならではのポップ・センスが炸裂!
10. アイシクル・スター・トゥリー / ジ・アサイラム・クワイア

テキサス出身のマーク・ベノ(ギター)とオクラホマ出身のレオン・ラッセル(キーボード)、当時ロサンゼルスでスタジオ・ミュージシャンとして活動していた二人の腕ききが組んだロック・デュオ。本曲は1968年にレコーディングされたファースト・アルバム『ルック・インサイド』の収録曲だ。彼らなりのサイケデリック・ロックへの回答という感じか。
11. サークル / スワン・ダイヴ

ナッシュヴィルを拠点に活動してきたビル・ディメインとモリー・フェルダーが結成した男女ユニット、スワン・ダイヴ。本曲は彼らが1998年にリリースしたサード・アルバムのタイトル・チューンだ。音楽ジャーナリストとしても優れた仕事を多く残しているディメインの深い見識を活かして、素晴らしくハイセンスなポップ・ワールドを編み上げている。
12. アドヴァイス・フォー・ザ・ヤング・アット・ハート / ティアーズ・フォー・フィアーズ

ローランド・オーザバル(ギター)とカート・スミス(ベース)の二人を中心に、徐々にメンバーを増やしながらバンド活動してきたティアーズ・フォー・フィアーズが、心機一転、再びローランドとカートの二人だけのユニットになってリリースした1989年の再出発アルバム『シーズ・オヴ・ラヴ』の収録曲。達観した眼差しで哲学的なテーマにアプローチした名曲です。

解説:萩原健太

直枝政広さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!