Fm yokohama FMヨコハマ 84.7MHz 毎週月曜 深夜24:00~ O.A. 大人のための音楽・エンタメを深~く掘り下げるラジオプログラム。 『otonanoラジオ』番組公式Webサイト otonano Fm yokohama FMヨコハマ 84.7MHz 毎週月曜 深夜24:00~ O.A.
大人のための音楽・エンタメを深~く掘り下げるラジオプログラム。
『otonanoラジオ』番組公式Webサイト otonano
Fm yokohama FMヨコハマ 84.7MHz 毎週月曜 深夜24:00~ O.A. 大人のための音楽・エンタメを深~く掘り下げるラジオプログラム。 『otonanoラジオ』番組公式Webサイト otonanoFm yokohama FMヨコハマ 84.7MHz 毎週月曜 深夜24:00~ O.A.
大人のための音楽・エンタメを深~く掘り下げるラジオプログラム。
『otonanoラジオ』番組公式Webサイト otonano

第330回 萩原健太のotonanoラジオ#213

2023/10/31 公開

鈴木茂さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

鈴木茂さんをゲストに迎えて(その1)

1.

はっぴいえんど

春よ来い

『はっぴいえんど』

鈴木茂さんをゲストに迎えて(その1)

2.

はっぴいえんど

飛べない空

『はっぴいえんど』

鈴木茂さんをゲストに迎えて(その1)

3.

はっぴいえんど

花いちもんめ

『風街ろまん』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#213

『春よ来い~マイ・フェイヴァリットはっぴいえんど』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. 明日あたりはきっと春 / はっぴいえんど

鈴木茂さんをゲストにお招きした『otonanoラジオ』。楽しかったですねー! 茂さんをはじめ、細野晴臣さん、松本隆さん、大滝詠一さんというそうそうたる顔ぶれが、若き日、一堂に会していた奇跡のバンド、はっぴいえんどのオリジナル・アルバム3作がこのほど改めて再発されるということで。はっぴいえんどをめぐる様々なお話をたっぷり聞かせていただきました。来週もまた茂さんが来てくださるということで、待ちきれません。ということで今週のプレイリスト、主役はもちろん、はっぴいえんどです。バンドとしては1970〜73年というごく短い期間しか存在しなかったにもかかわらず、その後の日本のポップ・ミュージック・シーンを大きく変えていくことになる刺激的な種を蒔きまくった彼らの音源からぼくが好きな12曲、セレクトしてみました。はっぴいえんど名義の作品はもちろん、彼らが当時バッキングをつとめた他アーティストの音源なども含むセレクションです。まずはこの曲、1973年にリリースされたアルバム『HAPPY END』に収められていたナンバーを。作詞:松本隆、作曲:鈴木茂。『HAPPY END』は米ロサンゼルスのサンセット・サウンド・スタジオで、当時としては思いきり珍しかった海外レコーディングされた、彼らにとって最後のスタジオ・アルバムでした。
2. はいからはくち("CITY"ヴァージョン)/ はっぴいえんど

はっぴいえんどの代表曲のひとつ。作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一。タイトルにこめられた“外来の文化に魅せられた日本人”としてのある種の自虐こそが彼らがシーンに残した最大のテーマだったかもしれません。彼らは単純に英米のロックに憧れて、無為な追いつけ追い越せ劇を展開するバンドではなかったということ。両者の間に厳然と存在する文化の違いをきっちり意識したうえでの表現を実現しようとしていたわけで。これもまた画期的なことでした。ちなみに、はっぴいえんどの諸作中、この曲ほど何度もモデル・チェンジした楽曲もなくて。セカンド・アルバム『風街ろまん』収録の8ビート・ヴァージョンにはじまり、フィル・スペクターがプロデュースしたクリスタルズの「ダ・ドゥ・ロン・ロン」のメロディを拝借したポップ・ヴァージョンまで。ライヴで披露されるたびにアレンジが大きく変わっていたものです。今回はその中から、ベスト・アルバム『CITY』に収録されていたシャッフル・ヴァージョンを。
3. 失業手当 / 高田渡&はっぴいえんど

高田渡が1971年にリリースした傑作アルバム『ごあいさつ』からのナンバー。渡さんは基本的にはアコースティック・ギターの弾き語りを基調にしたフォーク・シンガーでしたが、アルバムの中に3曲ほど、はっぴいえんどがバッキングを担当したものが含まれていました。その中からこのルーズなブルース・ナンバーをどうぞ。作詞:ラングストン・ヒューズ、訳詞:木島始、作曲:高田渡。
4. 抱きしめたい / はっぴいえんど

1971年にリリースされた、はっぴいえんどの大傑作セカンド・アルバム『風街ろまん』のオープニングを飾っていたナンバーです。作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一。トリッキーなイントロからドラム・フィルを経て歌が始まって。松本さんのドラムと細野さんのベースによるタイトなグルーヴと、茂さんのルーズなギター、そして大滝さんの柔軟かつ奔放なヴォーカル・パフォーマンス、すべてが完璧。随所に盛り込まれた“くすぐりネタ”も楽しい名曲でした。
5. かくれんぼ / はっぴいえんど

はっぴいえんどが1970年にリリースしたデビュー・アルバム『はっぴいえんど』からのナンバー。これも作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一です。クロスビー、スティルス&ナッシュに触発されたようなクールな世界観が印象的な1曲でした。当時ライヴでもよく演奏されていた人気曲。
6. 雨あがりのビル街(僕は待ちすぎてとても疲れてしまった) / 遠藤賢司

遠藤賢司が1970年にリリースしたファースト・フル・アルバム『niyago』より。B面1曲目を飾っていた名曲です。大滝さん以外のはっぴいえんど、細野さん、松本さん、茂さんがバッキングを手がけています。もちろん大滝さんもエンケンさんとは当時いろいろ刺激し合っていたようで、はっぴいえんどのライヴでも大滝さんのリード・ヴォーカルでこの曲をカヴァーしたりもしていました。
7. あしたてんきになあれ / はっぴいえんど

アルバム『風街ろまん』より、作詞:松本隆、作曲:細野晴臣によるナンバーです。一連のスタックス・レコード作品に通じる切れ味するどいソウル・グルーヴと、当時の日本のロック・シーンではとても珍しかったファルセットによるヴォーカルがやけにかっこよかったものです。
8. ゼニの効用力について / 加川良

加川良が1971年にリリースしたファースト・アルバム『教訓』の収録曲。ブレヒトに触発されて加川さんが作詞作曲したものです。もちろん、バッキングをはっぴいえんどが担当していました。
9. 相合傘 / はっぴいえんど

サード・アルバム『HAPPY END』より。細野さんが作詞作曲したポップでファンキーなナンバー。その後の細野さんのソロ活動を予見させるサウンドがとても新鮮でした。
10. 朝 / はっぴいえんど

ファースト・アルバム『はっぴいえんど』より。作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一。細野晴臣が奏でるアコースティック・ギターだけをバックに大滝さんが穏やかなヴォーカルを聞かせています。これまた後の大滝さんのソロ活動での持ち味を予見させてくれる1曲でした。
11. 愛する人へ / 岡林信康

はっぴいえんどというバンドの名前を一般に広めることになった大きなきっかけのひとつは、当時“フォークの神様”などとも呼ばれていた岡林信康のバック・バンドを彼らがつとめたことでした。岡林信康&はっぴいえんど、という組み合わせに、ぼくたち日本のファンはボブ・ディラン&ザ・バンドのイメージを二重映しにしていたものです。というわけで、そんな岡林さんが1970年にリリースしたアルバム『岡林信康アルバム第二集〜見るまえに跳べ』より、はっぴいえんどがバッキングをつとめたこの曲を。もちろん作詞作曲は岡林信康です。
12. 春よ来い(Live) / はっぴいえんど

1973年9月21日、東京の文教公会堂で行なわれた、はっぴいえんどの解散コンサートからの演奏で今週のプレイリストを締めくくりましょう。その日の模様を記録したライヴ・アルハム『ライブ!! はっぴいえんど』のB面ラストに収められていたヴァージョンです。もともとはファースト・アルバム『はっぴいえんど』のA面1曲目を飾っていたこの曲で、解散ライヴを記録したアルバムのラストを飾るという憎い演出でした。オリジナル・ヴァージョンとは大きく違う、ぐっとファンキーなアレンジがほどこされており、短い活動期間の中ではっぴいえんどがどれほどの勢いで成長したかが聞き取れます。

解説:萩原健太

鈴木茂さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第329回 萩原健太のotonanoラジオ#212

2023/10/24 公開

白井貴子さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

白井貴子さんをゲストに迎えて(その2)

1.

白井貴子

イエスタデイズ ドリーミン

『Pascal』

白井貴子さんをゲストに迎えて(その2)

2.

白井貴子

Mama

『Mama』

白井貴子さんをゲストに迎えて(その2)

3.

白井貴子 & THE CRAZY BOYS

Foolish War

『FLOWER POWER』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#212

『Mama~母親のことを描いた洋楽ヒット集』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. Mom / Meghan Trainor feat. Kelli Trainor

先週に引き続き白井貴子さんをゲストにお迎えした『otonanoラジオ』。お楽しみいただけましたか。番組では白井さん初の著書『ありがとうMama』や新曲「Mama」など、昨年他界なさったお母さまにまつわる白井さんの思いをいろいろお話ししていただきました。というわけで、今週のプレイリストは“ママ”にまつわるセレクション。様々な形でママのこと、母親のことを描いた洋楽ヒットの中からピックアップした12曲です。まず1曲目はメーガン・トレイナーが、母親でもあり大の親友でもある素敵なママへの思いを炸裂させたこのポップ・チューンから。2016年にデジタル・シングルとしてちょこっとヒットしました。フィーチャリングされているケリー・トレイナーというのがママ本人。曲中、電話で会話してます。ちなみにメーガンは自分が母親になった立場から作った「マザー」というシングルを今年の春にリリースして、それもヒットさせました。
2. Your Mama Don't Dance / Loggins & Messina

ケニー・ロギンスとジム・メッシーナがタッグを組んだ人気ロック・デュオが1972年に放ったヒット。日本でも「ママはダンスを踊れない」という邦題のもと、当時けっこうヒットしました。ママはダンスを踊らないし、パパはロックンロールしない、デートをしても夜の10時には帰ってこいと言うし、どこにロックンロールしに行けばいいんだよ…的な、1970年代のティーンエイジャーの気持ちを描いたナンバーです。
3. Mother / Kacey Musgraves

2018年のアルバム『ゴールデン・アワー』に収められていた2分足らずの短い曲。つらい日々の中、ふと母親に思いを馳せる感傷的なバラードです。母を思い、自分を気遣ってくれた母の手の記憶をたどりながら、きっと母親も今、自分のことを思ってくれているんだろうなと感じる瞬間を綴っています。
4. Mama Said / The Shirelles

ぐっと懐かしいポップ・ヒットを。キャロル・キング作の超名曲「ウィル・ユー・ラヴ・ミー・トゥモロウ」で1960年、“全米チャート1位に輝いた初の黒人ガール・グループ”という栄誉を手にしたザ・シレルズが、翌1961年に全米4位にランクさせたナンバー。片想いが実らなかった女の子にママが「いつか素敵な日が来るわよ」と声かけて元気づけてくれます。
5. Mother Popcorn / James Brown

ファンキー大統領、ジェイムス・ブラウンが1969年に放ったヒット。ここでの“マザー”は文字通り“母親”という意味ではなく、女の子のおっきなヒップのことを表わしているのだとか。“ポップコーン”のほうもお菓子の名前ではなく、ダンス・ステップの名前。てことで、ポップコーンを踊るごきげんなヒップの女の子のことを歌ったものです。
6. Mama / Spice Girls

1990年代後半、爆発的人気を誇ったイギリスの5人組ガール・グループ、スパイス・ガールズ。彼女たちが1997年、「フー・ドゥ・ユー・シンク・ユー・アー」との両A面シングルとしてリリースし、本国イギリスだけで当時60万枚を売り上げたヒットです。これまた“母の愛”を歌ったナンバー。ビデオクリップにはメンバー5人それぞれの母親も登場していました。
7. Mama's Pearl / Jackson 5

幼きマイケル・ジャクソンをフロントに据えたジャクソン・ファイブが1971年に放ったヒット。日本では「ママの真珠」というまっすぐな直訳タイトルでリリースされていました。ぼくは恥ずかしながらこの曲の歌詞を今ひとつよく理解できないまま現在に至ってしまっているのですが(笑)、たぶんママから真珠のように大切に思われている女の子との幼い恋の模様を描いた曲…のような気がしてます。知らんけど。
8. Your Mother Should Know / The Beatles

“マザー”という言葉が歌詞に出てくるビートルズの曲でいちばん有名なのは、たぶん「レット・イット・ビー」かなとも思うのですが。あの曲の冒頭に出てくる“マザー・メアリー”は“聖母マリア”のことを表わしているので、今回はストレートに“君のお母さん”のことを歌ったこちらの曲を。君のママが生まれる前の古い曲に合わせて踊ろうよ…と歌うオールド・タイミーな名曲です。
9. Mother / Ashanti

ずばり“マザー”というタイトルの曲はいくつかあって。すでにこのプレイリストでもケイシー・マスグレイヴスの「マザー」が登場しているし、前曲からのビートルズつながりで言うとジョン・レノンの「マザー」という強烈な曲もありますが。今回はもう1曲、アシャンティによる2008年のこちらのナンバーを。ベイビーフェイスのプロデュースで、母親の強さや、母親からの限りない愛を歌ったメロウ・チューンです。
10. A Real Mother for Ya / Johnny Guitar Watson

強烈なファンク・ブルースでおなじみ、ジョニー・ギター・ワトソンが1977年に放ったヒット。新しい車が買いたいけど高けぇし、親はウソをつくし、赤ん坊は泣くし、ああ神様、これがまじ母親ってもんだ、逃げ出したくなるぜ…みたいな歌詞で。何言ってんだかよくわからないけど、なんとなく人生厳しいなぁ的な?
11. Mama Told Me (Not to Come) / Three Dog Night

1968年に米ロサンゼルスで結成されたスリー・ドッグ・ナイトは、オリジナル曲だけでなく、まだ一般的には認知されていない若手ソングライターの曲を的確にピックアップし、見事なアレンジと歌で極上のポップ・ソングに仕立て上げることにかけちゃ天下一品でした。ローラ・ニーロの「イーライズ・カミン」、ポール・ウィリアムスの「オールド・ファッションド・ラヴ・ソング」、ロジャー・ニコルスの「アウト・イン・ザ・カントリー」、ハリー・ニルソンの「ワン」、ホイト・アクストンの「喜びの世界」など、スリー・ドッグ・ナイトが取り上げたことで知名度を一気に上げたソングライターたちは数知れず。現在はピクサー映画の音楽を手がけたりする大御所になっているランディ・ニューマンも、若き日、スリー・ドッグ・ナイトがこの曲「ママ・トールド・ミー」を1970年にカヴァーしたことで一気に一般的な脚光を浴びました。やばいパーティに足を踏み入れた主人公が、ママが言う通りこんなところに来なければよかった…と後悔しているナンバーです。
12. The Best Day (Taylor’s Version) / Taylor Swift

曲名に“マザー”とか“ママ”とか入っていないけれど、母親のことを歌っている曲というのもたくさんあって。そのうちのひとつを最後にセレクトしてみました。テイラー・スウィフトが2008年に発表した曲。いつも“問題から逃げちゃダメ”と言っていた母親が、テイラーが思春期になったころに、“時には逃げたっていいのよ”と教えてくれたというエピソードから作られた名曲です。

解説:萩原健太

白井貴子さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第328回 萩原健太のotonanoラジオ#211

2023/10/17 公開

白井貴子さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

白井貴子さんをゲストに迎えて(その1)

1.

白井貴子 & THE CRAZY BOYS

Chance!

『FLOWER POWER』

白井貴子さんをゲストに迎えて(その1)

2.

白井貴子 & THE CRAZY BOYS

Checkしてしまった!!

『FLOWER POWER』

白井貴子さんをゲストに迎えて(その1)

3.

白井貴子 & THE CRAZY BOYS

My Glory Road

『FLOWER POWER』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#211

『Talk To Me~1985年の女性アーティスト・ナンバー集』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. Talk To Me / 白井貴子&THE CRAZY BOYS

白井貴子さんをお迎えした『otonanoラジオ』。お楽しみいただけましたか。すごくポジティヴな気分になれましたねー。ごきげんです。今週は11月1日、ついにアナログLPとして蘇る1985年のアルバム『Flower Power』のお話をたっぷりうかがいました。白井さんが盟友クレイジー・ボーイズを率いて、ポップス期からロック期へと移行する瞬間を記録した名盤。ということで、今週のプレイリストはこのアルバムが出た1985年という年に注目します。1985年当時にぼくが大好きで聞いていた女性アーティストによるナンバーをダダッと並べてみました。とはいえ、まず1曲目は白井さんの曲から。『Flower Power』のラストを締めくくっていた作品です。もちろん作詞作曲:白井貴子。時間がなくて番組のほうではかけられなかったのでこちらで。
2. 悲しいボーイフレンド / 渡辺美里

1985年は渡辺美里デビューの年でもありました。というわけで彼女のデビュー・アルバム『eyes』から、作詞作曲:大江千里によるこのナンバーを。
3. SUGAR TOWNはさよならの町 / 松任谷由実

あのころ、年末になるとユーミンだったなぁ…。松任谷由実が1985年の暮れにリリースしたアルバム『DA・DI・DA (ダ・ディ・ダ)』より、この曲を。作詞作曲:松任谷由実。
4. AXIA 〜かなしいことり〜 / 斉藤由貴

斉藤由貴のデビューもこの年、1985年。松本隆=筒美京平コンビニよるデビュー・シングル「卒業」も超名曲だったけど、カセットテープのCMイメージソングとして使われていたこの曲も大好きだったなぁ。作詞作曲:銀色夏生。ファースト・アルバム『AXIA』の収録曲でした。
5. ガールズ, ブラボー! / REBECCA

NOKKOがフロントを張っていたスーパー・バンド、REBECCAの大ヒット・シングル「フレンズ」のB面に収められていたナンバーです。個人的にはこっちのほうが断然好きだったっけ。作詞:NOKKO、作曲:土橋安騎夫。
6. WELCOME BACK TO MY HEART / 薬師丸ひろ子

薬師丸さんのセカンド・アルバム『夢十話』より。竹内まりやによる英語詞にヒットメイカー、井上大輔が曲をつけたナンバー。1985年の夏、こればっかり聞いていました(笑)。
7. I・E・S・P (アイ・エスパー) / PSY・S

CHAKAこと安則まみの歌声と、フェアライトを駆使した松浦雅也ならではの最尖鋭サウンドが合体したポップ・ユニット、PSY・Sのファースト・アルバム『DIFFERENT VIEW』のリリースも1985年でした。その中からとりわけポップなこの曲を。作詞:高橋修、作曲:松浦雅也。
8. カレンダーにイニシャル / 菊池桃子

林哲司の全面サポートの下、従来のアイドルとはまたひと味違う音作りで独自の活動を見せてくれていた桃ちゃん。1985年にリリースされたセカンド・アルバム『TROPIC of CAPRICORN 〜南回帰線〜』の収録曲です。作詞:秋元康、作曲:林哲司。
9. 涙の茉莉花LOVE / 河合その子

しかし、ここまで登場してきた桃ちゃんにせよ、斉藤由貴にせよ、薬師丸さんにせよ、1985年ってアイドル・ポップの変わり目だったかも。しかも、おニャン子クラブのデビューの年でもあって。ぼくもアイドル・ポップばっかり聞いてた覚えが…(笑)。おニャン子の名作ファースト・アルバム『KICK OFF』もよく聞きました。加えて、そのメンバーから河合その子がいち早くソロ・デビュー。このデビュー・シングルも1985年秋の思い出です。作詞:T2、作曲:後藤次利。
10. Be True / 中村あゆみ

白井貴子さんとともに1980年代を代表するロック・クイーンのひとり、中村あゆみの代表的ヒット「翼の折れたエンジェル」も1985年のナンバーでした。その曲を含むセカンド・アルバムの表題曲をどうぞ。作詞作曲:高橋研。
11. 鎌倉物語 / サザンオールスターズ

これはちょっと変化球っぽいけど。サザンオールスターズの紅一点、ハラボーの歌声も。1985年の2枚組大作『KAMAKURA』より。最近、例のファストファッションブランドのテレビCMでもまた使われてます。懐かしい…。
12. ボーイの季節 / 松田聖子

でもって、ラストは聖子ちゃん。1981年からずっと聖子ちゃんの作詞を担当してきた松本隆が作家陣から引いたのが1985年でした。ということでこの曲も作詞作曲は尾崎亜美。神田正輝との結婚直前にリリースされたシングルです。

解説:萩原健太

白井貴子さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第328回 萩原健太のotonanoラジオ#210

2023/10/10 公開

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その2)

1.

松尾清憲

ムーンライト ランデヴー

『Help! Help! Help!』

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その2)

2.

Piccadilly Circus

恋の道化師~メリー・ゴーラウンド

『Piccadilly Circus』

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その2)

3.

Piccadilly Circus

Dreamer (You're not the only one)

『Piccadilly Circus』

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その2)

4.

BOX

エミリーのいない週末

『Journey To Your Heart』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#210

『マイ・フェイヴァリット松尾清憲[ストリーミング厳選ベスト2023]』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. Nobody But You / 松尾清憲

先週に引き続き松尾清憲さんをゲストにお招きした『otonanoラジオ』。松尾さんとのポップス談義は本当に楽しいです。というわけで、今週のプレイリストは松尾さんスペシャル。松尾さんがリリースした様々な音源から、ぼくの好き曲を12曲、ざくっと並べてみました。といっても、松尾さんのソロ・アルバムを含む過去作品、実はあんまりストリーミングされていなくて。ソロ・デビュー作『SIDE EFFECTS-恋の副作用-』をはじめとするポリドール在籍期の3作とか、ストレンジ・デイズ在籍期の何作かとか、ピカデリー・サーカスの諸作とか、全滅。なぜだ!? ということで、限られた音源からのベスト選曲って感じではありますが。それでも問題なし。いい曲ぞろい。松尾マジックを存分にお楽しみいただけるか、と。てことで、まずは2015年に発表されたソロ・アルバム『THIS TINY WORLD』からのナンバーでスタートしましょう。もちろん作詞作曲:松尾清憲です。
2. グッバイ・ガール / 松尾清憲

続いては2000年のEP『Brain Park』より。作詞:直枝政太郎、作曲:松尾清憲によるナンバーです。
3. 電話・電話・電話 / シネマ

ぐっと時代をさかのぼって、1981年。松尾さんがメンバーとしてプロ・デビューを飾ることになったバンド、シネマのデビュー・アルバム『MOTION PICTURE』からの曲を。もちろん作詞作曲は松尾さんです。
4. ヒットメーカーの悲劇 / Box

杉真理とのゴールデン・コンビによる痛快バンド、Boxの曲です。1988年のファースト・アルバム『BOX POPS』より。作詞作曲:松尾清憲&杉真理。
5. 何マイルも離れて / 鈴木マツヲ

杉さんとのコラボに続いては、最新作、鈴木慶一さんとのコラボによる鈴木マツヲの曲もお届け。今年リリースされた傑作アルバム『ONE HIT WONDER』より、作詞作曲:松尾清憲の作品を。
6. 彼女はそれを我慢出来ない / 松尾清憲

慶一さんと松尾さんは、鈴木マツヲだけでなく、松尾さんのデビューのきっかけとなったシネマのときとか、いろいろな機会にコラボなさってきています。そのうちのひとつを。2000年のEP『Passion Glory』に収められていた作詞:鈴木慶一、作曲:松尾清憲というソングライター・コンビによる作品です。
7. It's A Parallel World / シネマ

2014年に、慶一さんはもちろん、元メンバーの鈴木さえ子さん、さらにはスカートの澤部渡くんなどを迎えて制作された再結成シネマによるアルバム『サイエンス・フィクション・マン』からのナンバー。作詞作曲:松尾清憲。アルバムのラストを飾っていた1曲です。
8. My Tiny World(duet with 星野みちる) / 松尾清憲

杉さん、慶一さんをはじめ、他にも藤真利子さんとか、平松愛理さんとか、甲斐よしひろさんとか、いろいろなシンガーとデュエットしてきた松尾さん。ということで、このプレイリストにもデュエットものをひとつセレクトしておきましょう。前出のアルバム、2015年の『THIS TINY WORLD』のタイトル・チューン。星野みちるさんとのコラボです。作詞作曲:松尾清憲。ちなみに星野さんは同年、松尾さんのソロ・デビュー・シングルでもある超名曲「愛しのロージー」をカヴァーしたりもしていました。しかし、松尾さんの「ロージー」はストリーミングされてないんだよなぁ…。残念!
9. 僕が蒸気のようにとろけたら / 松尾清憲

2002年のアルバム『HELLO SHAKESPEARE』より。作詞:サエキけんぞう、作曲:松尾清憲。
10. GALAXY LOVERS / シネマ

シネマをもう1曲。2007年、26年ぶりにリリースされたセカンド・アルバム『CINEMA RETURNS』の収録曲です。作詞:松尾清憲&掛川陽介、作曲:松尾清憲、プロデュースはもちろん鈴木慶一。
11. 雨のスペースロケット / 松尾清憲

2018年のアルバム『All the World is Made of Stories』より。作詞:姫乃たま、作曲:松尾清憲。
12. My Heaven / Box

そして、ラストはBoxで。1990年のセカンド・アルバム『JOURNEY TO YOUR HEART』の収録曲。作詞作曲はもちろん杉真理&松尾清憲。ビートルズへのオマージュ・バンドというイメージの強いBoxですが、より幅広い音楽性を反映したグループだったことを思い知らせてくれる1曲です。

解説:萩原健太

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第327回 萩原健太のotonanoラジオ#209

2023/10/03 公開

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その1)

1.

鈴木マツヲ

昼顔という名の街

『ONE HIT WONDER』

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その1)

2.

CINEMA

クリーム・ソーダ・ベイビー

『GOLDEN☆BEST / シネマ』

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その1)

3.

CINEMA

雨のチャイナタウン

『GOLDEN☆BEST / シネマ』

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その1)

4.

BOX

Temptation Girl

『BOX POPS』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#209

『One Hit Wonder ~素晴らしき一発屋の世界~[1963-1974]』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. Mockingbird / Inez & Charlie Foxx

松尾清憲さんをお迎えした『otonanoラジオ』。松尾さん、ほんと話が尽きません(笑)。また来週もこのノリで楽しいお話が聞けそう。楽しみです。番組内でも触れた通り、松尾さんは鈴木慶一さんと組んだユニット“鈴木マツヲ”でアルバム『ワン・ヒット・ワンダー』をリリースしたばかりですが。この“ワン・ヒット・ワンダー”というのは特大のヒット曲をかっとばしたにもかかわらず、不思議なことにそのヒット1曲だけを残してチャートから忽然と姿を消してしまったアーティストたち、そう、いわゆる一発屋のこと。時代時代の空気感を音溝に刻み込みながら作り捨て/聞き捨ての勢いでシーンを駆け抜けてゆくのがポップ・ミュージックなのだとすれば、ある意味“ワン・ヒット・ワンダー”はそんなポップ・ミュージックの極みなわけで。一発ヒット屋にはなんだか奇妙なロマンがありますよ。けど、忘れちゃならないのは、いくら一発屋とはいえ、少なくともその一発は間違いなくどでかい一発だったってこと。完成度はともあれ、衝撃度、ポップ度、楽しさなど、もろもろの面で明らかに抜きんでた作品ばかりなのです。だからこその大ヒット。バカにはできない。というわけで、今週のプレイリストはそんなワン・ヒット・ワンダーに着目。まず、今からちょうど50年前の1963年に立ち返って、そこから毎年1曲ずつ、その年を代表する一発ヒットを1974年まで、全12曲、年代順に並べてみました。松尾さんも慶一さんも多感な時期に浴びるほど聞いたヒット曲ばかりだと思います。スタートは1963年の1曲。ソロR&Bシンガーとしても活躍したイネス・フォックスがお兄ちゃんのチャーリーと組んで1963年に全米7位にランクさせた大ヒット「モッキンバード」です。イネスさんはその後もソロで、あるいはデュオでたくさんのシングルを出したものの、どれも全米トップ40入りできず。ワン・ヒット・ワンダーとなってしまったのでした。
2. Little Honda / Hondells

1964年のワン・ヒット・ワンダー代表は、プロデューサー/ソングライターのゲイリー・アッシャーがでっちあげたホットロッド・グループ、ホンデルズの「リトル・ホンダ」です。実際にはグレン・キャンベル、トミー・テデスコら腕ききセッション・ミュージシャンによる演奏。ビーチ・ボーイズのナンバーをカヴァーして1964年、全米9位にランクしました。以降も1970年ごろまでたくさんシングルをリリースし続けたものの、どれも全米トップ40入りできずじまいでした。
3. The Boy From New York City / The Ad Libs

後にマンハッタン・トランスファーのカヴァーでリヴァイヴァル・ヒットした「ニューヨークの少年」。そのオリジナルが本曲です。ニュージャージーで結成されたポップR&Bヴォーカル・グループ、アド・リブズが放った唯一の全米トップ40ヒット。1965年に全米7位にランクしました。もちろん後続のトップ40ヒットなし。
4. They're Coming To Take Me Away, Ha-Haaa! / Napoleon XIV

鈴木マツヲもコンサートでカヴァーした最強/最凶/最狂の一発ヒット曲(笑)。以前、ノヴェルティ・ソングを集めたプレイリストにも選曲したことがありました。レコーディング・エンジニアのジュリー・サミュエルズが、ナポレオンの末裔“ナボレオン14世”を名乗って1966年にお遊びで録音した1曲。愛犬に去られた男が精神に異常をきたしてクレイジーな世界へと突入していく、なんともイカれたナンバーで、当時ことごとく放送禁止処分を受けたものの、それがまた話題を呼び全米3位にランクすることになりました。邦題は「狂ったナポレオン,ヒヒ,ハハ…」。ヴァリ・スピードを駆使したレコーディングがいかにもエンジニアならでは。
5. Sunshine Girl / The Parade

1960年代後半のサンシャイン・ポップを代表する1曲。ロサンゼルスで結成されたグループ、パレードの唯一のヒットです。1967年に全米20位にランクしました。その後、数枚のシングルをリリースしたもののヒットしないまま解散。メンバーそれぞれの音楽活動に入りました。
6. Green Tambourine / The Lemon Pipers

米オハイオ生まれの4人と、1人の英ロンドン生まれによって結成されたバンド、レモン・パイパーズが1967年にリリースした唯一の大ヒット。シタールや東洋調のパーカッション、ジェット・マシーンによるスペイシーな音像処理など当時大いに盛り上がっていたサイケデリック・ロック的要素と、ポップでキャッチーなピアノやストリングスとを大胆に絡み合わせた鉄壁のサイケデリック・バブルガム・ポップです。作曲とプロデュースを手がけたのは売れっ子プロデューサーだったポール・レカ。彼の思惑は見事当たり、翌1968年にかけて見事全米1位に輝きました。“ドラッグ漬けで録音されたのではないか?”との憶測も巻き起こりセールスに拍車をかけたものの、後続ヒットにはつながりませんでした。
7. In The Year 2525 (Exordium & Terminus) / Zager And Evans

デニー・ゼイガーとリック・エヴァンスが米ネブラスカで結成したフォーク・ポップ・デュオ、ゼーガー&エヴァンスによる特大ヒット曲。もともとは1968年、ローカル・レーベルからリリースされたものでしたが、翌年RCAが全米に向けて配給。人類の未来への警鐘とも言うべき歌詞が大いに話題を呼び、全米チャートではもちろん、世界各国で1位に輝いた。メランコリックなメロディが受け日本でも「西暦2525年」の邦題とともに大ヒットを記録しました。ゼーガー&エヴァンスはその後もシングル、アルバムを数枚リリースしたが、本曲のイメージがあまりにも強すぎたか、結局全米チャートにまったく足跡を残すことはできず。ワン・ヒット・ワンダーの王様です。
8. Vehicle / The Ides Of March

「アイ・オヴ・ザ・タイガー」をはじめ、やがて多くのビッグ・ヒットを飛ばすことになるハード・ロック・グループ、サヴァイヴァーのメンバーとしても知られるジム・ペテリックが、若き日に結成していたブラス・ポップ・グループがアイズ・オヴ・マーチ。もともとはブリティッシュ・ビート・バンドに影響を受けたポップ・バンドとしてシカゴを本拠地に1966年ごろから活動していましたが、なかなか大ヒット・シングルが出なかったこともあり路線変更。ホーン・セクションをバンドに導入し、当時ブームになりかけていたブラス・ポップ/ブラス・ロック・バンドへと転身しました。このモデルチェンジが奏功し、1970年になってついに本曲「ビークル」で全米2位の座をゲットしました。が、その後は全米トップ40入りするヒットを出せない状況に逆戻り。バンドは解散し、メンバーそれぞれの活動に入りました。
9. Put Your Hand In The Hand / Ocean

本曲はもともとカナダを代表する歌姫アン・マレーが1970年、彼女のサード・アルバム『ハニー、ホイート・アンド・ラフター』に収めたポップ・ゴスペル・ナンバー。それを同郷のグループ、オーシャンが1971年にカヴァーしシングルとしてリリース。本国カナダで10位、アメリカで最高2位に達するヒットにしました。オーシャンはザ・バンドのロビー・ロバートソン作品を取り上げたり、イギリスの人気ソングライター・コンビ、ロジャー・クック&ロジャー・グリーナウェイに曲を依頼したり、様々な試行錯誤を続けましたが、結局はその後カナダでもアメリカでも小ヒットしか飛ばせず、アルバム2枚を残したのみで1975年に解散してしまいました。邦題は「サインはピース」。
10. Dancing In The Moonlight / King Harvest

のちにビーチ・ボーイズ人脈とも組んで多くの仕事をこなすロン・アルトバックを含む米仏混合バンド、キング・ハーヴェストが1972年に放った唯一のヒット曲です。全米13位。アルトバックがイントロで弾いているウーリッツァのエレクトリック・ピアノのサウンドがとても印象的な1曲です。が、他のシングルは次作「ア・リトル・ビット・ライク・マジック」が90位台にランクされたのみでした。
11. The Night The Lights Went Out In Georgia / Vicki Lawrence

女優さんとして知られるヴィッキー・ローレンスが1973年、見事全米ナンバーワンに送り込んだ大ヒット曲。邦題は「ジョージアの灯は消えて」。作者はヴィッキーさんの当時の旦那さま、名ソングライターのボビー・ラッセルです。本職は女優さんとはいえ、けっこうたくさんレコードを出しているのですが、トップ40入りしたのはこの曲のみ。
12. Beach Baby / The First Class

ワン・ヒット・ワンダーを語るうえで、絶対に忘れてはいけない存在がトニー・バロウズです。というのも、なんとこの人、5曲の一発ヒットを持つ男なのでした。5曲の一発ヒットって、なんだそれは、と思う方もいらっしゃると思いますが。この人、著名なイギリスのスタジオ・セッション・シンガーで。1960年後半〜70年代前半、イギリスのポップ・シーンで様々な架空のスタジオ・バンドみたいなやつが大流行した際、いろんなバンドのリード・シンガー役を担当。そんな中、エディソン・ライトハウスの「恋のほのお(Love Grows)」とか、ホワイト・プレインズの「恋に恋して(My Baby Loves Lovin')」とか、ピプキンズの「ギミ・ダッ・ディン」とか、ブラザーフッド・オヴ・マンの「二人だけの世界(United We Stand)」とかが1970年にそれぞれヒット。すべて全米チャートでもトップ20入りを果たしました。これら、歌っているのはすべてトニー・バロウズながら、すべて別アーティスト名義でのリリースだったうえ、どのアーティストも全米チャートで後続のトップ40ヒットを生み出すことができなかったもんで、彼は1970年になんと4曲の一発ヒットを放った“歌声”となったわけです。すごい。そんなバロウズさんが1974年、もういっちょ放った一発ヒットが本曲、ファースト・クラスの「ビーチ・ベイビー」なのでありました。作者であるイギリスのソングライター/プロデューサー、ジョン・カーターがトニー・バロウズとチャス・ミルズというスタジオ・セッション・シンガー2人を召集。バロウズを中心に3人でビーチ・ボーイズばりのコーラスをしまくりながらレコーディングを行ない、“ファースト・クラス”という架空のバンド名の下リリースしたところ全米チャート4位まで上昇する大ヒットに。が、その後、後続のトップ40ヒットを生み出すことはできず、これまためでたくトニー・バロウズにとって別名義グループによる5つ目の一発ヒットとあいなってしまったのでありました。

解説:萩原健太

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第326回 萩原健太のotonanoラジオ#208

2023/09/26 公開

横山剣(クレイジーケンバンド)さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

横山剣(クレイジーケンバンド)さんをゲストに迎えて(その2)

1.

クレイジーケンバンド

横浜美味礼賛

『世界』

横山剣(クレイジーケンバンド)さんをゲストに迎えて(その2)

2.

クレイジーケンバンド

Sweet Vibration - CKB tune -

『世界』

横山剣(クレイジーケンバンド)さんをゲストに迎えて(その2)

3.

クレイジーケンバンド

レコードの日

『世界』

横山剣(クレイジーケンバンド)さんをゲストに迎えて(その2)

4.

クレイジーケンバンド

TERIYAKI

『世界』

横山剣(クレイジーケンバンド)さんをゲストに迎えて(その2)

5.

クレイジーケンバンド

SHHH!

『世界』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#208

『CKB<世界>にインスパイア!“世界“がタイトルに入った曲集[邦楽編]』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. 新世界の夜 / 佐野元春 & THE COYOTE BAND

先週に引き続きクレイジーケンバンド横山剣さんをゲストに迎えた『otonanoラジオ』。傑作ニュー・アルバム『世界』についてあれこれうかがいました。楽しんでいただけましたか? ということで、こちらのプレイリストのほうも先週に引き続き“世界”というワードにこだわってみました。先週は“世界”という単語がタイトル、しかも邦題に含まれている洋楽ナンバーを集めてお届けしましたが、今週はその邦楽編。“世界”という単語がタイトルに含まれている日本の楽曲集です。といっても“世界”という言葉が使われた楽曲は本当にたくさん、無数にあるもんで。その中からごくごく一部、ぼくがパッと思いついた個人的フェイバリット・ナンバーを12曲、とりいそぎ並べてみました。今週のワールド・ヒットパレード! お楽しみください。まずは佐野元春さんのこの曲から。2015年のアルバム『BLOOD MOON』の収録曲です。
2. 世界は僕のもの / 堂島孝平

堂島くんが1997年にリリースした4作目、アルバム・タイトルにも“世界”が入った『すてきな世界』の収録曲。アルバム・リリースに先駆けてシングルとしてもカットされたポップな名曲です。
3. ふたりの世界 / あいみょん

あいみょんがメジャーからリリースした最初のアルバム、2017年の『青春のエキサイトメント』より。最初聞いたとき、すげえ歌詞書くなぁ…と思ったものです。
4. 世界が終わる夜に / チャットモンチー

2007年にリリースされたチャットモンチー5枚目のシングル。「とび魚のバタフライ」との両A面扱いだったような…。映画『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』の主題歌でした。
5. 世界が見たい / 踊ってばかりの国

2011年リリースのセカンド・フル・アルバムのタイトル・チューン。アメリカ文化への憧れとか、背中合わせに存在する妬みとかを対象化しようとした1曲だとか。深いテーマだ…。
6. 世界は踊るよ、君と。 / 羊毛とおはな

アコースティック・デュオ、羊毛とおはなが2011年にリリースしたナンバー。アニメ『異国迷路のクロワーゼ The Animation』の主題歌でした。
7. 愛ある世界 / ザ・コレクターズ

コレクターズには「世界を止めて」という代表曲もありますが。今回はこちらのほうを。「世界を止めて」も収録されていた1993年のアルバム『UFO CLUV』からのナンバーです。
8. その後の世界 / YO-KING

YO-KINGも真心ブラザーズ時代から“世界”という言葉が入った曲をいくつか歌ってきていますが。今回は1999年のアルバム『DEFROSTER ROCK』に収められていたこの曲を。
9. さよならの無い世界 / 大橋トリオ

去年デジタル・リリースされたシングル曲。TVドラマ『さよならの向う側』の主題歌でした。間奏のサイケなストリングスが印象的。
10. 終わらない世界で / Daoko

2018年のアルバム『私的旅行』のオープニング・チューン。ゲームの主題歌だったかな?
11. 光の世界 / 桑田佳祐 & 奥田民生

Act Against AIDSのコンサート用に1993年に作られた曲。ライヴでは桑田佳祐、奥田民生、宮田和弥、奥居香という豪華な顔ぶれで歌われましたが、今回は桑田佳祐が2002年にリリースしたソロ・ベスト『TOP OF THE POPS』に収められていた桑田&奥田のデュエット・ヴァージョンで。
12. 世界中の人に自慢したいよ / 忌野清志郎

最後は清志郎さんが1996年にシングルでリリースした必殺のバラードを。

解説:萩原健太

横山剣(クレイジーケンバンド)さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第325回 萩原健太のotonanoラジオ#207

2023/09/19 公開

横山剣(クレイジーケンバンド)さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

横山剣(クレイジーケンバンド)さんをゲストに迎えて(その1)

1.

クレイジーケンバンド

宇宙ダイバー

『世界』

横山剣(クレイジーケンバンド)さんをゲストに迎えて(その1)

2.

クレイジーケンバンド

マンダリン・パレス

『世界』

横山剣(クレイジーケンバンド)さんをゲストに迎えて(その1)

3.

クレイジーケンバンド

観光

『世界』

横山剣(クレイジーケンバンド)さんをゲストに迎えて(その1)

4.

クレイジーケンバンド

お湯

『世界』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#207

『CKB<世界>にインスパイア!“世界“が入った邦題の洋楽ヒット集』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. 新しい世界(Everybody's Everything)/ サンタナ

クレイジーケンバンド横山剣さんをゲストに迎えた『otonanoラジオ』。剣さんがいらっしゃるといつも盛り上がりすぎて時間があっという間に過ぎてしまいます。今回、クレイジーケンバンドがリリースした新作アルバム『世界』もごきげんな仕上がりで。引き続きゲストに来てくださる来週もどんなお話が聞けるか、楽しみでなりませんが。とりあえず今週のプレイリストはアルバム『世界』にちなんで、“世界”という言葉が入った邦題を付けられた往年の洋楽ヒットを集めてみました。日本にもSMAPの「世界に一つだけの花」とか、あいみょんの「ふたりの世界」とか、中山美穂&WANDSの「世界中の誰よりきっと」とか、プリプリの「世界でいちばん熱い夏」とか、たっくさんの“世界”ソングがありますが、今回は洋楽で。まずはこの曲から。1971年にラテン・ロックの雄、サンタナが超強力なタワー・オヴ・パワー・ホーン・セクションをバックに従えてぶちかました熱狂のナンバーです。全米チャート最高12位にランクしました。
2. 愛なき世界(A World Without Love)/ ピーター&ゴードン

後にリンダ・ロンシュタットやジェイムス・テイラーをスターにした名プロデューサーとして名を馳せることになるピーター・アッシャーがゴードン・ウォーラーと組んでいたポップ・デュオが1964年に放った大ヒット。全米、全英両チャートで見事1位に輝きました。作詞作曲は当時ピーターの妹、ジェーンさんと付き合っていたポール・マッカートニーが手がけています。人脈は大事っすね。
3. 孤独の世界(From A Distance)/ P.F.スローン

スティーヴ・バリと組んで1960年代に多くの名曲を生み出したソングライター、P.F.スローン。自らもシンガー・ソングライターとして活動していましたが、本国アメリカではヒットを出せずじまいでした。この曲も1966年にダンヒル・レコードからシングルとしてリリースされたものの、全米チャートでは109位どまり。当時、日本でもビクターでシングル化されましたが特にヒットせず。ところが、1969年になってダンヒルの配給元がビクターから東芝に移ったのを機に再発されて、このときはなぜか人気爆発。日本独自の大ヒット曲となりました。
4. 世界はゲットーだ(The World Is A Ghetto)/ ウォー

1973年に全米7位まで上昇したナンバー。前年に出たアルバム・ヴァージョンは10分超えの大作でしたが、ここでは4分ちょいにエディットされたシングル・ヴァージョンで。
5. 世界よ目をさませ(Wake The World)/ ザ・ビーチ・ボーイズ

1968年のアルバム『フレンズ』の収録曲。その後、シングル「恋のリバイバル(Do It Again)」のB面曲としてもリリースされました。
6. 涙の世界(My World Fell Down)/ サジタリアス

ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンと組んで多くの名曲を作り出したゲイリー・アッシャーが作り上げたスタジオ・ユニットがサジタリアス。彼らが1967年に放ったファースト・シングルが本曲です。イギリスのポップ・グループ、アイヴィ・リーグの曲をカヴァーしたもので、1967年に全米70位にちらっとランクインしました。現在、邦題はそのままカタカナで“マイ・ワールド・フェル・ダウン”となっていますが、1967年当時、日本でシングル発売されたときはこの“涙の世界”という邦題が付けられていました。
7. 無情の世界(You Can't Always Get What You Want)/ ザ・ローリング・ストーンズ

1969年のアルバム『レット・イット・ブリード』の収録曲。そちらは7分超えの長尺ヴァージョンだったけれど、今回はシングル「ホンキー・トンク・ウィメン」のB面に収められていた4分ちょいのシングル・ヴァージョンで。
8. ぼくらの世界をバラ色に(Colour My World) / シカゴ

1970年のセカンド・アルバム『シカゴと23の誓い』の収録曲。シングル「ぼくらに微笑みを(Make Me Smile)」のB面に収められてシングル化もされています。
9. 広い世界のチャンピオン(King Of The Whole Wide World) / エルヴィス・プレスリー

1962年のエルヴィス・プレスリー主演映画『恋のKOパンチ(Kid Galahad)』の挿入歌。同年、6曲入りサウンドトラックEPの1曲としてリリースされ、全米30位にランクしました。
10. 明日なき世界(Eve Of Destruction) / バリー・マクガイア

近年はRCサクセションによるカヴァー・ヴァージョンのほうがおなじみかも。1965年に全米1位に輝いたバリー・マクガイアの大ヒット曲です。作者は前出「孤独の世界」のP.F.スローン。核戦争の恐怖を描いたプロテスト・ソング。
11. 世界はまるい(The World Is A Circle) / ヴィッキー・カルヴァー

まあ、“The World Is a Circle”だから。直訳すればこういう邦題になっちゃうのかなぁ。1973年にバート・バカラックとハル・デヴィッドが1937年の同名映画を新たにミュージカル化した『失われた地平線』の挿入歌。バカラック自身のヴァージョンがオリジナルなのだけれど、彼のスタジオ・ヴァージョンがストリーミングされていないので、今回はこちら、ヴィッキー・カルヴァーのヴァージョンで。
12. 世界は愛を求めてる(What The World Needs Now Is Love) / ジャッキー・デシャノン

前曲同様、バート・バカラックとハル・デヴィッドが書いた超名曲。こっちの邦題はしっくりきますね。1960年代半ば、本格化し始めたヴェトナム戦争の行く末に心を痛めながらデヴィッドがじっくり書きあげた歌詞にバカラックが珠玉のメロディをつけました。1965年、全米7位。

解説:萩原健太

横山剣(クレイジーケンバンド)さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第324回 萩原健太のotonanoラジオ#206

2023/09/12 公開

鈴木蘭々さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

鈴木蘭々さんをゲストに迎えて(その2)

1.

鈴木蘭々

Rain

『鈴木蘭々 All Time Best~Yesterday&Today~』

鈴木蘭々さんをゲストに迎えて(その2)

2.

鈴木蘭々

Mother

『鈴木蘭々 All Time Best~Yesterday&Today~』

鈴木蘭々さんをゲストに迎えて(その2)

3.

鈴木蘭々

Just Do it, Do it over

『鈴木蘭々 All Time Best~Yesterday&Today~』

鈴木蘭々さんをゲストに迎えて(その2)

3.

鈴木蘭々

明日、またね、、、。

『鈴木蘭々 All Time Best~Yesterday&Today~』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#206

『TIME~1995年デビュー・シングル/アルバム楽曲集』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. HORIZON / UA

先週に引き続き鈴木蘭々さんをゲストにお迎えした『otonanoラジオ』。懐かしい話やこれからの話など満載で楽しくお届けしました。ものすごく久しぶりの再会だったこともあり、個人的にも大盛り上がりでした。というわけで、今週のプレイリストは蘭々がシングル「泣かないぞェ」で歌手デビューを果たした1995年に注目。まあ、蘭々の場合、CMに出演してタレント・デビューを果たしたのは彼女が中学生のとき、1989年だったわけですが。『otonanoラジオ』は音楽番組なので(笑)。あえて歌手デビューの年にこだわります。てことで、1995年、蘭々と同じくデビュー・シングル/デビュー・アルバムをリリースしたアーティストを集めたプレイリスト。蘭々が歌手デビューした年、日本の音楽シーンがどんな感じだったのか思い出す手助けになればうれしいです。まずはこの人、UA。1995年6月21日リリースのデビュー・シングルです。作詞:UA、作曲:藤原ヒロシ。
2. 結婚相談所 / 小島麻由美

続いては1995年8月19日リリース。最強のノスタルジック歌姫、小島麻由美のデビュー・シングルです。作詞作曲:小島麻由美。
3. 俺はどこへ行く / 堂島孝平

1995年2月21日リリースのデビュー・シングル。もちろん作詞作曲:堂島孝平。
4. オレンジ / BONNIE PINK

ぼくと蘭々は1995年にスペースシャワーTVの『YO-HO』という番組を一緒に司会していたのだけれど、蘭々が番組を卒業した後、新たにパートナーになってくれたのがボニー君でした。彼女も1995年デビュー組。同年9月21日リリースのデビュー・アルバム『Blue Jam』から、翌月シングル・カットされたのがこの曲です。
5. 月明かりに照らされて / 山崎まさよし

1995年9月25日発売のデビュー・シングル。作詞作曲はもちろんご本人。
6. ライダー / ヒックスヴィル

ヒックスヴィルの3人の場合、正確にはロッテンハッツという6人組で1991年にインディ・デビュー。翌1992年にメジャー・デビューしているのだけれど。バンドが解散して6人のメンバーが3、3に分裂。それぞれヒックスヴィルとGREAT3として再出発をしました。というわけで、そんな再出発デビュー作となった1995年6月24日発売のEP盤のオープニングを飾っていたこの曲を。グレイトフル・デッド、ホット・ツナ、ザ・バーズ、キングストン・トリオ、セルダム・シーンなど多くのアーティストによって「アイ・ノウ・ユー・ライダー」とか「アイ・ノウ・マイ・ライダー」とかいろいろなタイトルで歌い継がれてきたトラディショナル・ブルース・ナンバーです。
7. Fool & The Gang / GREAT3

ロッテンハッツから生まれたもうひとつのバンド、GREAT3のほうも1995年、再デビューを飾っています。1995年7月5日リリースの再デビュー・シングルがこの曲でした。作詞:片寄明人、作曲:GREAT3。
8. Man & Woman / My Little Lover

マイラバも1995年デビュー組。1995年5月1日リリースのデビュー・シングルです。作詞作曲:小林武史。
9. TIME / 露崎春女

1995年10月25日発売のデビュー・シングル。作詞:露崎春女、作曲:露崎春女&ロバート・エトル。
10. Precious Junk / 平井堅

1995年5月13日発売のデビュー・シングル。作詞:平井堅、作曲:平井堅&山下俊。
11. あふれ出すばかり / THEATRE BROOK

作詞作曲:佐藤泰司のこの曲、1995年11月22日発売のシアター・ブルックのデビュー・シングルですが。シングル・ヴァージョンのほうはストリーミングされていないようなので、今回は翌年リリースのアルバム『TALISMAN』に収録されていたリミックス・ヴァージョンで。
12. あなたを失うことより / 川村結花

最後は1995年1月18日リリースのこの曲。ご自身の作詞作曲による川村結花、デビュー・シングルです。1995年には蘭々も含めいろいろな個性がデビューを飾って、そして今なおそれぞれのやり方で活動を続けているのだなと再確認しました。

解説:萩原健太

鈴木蘭々さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第323回 萩原健太のotonanoラジオ#205

2023/09/05 公開

鈴木蘭々さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

鈴木蘭々さんをゲストに迎えて(その1)

1.

鈴木蘭々

泣かないぞェ

『鈴木蘭々 All Time Best~Yesterday&Today~』

鈴木蘭々さんをゲストに迎えて(その1)

2.

鈴木蘭々

キミとボク

『鈴木蘭々 All Time Best~Yesterday&Today~』

鈴木蘭々さんをゲストに迎えて(その1)

3.

鈴木蘭々

戦場のラブレター

『鈴木蘭々 All Time Best~Yesterday&Today~』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#205

『タイムマシーン~筒美京平・作曲集[90年代以降編]』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. 恋のルール・新しいルール / ピチカート・ファイヴ

鈴木蘭々さんをゲストに迎えてお届けした『otonanoラジオ』。お楽しみいただけましたか。ぼくも本当に久々に蘭々と会えて、大いに盛り上がりました。ということで、今週のプレイリストは蘭々のデビュー・シングル「泣かないぞェ」を彼女に提供してくださった名ソングライター、筒美京平さんに注目。筒美さんは1960年代以降、日本のポップ・シーンに本当に無数の名曲を残している大作曲家なもんで、その功績を語る際、どうしても1970年代、1980年代あたりの活動を振り返るだけで精一杯というか。他の時代に目を向けられずに終わってしまうことも多いというか。とてつもない存在なわけですが。今回は「泣かないぞェ」を含む、1990年代以降の筒美作品にスポットを当てます。1990年代、2000年代に残された筒美作品の中からぼくの好きな曲を12曲。本当は蘭々のシングル第2弾「なんで なんで ナンデ?」とかも入れたかったのだけれど、これ、ストリーミングされてないみたいなので(笑)。今回はあきらめて、まずはピチカート・ファイヴからいきます。作詞:小西康陽、作曲:筒美京平。1998年のシングルです。
2. BEAUTIFUL GIRLS / 小泉今日子

続いてはキョンキョン。筒美さんは1980年代、キョンキョンに「まっ赤な女の子」「迷宮のアンドローラ」「ヤマトナデシコ七変化」「なんてったってアイドル」などたくさんのヒットを提供していますが、これは1995年のシングル。作詞:小泉今日子、作曲:筒美京平です。
3. 六本木慕情 / 鈴木雅之

マーチンさん、2007年のアルバム『Champagne Royale』への提供曲です。作詞:売野雅勇、作曲:筒美京平。
4. 綺麗ア・ラ・モード / 中川翔子

作詞:松本隆、作曲:筒美京平。太田裕美「木綿のハンカチーフ」、桑名正博「セクシャルバイオレットNo.1」、近藤真彦「スニーカーぶる~す」、斉藤由貴「卒業」、C-C-B「Romanticが止まらない」、少年隊「バラードのように眠れ」、中原理恵「東京ららばい」など名曲をたくさん生み出した松本=筒美コンビが2008年、満を持してしょこたんに提供したシングルです。
5. 究極キュート / 藤井隆

これも作詞:松本隆、作曲:筒美京平。松本さんがプロデュースを手がけた藤井隆、2002年のファースト・アルバム『ロミオ道行』の収録曲です。
6. 恋をする / ミズノマリ

paris matchのミズノマリが2009年にリリースした初のソロ・ミニ・アルバム『mariage』の収録曲。作詞:古内東子、作曲:筒美京平。アレンジは冨田恵一というなかなか興味深い顔ぶれによる1曲でした。
7. 八月の恋 / 森高千里

これは「泣かないぞェ」より前、1991年のシングル。しかももう月が変わって9月になっちゃっているのでどうしようかな…と思ったのだけれど、ぼくが個人的に好きな筒美作品の中でもトップ3に入るかもしれない作品なので、セレクトしちゃいました。作詞:森高千里、作曲:筒美京平。大好き!
8. 強い気持ち・強い愛 / 小沢健二

1995年のシングル。作詞:小沢健二、作曲:筒美京平。アレンジもオザケン&筒美さんが共同で手がけています。
9. タイムマシーン / 藤井フミヤ

これも1995年のシングル。1995年というのは筒美さんへの再評価の気運が高まった時期だったなぁ…と改めて。作詞:藤井フミヤ、作曲:筒美京平。
10. 手のひらの星屑 / 山下久美子

1996年のシングル。久美子さんのシングルは1985年からずっと布袋寅泰がソングライティングを一手に引き受けてきましたが、これは11年ぶりに他の作家が手がけたシングルとなりました。作詞:森雪之丞、作曲:筒美京平。筒美さんのユーロ・ビート好みがいい感じに発揮された仕上がりでした。
11. とまどい小夜曲(セレナーデ)/ 高橋真梨子

松本=筒美のゴールデン・コンビの作品をもうひとつ。高橋真梨子による1992年のシングルです。作詞:松本隆、作曲:筒美京平。
12. 人魚 / NOKKO

1994年のシングル。翌年以降、一気に高まっていくことになる筒美京平再評価の流れに先鞭をつけた名曲でした。作詞:NOKKO、作曲:筒美京平。

解説:萩原健太

鈴木蘭々さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!