Fm yokohama FMヨコハマ 84.7MHz 毎週月曜 深夜24:00~ O.A. 大人のための音楽・エンタメを深~く掘り下げるラジオプログラム。 『otonanoラジオ』番組公式Webサイト otonano Fm yokohama FMヨコハマ 84.7MHz 毎週月曜 深夜24:00~ O.A.
大人のための音楽・エンタメを深~く掘り下げるラジオプログラム。
『otonanoラジオ』番組公式Webサイト otonano
Fm yokohama FMヨコハマ 84.7MHz 毎週月曜 深夜24:00~ O.A. 大人のための音楽・エンタメを深~く掘り下げるラジオプログラム。 『otonanoラジオ』番組公式Webサイト otonanoFm yokohama FMヨコハマ 84.7MHz 毎週月曜 深夜24:00~ O.A.
大人のための音楽・エンタメを深~く掘り下げるラジオプログラム。
『otonanoラジオ』番組公式Webサイト otonano

第366回 萩原健太のotonanoラジオ#249

2024/07/09 公開

洋楽デラックスエディション+α特集(2024・夏)

今週のオンエア曲

洋楽デラックスエディション+α特集(2024・夏)

1.

リトル・フィート

Spanish Moon (Single Version)

『Feats Don't Fail Me Now (Deluxe Edition)』

洋楽デラックスエディション+α特集(2024・夏)

2.

デヴィッド・ボウイ

ヴェルヴェット・ゴールドマイン(ジギー・セッション・アウトテイク)

『ロックン・ロール・スター!』

洋楽デラックスエディション+α特集(2024・夏)

3.

フランク・ザッパ&ザ・マザーズ・オブ・インヴェンション

メモリーズ・オブ・エル・モンテ

『ライヴ・アット・ザ・ウィスキー・ア・ゴーゴー1968』

洋楽デラックスエディション+α特集(2024・夏)

4.

ポール・マッカートニー&ウイングス

ソイリー

『ワン・ハンド・クラッピング』

洋楽デラックスエディション+α特集(2024・夏)

5.

ジョン・レノン

ユー・アー・ヒア(Ultimate Mix)

『マインド・ゲームス(ヌートピア宣言)』アルティメイト・コレクション

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#249

『マイ・フェイヴァリット洋楽アルバム[2024上半期編]』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. My Golden Years / The Lemon Twigs

 いつもはお迎えしたゲストとともにあれこれ音楽を深掘りしている『otonanoラジオ』ですが。今週はスペシャルってことで。ぼく一人で、最近出た話題の洋楽再発ボックスセットなどを集めてお届けしました。ポール・マッカートニーとかデヴィッド・ボウイとかリトル・フィートとか、油断ならないボックスセットが続々出ていて。番組では紹介できませんでしたが、他にもグレイトフル・デッドとかラスカルズとかジョニ・ミッチェルとか、充実した再発箱だらけで。付いていくだけで、時間的にもおサイフ的にも、もう大変(笑)。もちろんそれだけでなく、新作アルバムも次々リリースされているわけで。いやー、1日が50時間くらいあればいいのに…と、まじ思います。
 てことで、今週のプレイリストは、そんな新作アルバムのほうに注目。今年に入ってから出たたくさんの新作アルバムの中から、今のところぼくが気に入っている12作をだだーっとご紹介します。1作から1曲ずつピックアップして並べてみました。順不同です。
 まずはブライアンとマイケルのダダリオ兄弟による無敵のポップ・ユニット、ザ・レモン・ツイッグスの新作アルバム『ア・ドリーム・イズ・オール・ウィー・ノウ』から。往年のラズベリーズとかを彷彿させるごきげんなパワー・ポップです。
2. Dance With A Stranger / Lake Street Dive

 続いては極上フュージョン・ポップ・バンド、レイク・ストリート・ダイヴ、3年ぶりの新作『グッド・トゥゲザー』から。メンバーチェンジして新ラインアップになってから初の1枚でした。
3. A Tear / The Lostines

 ドリーミーで、でもどこかやばめなオールディーズ風味がたまらないニューオーリンズ本拠の女性2人組、ザ・ロスティーンズの初フル・アルバム『ミート・ザ・ロスティーンズ』のオープニングを飾っていたナンバーです。
4. Dime / Aaron Frazer & Cancamusa

 ごきげんなレトロ・ソウル・バンド、ドゥラン・ジョーンズ&ジ・インディケイションズのドラマー/ソングライターとしてもおなじみ、アーロン・フレイザーのセカンド・ソロ・アルバム『イントゥ・ザ・ブルー』より。チリ出身の女性ドラマー/シンガーのカンカムーサとデュエットしているナンバーです。プロデュースはヒップホップ畑のアレックス・グース。
5. Liberty Print / Camera Obscure

 グラスゴーのインディ・ポップ・バンド、カメラ・オブスキュラが10年ぶりにリリースした新作『ルック・トゥ・ジ・イースト、ルック・トゥ・ザ・ウェスト』より。長年のメンバー、キャリー・ランダー他界後の初アルバム。ほろ苦く切なく、でも彼ららしく軽やかでノスタルジックで。泣けました。
6. Time Flies When You're Having Fun / Dent May & Pearl & The Oysters

 よき頃のAMポップ感覚を受け継ぐロサンゼルスのシンガー・ソングライター、デント・メイの新作『ホワッツ・フォー・ブレックファスト?』より。去年、来日もしたフランス出身ロサンゼルス本拠のインディ・ポップ・デュオ、パール&ジ・オイスターズをゲストに迎えたナンバーです。
7. California / The Courettes Feat. La La Brooks

 これ、実はまだアルバムが出ていない曲。ブラジル人女性のフラヴィアとデンマーク人男性のマーティンというコーリ夫妻によるごきげんにレトロなガレージ・ロックンロール・リヴァイヴァル・ユニット、ザ・コーレッツの新作シングルです。これは出たばっかり。今回はサーフィンものに挑戦! なんと1960年代ガール・グループの代表格、クリスタルズのラ・ラ・ブルックスをゲストに迎え、ワンダーミンツ〜ブライアン・ウィルソン・バンドの中心メンバー、ダリアン・サハナジャをヴォーカル・ミックスに起用して痛快にキメてます。アルバムも早く出してね!
8. Walk Away / Dee C Lee

 スタイル・カウンシルとの活動でもおなじみ、UKソウルの歌姫、ディー・C・リーが26年ぶりにリリースしたアルバム『ジャスト・サムシング』より。スタカン時代の仲間、ミック・タルボットと共作しています。
9. I Don't / Brittany Howard

 アラバマ・シェイクスのフロントを張っていたことでもおなじみ、ブリタニー・ハワードのセカンド・ソロ『ホワット・ナウ』からのナンバー。ますますディープに、繊細に、鋭く、音作りの深みへと身を投じた感じの新作から、ぐっとスウィート・ソウル寄りのこの曲を。
10. Sisters Friends / The High Llamas

 ショーン・オヘイガン率いるポップ・ユニット、ハイ・ラマズが、浮遊感満点の持ち味はそのまま、オルタナティブR&Bやネオ・ソウルからの影響を大幅に採り入れつつ新境地を切り拓いた久々の新作『ヘイ・パンダ』より。英シンガー・ソングライターのレイ・モリスをフロントに立てて、ホームレスの主人公が愛犬を連れて大阪で作られた尺八でストリート・パフォーマンスをしているストーリーを綴った曲です。
11. Beautiful Fools / Jo Harrop The Path Of A Tear Vocal Jazz 0 1

 英ジャズ・シンガー、ジョー・ハロップがラリー・クラインをプロデューサーに迎えた新作『ザ・パス・オヴ・ア・ティアー』の冒頭を飾っていたナンバー。
12. Some Greater Plan (For Claire) / Crowded House

 最後は2020年に新体制で再結集したクラウデッド・ハウスが3年ぶりにリリースした新作『グラヴィティ・ステアーズ』より、現在は正式メンバーからは外れているティム・フィンも曲作り&コーラスで参加した曲を。

解説:萩原健太

洋楽デラックスエディション+α特集(2024・夏)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第365回 萩原健太のotonanoラジオ#248

2024/07/02 公開

Cornelius・小山田圭吾さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

Cornelius・小山田圭吾さんをゲストに迎えて(その2)

1.

Cornelius

Step Into Exovera

『Ethereal Essence』

Cornelius・小山田圭吾さんをゲストに迎えて(その2)

2.

Cornelius

ここ

『Ethereal Essence』

Cornelius・小山田圭吾さんをゲストに迎えて(その2)

3.

Cornelius

Thatness And Thereness - Cornelius Remodel

『Ethereal Essence』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#248

『別名で作品発表しているソロ・アーティスト集[洋楽編]』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. Save Your Tears / The Weeknd

先週に引き続きコーネリアス/小山田圭吾さんをゲストにお迎えした『otonanoラジオ』。アンビエント寄りの作品群を集めて構成された新作『Ethereal Essence』のこと、ライヴのことなど、いろいろな話を伺いました。海外ツアーも含め、またまた面白いことをいろいろ提示してくれそうで楽しみです。というわけで、今週のプレイリスト。今回はコーネリアスのように、小山田圭吾というソロ・アーティストによるプロジェクトなのにコーネリアスというバンド名みたいなやつがついているパターンを掘ってみようかな、と。洋楽の中からセレクトしてみました。まずはオルタナR&Bの雄、ザ・ウィークエンド。カナダ出身のエイベル・マッコネン・テスファイによるソロ・プロジェクトです。今日は2020年の全米ナンバーワン・アルバム『アフター・アワーズ』からこの曲を。
2. Virtual Insanity / Jamiroquai

続いてはイギリス出身のジェイ・ケイによるソロ・ユニット、ジャミロクアイ。本曲はジェイ・ケイが来日した際、日本の地下街を見てインスパイアされたという1996年の大ヒットです。CMでもたくさん起用されて話題になりました。
3. One In A Million / Rex Orange County

こちらもイギリスから。若きシンガー・ソングライター、アレクサンダー・オコナーのソロ・プロジェクト、レックス・オレンジ・カウンティが2022年にリリースしたアルバム『フー・ケアズ?』からのナンバーです。
4. Only Wanna See U Tonight / Young Guv

1990年代末からノー・ウォーニングとか、ファックト・アップとか、ヨット・クラブとか、マーヴェラス・ダーリングとか、さまざまなバンドで活動してきたカナダ出身のベン・クックが首謀するパワー・ポップ・プロジェクト。2022年のアルバム『GUV III』より、この曲を。
5. Slide Tackle / Japanese Breakfast

米フィラデルフィアのバンド、リトル・ビッグ・リーグのヴォーカリスト、ミシェル・ザウナーによるソロ・プロジェクトがジャパニーズ・ブレックファスト。この曲「スライド・タックル」は2021年のアルバム『ジュビリー』からのシングル・カット・ナンバーです。
6. Doesn't Get Better / Kid Charleroi

“キッド・シャルルロワ”って読み方で合ってるのかな。よくわかりませんが(笑)。米ルイジアナ州ラフェイエットを本拠とするアート・ロック系バンド、シーニック・ワールドでキーボードを担当しているアマンダ・スファーさんのソロ・プロジェクトです。去年、LPのみ、200枚限定でリリースされたアルバム『キッド・シャルルロワ』より。
7. Living Inside / Cut Worms

続いては米オハイオ州ストロングズヴィル出身、シカゴでのバンド活動を経て、現在はブルックリンを本拠に活動するポップ系シンガー・ソングライター、マックス・クラークのソロ・プロジェクト、カット・ワームズ。3作目にして初めてプロジェクト名をタイトルに冠したアルバム、2023年の『カット・ワームズ』からこの曲を。レモン・ツイッグスのブライアンとマイケルのダダリオ兄弟が制作に手を貸しています。
8. Stylo / Gorillaz(Feat. Mos Def And Bobby Womack)

ブラーのデーモン・アルバーンと、コミック・アーティストのジェイミー・ヒューレットが組んだヴァーチャル覆面音楽プロジェクトがゴリラズ。と言っても、ジェイミーはビジュアル担当。音楽的にはデーモンの完全ソロ・プロジェクトってことで、ここにセレクトしました。2010年にモス・デフとボビー・ウーマックをゲストに迎えてリリースされたシングル・ナンバーです。
9. Vindicated(From The Movie "Spider-Man 2") / Dashboard Confessional

実はダッシュボード・コンフェッショナルの場合、この曲が出た2004年ごろにはバンド形態へ移行していたのだけれど、もともとは1999年、米フロリダ州のエモ・バンド、ファーザー・シームズ・フォーエヴァーのヴォーカル、クリス・キャラバがスタートさせたソロ・プロジェクトでした。てことで、選んじゃいました。映画『スパイダーマン2』のエンディング・テーマです。
10. You Swan, Go On / Mount Eerie(With Julie Doiron & Fred Squire)

米ワシントン州アナコルテスを本拠に活動するザ・マイクロフォンズのフィル・エルヴァーラムによるソロ・プロジェクトがマウント・イーリー。2008年にカナダのミュージシャン、ジュリー・ドワロンとフレッド・スクワイアを迎えて自主制作したアルバム『ロスト・ウィズダム』からのナンバーです。
11. Say You Don’t Mind / Taken By Trees

元ザ・コンクリーツのメイン・ヴォーカルだったスウェーデンのシンガー・ソングライター、ヴィクトリア・バーグスマンのソロ・プロジェクトがテイクン・バイ・ツリーズ。彼女が2022年、ゾンビーズのフロント・マンであるコリン・ブランストーンへのオマージュとして制作したEP『アナザー・イヤー』からこの名曲のカヴァーを。
12. Holocene / Bon Iver

米ウィスコンシン州オークレア出身のシンガー・ソングライター、ジャスティン・ヴァーノンによるソロ・プロジェクト。彼のセカンド・ソロ・アルバム、2011年の『ボン・イヴェール』からのシングル・カット・ナンバーを。

解説:萩原健太

Cornelius・小山田圭吾さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第364回 萩原健太のotonanoラジオ#247

2024/06/25 公開

Cornelius・小山田圭吾さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

Cornelius・小山田圭吾さんをゲストに迎えて(その1)

1.

Cornelius

Sketch For Spring

『Ethereal Essence』

Cornelius・小山田圭吾さんをゲストに迎えて(その1)

2.

Cornelius

サウナ好きすぎ、より深く

『Ethereal Essence』

Cornelius・小山田圭吾さんをゲストに迎えて(その1)

3.

Cornelius

Melting Moment

『Ethereal Essence』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#247

『マイ・フェイヴァリットCornelius[1994-2023]』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. THE BACK DOOR TO HEAVEN / Cornelius

 コーネリアス/小山田圭吾さんをゲストに迎えた『otonanoラジオ』。相変わらず小山田くんらしい、いい感じの“間”と“空気感”が存分に楽しめました。アンビエント寄りの作品群を集めて構成された新作『Ethereal Essence』も聞くたびに新たな発見があって。ご本人のほわ〜んとした佇まいとは裏腹に、いつもほんと油断ならない才能を発揮し続けているなぁ、と改めて思い知らされました。ということで今週のプレイリスト。これまで小山田くんがコーネリアス名義でリリースしてきたアルバム群の中からぼくが好きな曲を、まあ、ほんのサワリだけではありますが、全12曲、年代順に並べてみました。まずは1994年に出た初のソロ・アルバム『The First Question Award』より、この曲を。
2. STAR FRUITS SURF RIDER / Cornelius

 1995年に波の音とか無音とかのトラックも含めて96トラック(楽曲は15トラック)をぶちこんだ『69/96』が出ましたが、これはストリーミングされていないみたいなので、次は1997年の傑作『FANTASMA』より。初めて海外でもリリースされた1枚。当時、「STAR FRUITS」と「SURF RIDER」という2枚の12インチ・シングルがリリースされ、それらを2台のレコード・プレーヤーで同時再生するとこの曲になるという趣向もありました。
3. CHAPTER 8 〜SEASHORE AND HORIZON〜 / Cornelius

 『FANTASMA』からもう1曲。アップルズ・イン・ステレオのロバート・シュナイダーとヒラリー・シドニーが参加したナンバーです。
4. Smoke / Cornelius

 新作『Ethereal Essence』へと連なるアンビエント色を一気に強めた2001年のアルバム『Point』より。
5. Music / Cornelius

 2006年、前作『Point』から5年ぶりにリリースされたアルバム『Sensuous』からのナンバー。
6. Sleep Warm / Cornelius

 これも『Sensuous』より。「風のささやき(The Windmills of Your Mind)」や「イエロー・バード」といった名曲の作詞を手がけたアラン&マリリン・バーグマンが作曲家ルー・スペンスと組んで1958年、ディーン・マーティンに書き下ろした古い曲をコーネリアスならではの視点でカヴァーしたものです。
7. Heart Grenade / Sean Lennon + Cornelius

 人気アニメ・シリーズの第3作にあたる『攻殻機動隊ARISE border:3 Ghost Tears』(2014年)のエンディング・テーマ曲。ショーン・レノンとのコラボレーション作品です。
8. あなたがいるなら(If You're Here) / Cornelius

 前曲を含むサウンドトラック・アルバムや、リミックス集、コラボ音源集などを間に挟んではいたものの、新作フル・アルバムとしてはなんと11年というブランクを置いて2017年にリリースされた『Mellow Waves』より。坂本慎太郎を作詞に迎えた名曲です。
9. The Spell Of A Vanishing Loveliness / Cornelius

 これも『Mellow Waves』の収録曲。小山田くんのはとこにあたるLushのMiki Berenyiが作詞とヴォーカルで参加しています。
10. Passionfruit(Recorded at Spotify Studios NYC) / Cornelius

 2018年に編まれたレア音源集『Ripple Waves』より。Spotifyセッションでの録音。ドレイクのレパートリーをカヴァーしています。
11. 環境と心理 / Cornelius

 2023年のアルバム『夢中夢 〜Dream in Dream〜』より。もともとは小山田くんもメンバーとして参加していたMETAFIVEの楽曲として発表された作品ですが、それを改めてセルフ・カヴァーしたもの。
12. Drifts / Cornelius

 『夢中夢』からもう1曲。淡々と単語を並べていく中で行間に多くの思いを託した“静かな名曲”でこのプレイリストを締めくくりましょう。

解説:萩原健太

Cornelius・小山田圭吾さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第363回 萩原健太のotonanoラジオ#246

2024/06/18 公開

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その2)

1.

松尾清憲

Color of Love

『Young and Innocent』

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その2)

2.

松尾清憲

ロング・ロング・ビーチ

『Young and Innocent』

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その2)

3.

松尾清憲

恋ゆえに

『Young and Innocent』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#246

『松尾清憲Works~ソングライター編~』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. 日差しのSTEADY BOY / 薬師丸ひろ子

 先週に引き続き松尾清憲さんをゲストに、ごきげんな新作アルバム『Young and Innocent』のお話をたっぷりうかがった『otonanoラジオ』。いかがでしたか。ボップさとプログレッシヴさとが絶妙のバランスで交錯する松尾ワールドを堪能していただけたんじゃないかと思います。さて、今週のプレイリストはパフォーマーとしてではなくソングライターとしても多彩なシンガーたちに素敵な楽曲を提供し続けるソングライターとしての松尾さんにスポットを当てたセレクションです。松尾さんが作曲を手がけた様々な提供曲の中からぼくが好きなものを12曲ピックアップしてみました。この他にも、たとえばあの松平健さんへの提供曲とか、作曲ではなく作詞のみを担当した甲斐バンドの曲とか、いろいろ気になるところは多いのですが、いつものように12曲に絞り込みました。
 まずはピロコちゃん。薬師丸さん。1987年にリリースされた4作目のオリジナル・アルバム『星紀行』の収録曲です。作詞:伊集院静、作曲:松尾清憲。
2. 10月のひまわり / 池田聡

 伊秩弘将、佐橋佳幸、大儀見元、小西康陽、井上ヨシマサなど、興味深い顔ぶれが制作に関わった1990年のアルバム『君を忘れない』より。作詞:有賀啓雄、作曲:松尾清憲。
3. KISS・KISS・KISS / 渡辺満里奈

 1991年のアルバム『mood moonish』より。作詞:渡辺満里奈、作曲:松尾清憲。
4. この空 / 稲垣潤一

 1990年のアルバム『Self Portrait』より。作詞:松本啓子、作曲:松尾清憲。
5. May / Not yet

 AKB48の派生ユニット、“Not yet”による2012年のシングル「西瓜BABY」は何種類かのフォーマットでリリースされましたが、そのうち“通常盤 Type-C”ってやつのカップリングに入っていた横山由依のソロ曲です。作詞:秋元康、作曲:松尾清憲。
6. 月姫 / 遊佐未森

 1988年にリリースされた遊佐未森のデビュー・アルバム『瞳水晶』の収録曲です。作詞:工藤順子、作曲:松尾清憲。
7. 風のプレリュード / サーカス

 サーカスがデビュー30周年を記念して2007年にリリースしたアルバム『絆 〜KIZUNA〜』には、森山良子、小椋佳、財津和夫、かまやつひろし、村井邦彦、竜真知子、大貫妙子ら錚々たる作家陣が参加していましたが、松尾さんも名を連ねていらっしゃいました。これは作詞・作曲ともに松尾さんです。
8. ヘッドライト / 杏里

 これも松尾さんの作詞・作曲ナンバー。1981年、杏里がリリースした3作目のオリジナル・アルバム『哀しみの孔雀』への提供曲です。
9. 誰のせいかな / おニャン子クラブ

 松尾さんはおニャン子にもけっこうたくさんの曲を提供していますが、今日はその中から、われらが“ゆうゆ”がリード・ヴォーカルをとったこの曲を。1987年の4作目のオリジナル・アルバム『SIDE LINE』より。もちろん作詞:秋元康、作曲:松尾清憲です。
10. 美しい涙 / 沢田知可子

 数年前、“沢田”から“澤田”へと表記を変更なさった知可子さんですが。まだ沢田知可子名義だった2007年のアルバム『花心』のオープニングを飾っていたナンバーです。作詞:沢田知可子、作曲:松尾清憲。
11. 恋人 / 鈴木雅之

 松尾さんの提供曲の中で、もしかしたらいちばん有名な曲かも。1993年の大ヒット曲です。作詞:西尾佐栄子、作曲:松尾清憲。
12. Sleeping Gypsy / 山下久美子

 久美子さんが1992年にリリースした14作目のアルバムのタイトル・チューン。他の収録曲はすべて当時のパートナー、布袋寅泰の作曲でしたが、アルバムの最後を締めくくるこの曲のみ、松尾さんの作曲でした。作詞は久美子さん。

解説:萩原健太

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第362回 萩原健太のotonanoラジオ#245

2024/06/11 公開

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その1)

1.

松尾清憲

夢見た少年 (I Had a Dream)

『Young and Innocent』

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その1)

2.

松尾清憲

スパークするぜ

『Young and Innocent』

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その1)

3.

松尾清憲

ジュリア

『Young and Innocent』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#245

『洋邦ガールズ・ネーム・ソング~ワン・ワード編~』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. トレイシー / カフ・リンクス

 ソロ・デビュー40周年というタイミングで、超ごきげんな新作アルバム『Young and Innocent』をリリースしてくれた松尾清憲さんをゲストにお迎えした『otonanoラジオ』。松尾さんのお話は、まじ最強に面白くて。あっという間に時が過ぎていきます。来週も楽しみ! ということで、今週のプレイリストですが。今回の『Young and Innocent』のラストを締めくくっているのが、今週の番組でもラストにオンエアした「ジュリア」って曲で。それを聞きながら、女の子の名前がタイトルになっているポップスってなんだか名曲が多いなぁ…と。そう思って選んだ洋邦ガールズ・ネーム・ソング12曲です。そういえば松尾さんのソロ・デビュー・シングルも、やっぱり「愛しのロージー」という女の子の名前をタイトルに冠した名曲だったっけ。ただ、女の子の名前がタイトルに入っている曲はとてつもなく多いから。ちょっとだけ条件を厳しくして。今回はあくまでも「ジュリア」のように名前ワン・ワードのみの曲に限定。「愛しのロージー」はNG。さらに、フォー・シーズンズの「シェリー」とか、チャック・ベリーの「メイベリーン」とか、ブルース・スプリングスティーンの「ロザリータ」とか、そういうバカみたいに有名すぎる曲も外してセレクトした12人の女の子ソングです。お楽しみください。まずはトレイシーちゃんから。後年バリー・マニロウのプロデューサーとして名を上げることになるロン・ダンテがヴォーカルをつとめていたカフ・リンクスが1969年に放ったヒットです。
2. サリー / グランド・ファンク・レイルロード

 続いてはサリーちゃん。米デトロイト出身の痛快ロック・バンド、グランド・ファンク・レイルロードが1976年に放ったキャッチーなヒットです。ヴォーカル&ギターのマーク・ファーナーが当時付き合っていた恋人、女優/歌手の サリー・ケラーマンのことを歌ったものだとか。
3. アンジェリーナ / 佐野元春

 日本ものもいきます。なんたってこの曲かな。ニューヨークから流れてきた淋しげなエンジェルを描いた1980年の名曲です。
4. ディードリ / ザ・ビーチ・ボーイズ

 ビーチ・ボーイズの1970年のアルバム『サンフラワー』に収録されていた名曲。夢破れて帰ってきた赤毛のディードリちゃんに昔の友だちが歌いかけるあたたかい1曲です。気心の知れた仲間はいいよね、やっぱり。
5. せつ子 / クレイジーケンバンド

 個人的にはCKBのレパートリー中、かなりお気に入りの1曲。ケンさん、なにかと言うと“せつ子”って名前を曲に歌い込むよね。♪チャン・チャン・チャチャチャン・チャチャチャチャ、せつこっ!”というのは、スポーツの応援曲としても時々使われるルーターズの「レッツ・ゴー」のパロディです。
6. サンディ / ロニー&ザ・デイトナス

 1966年の名曲。付き合っていた恋人を、新しい男の子に連れ去られてしまった主人公のなんともわびしい気持ちを歌った失恋ソングです。
7. MICO / サザンオールスターズ

 1989年リリースの6作目のアルバム『綺麗』より。桑田さんも大好きなダイナマイト・シンガー、弘田三枝子のことを歌ったナンバーです。
8. カレン / ザ・サーファリーズ

 1964年に日本でもオンエアされて人気を博したアメリカのTVドラマ『カレン』(デビー・ワトソン主演)のテーマ曲。テレビではビーチ・ボーイズが歌っていましたが、本国アメリカでも日本でもそれは未レコード化。代わりにこのサーファリーズ盤が人気を博しました。
9. まゆみ / KAN

 これも大好き。KANくんが遺した超名曲のひとつです。1993年、サイダーのCMにも使われたシングル・チューン。
10. ティナ / ゲイリー・ルイス&ザ・プレイボーイズ

 1966年のシングル「わが心のシンフォニー」のB面に収められていたナンバー。B面ながら大好きな1曲です。
11. キャンディ / C-C-B

 ちょっとどさくさにまぎれて、ぼくが昔作った曲もひとつ。C-C-Bがまだ“ココナッツ・ボーイズ”と名乗っていたころ、1983年にリリースしたデビュー・シングルです。ぼくが作曲/編曲してます。ココナッツ・ボーイズの仲間だったガール・グループ、オレンジ・シスターズのキャンディって女の子のことを思い浮かべつつ作りました。すんません。
12. オーブレー / ブレッド

 お口直しはブレッドで。1972年のヒット。オーブレーという名前の女の子に一目惚れをした男の子の物語です。この曲を初めて聞いたとき、ビーチ・ボーイズのディードリ同様、へー、女の子の名前にもいろいろあるんだなぁ…と、ちょっぴり驚いたものです。

解説:萩原健太

松尾清憲さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第361回 萩原健太のotonanoラジオ#244

2024/06/04 公開

村井邦彦さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

村井邦彦さんをゲストに迎えて(その2)

1.

森山良子

雨上がりのサンバ

『山上路夫 ソングブック -翼をください-』

村井邦彦さんをゲストに迎えて(その2)

2.

小坂忠、Asiah、村井邦彦

音楽を信じる We believe in music

『山上路夫 ソングブック -翼をください-』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#244

『個性的なレコード・レーベルの第一弾リリース集』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. 悲しき闘牛 / ハーブ・アルパート&ティファナ・ブラス

 先週に引き続き村井邦彦さんをゲストにお迎えした『otonanoラジオ』。ユーミンやYMOを見出した偉大なプロデューサーであり、「翼をください」をはじめ多くの名曲を生み出した名ソングライターでもある村井さんの最新著書『音楽を信じる〜We believe in music!』のお話を今週もたっぷりうかがいました。というわけで、今週のプレイリスト。村井さんは自ら独立系レコード会社であるアルファ・レコードを創設して多くの名盤をリリースなさったことでもおなじみですが、そんなふうに超メジャー・レーベルではない、独特の個性を放つレコード・レーベルというのがポップ・シーンを賑わしてきました。今週はそうした個性的なレコード・レーベルの第一弾リリースを集めたセレクション。

 まずはアルファ・レコードが一時期日本で配給していたA&Mレコードから。村井さんのご本『音楽を信じる』にも登場してくるハーブ・アルパートとジェリー・モスがお互いの苗字の頭文字を合体させた1962年に設立した独立系レーベルです。もともとは二人でそれぞれ100ドルずつ出資してカーニヴァル・レコードというのを設立したのが最初。その後、心機一転、会社名をA&Mに改名してリリースした第1弾シングルが本曲、ハーブ・アルパート自らのトランペットで奏でた「悲しき闘牛(The Lonely Bull)」でした。メキシコのマリアッチふうの曲調をベースに、ハーブのスパニッシュ・タッチのトランペット・ソロをからめたエキゾチックなインストゥルメンタル作品。ハーブひとりで2本のトランペットをダブル・レコーディングしてバンド仕立てにし、ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラスという架空のグループ名義で発売したところ、当時だけで70万枚を売り尽くす大ヒットに。これを足がかりに、カーペンターズ、スティング、ジャネット・ジャクソンらを擁する大メジャー・レーベルへの歴史がスタートしたのでありました。
2. ゼアズ・ノー・アザー / クリスタルズ

 続いては、やはり村井さんの著書にちょいちょい名前が登場する米音楽業界の大物、レスター・シルが奇才プロデューサー、フィル・スペクターと組んで1961年に設立したフィレス・レコード(スペルは“Philles”で、実際は“フィルズ”と発音するのが正しいみたいですが)。こちらはA&Mのように苗字ではなく、“フィル”と“レスター”という創設者のファーストネームを合体させたレーベル名です。第一弾リリースはニューヨークのガールグループ、クリスタルズが1961年にリリースし、翌62年、全米20位まで上昇したこのシングルでした。
3. マイ・プレイヤー / シェリー・フェブレー

 やはり『音楽を信じる』に登場する名プロデューサー、ルー・アドラー絡み。彼が1964年に設立したのがダンヒル・レコードです。のちにママス&パパス、バリー・マクガイア、スリー・ドッグ・ナイト、グラス・ルーツなど多くの人気スターを生み出したポップ・レーベルですが、第一弾リリースは1965年に出たこのシングル。「ジョニー・エンジェル」のヒットで日本でも人気の高かったシェリー・フェブレーはこの当時、ルー・アドラーの奥さまでした。
4. ザット・オールド・ブラック・マジック / タイニー・グライムス

 やがてビッグ・レーベルの仲間入りを果たすことになるアトランティック・レコードも、もともとは小さな独立系レーベルでした。創設者はトルコの駐米大使の息子、アーメット・アーティガン。彼はアメリカの黒人音楽の大ファンで、そういう黒人音楽を制作するレコード会社を作りたくてハーブ・エイブラムソンら仲間とともに1947年、アトランティック・レコードを設立しました。やがてR&Bの名門として大当たり。1970年代以降はジャンルを超えた総合レーベルへと成長していくことになるわけですが。その第一弾リリースが何か、SP盤時代の古い話なもんでカタログ・ナンバーとかが錯綜。よくわからないので(笑)、今回は第一弾レコーディングに含まれていたというこの曲を聞きましょう。アート・テイタムやビリー・ホリデイのコンボで活躍していたジャズ・ギタリスト、タイニー・グライムスのナンバーです。
5. 愛のチャペル / ディキシー・カップス

 史上初の“ブルー・アイド・ブラザーズ”と呼ばれる最強ソングライター/プロデューサー・コンビ、ジェリー・リーバー&マイク・ストーラーが1964年に設立したレッドバード・レコード。第一弾リリースは、ニューオーリンズ出身のガールグループ、ディキシー・カップスのデビュー・シングルにして全米ナンバーワンに輝いた「愛のチャペル(Chapel of Love)」でした。
6. ジーザス・ワズ・ア・クロスメイカー / ジュディ・シル

 ゲフィン・レコードやドリームワークスの創設者としてもおなじみ、米音楽業界の大物プロデューサー、デヴィッド・ゲフィンが1970年に設立した最初のレコード会社がアサイラム・レコード。イーグルス、リンダ・ロンシュタット、ジャクソン・ブラウンらを大スターにしたレーベルでしたが、その第一弾シングルは悲運のシンガー・ソングライター、ジュディ・シルの1971年作品でした。
7. 愚かなり我が心 / ジーン・アモンズ

 アトランティックと並ぶR&Bの名門レーベル、チェスを設立したのは、やはり黒人音楽が大好きだったポーランド系白人、レナードとフィルのチェス兄弟でした。このレーベルを通してマディ・ウォーターズ、ハウリン・ウルフ、チャック・ベリーら多くの黒人スターが世に出て行くことになりましたが、その第一弾リリースはジャズ・サックス奏者、ジーン・アモンズの本曲「愚かなり我が心(My Foolish Heart)」でした。1950年にSPレコードでリリースして大ヒット。
8. 悲しき天使 / メリー・ホプキン

 ビートルズがEMI傘下に設立したアップル・レコードも、そういう意味では独立レーベルかな。ということで、その第一弾リリース。ビートルズではなく、ポール・マッカートニーがプロデュースしたメリー・ホプキンのデビュー・シングル「悲しき天使(Those Were the Days)」でした。1968年から69年にかけて日本も含む全世界で特大ヒットを記録しました。
9. スウィート・ドリーム / ジェスロ・タル

 アップルに続いてイギリスものを。クリス・ライトとテリー・エリスがお互いの姓名を組み合わせて1968年に設立したクリサリス・レコード。第一弾シングルはプログレッシヴ・ロック・バンド、ジェスロ・タルの本曲でした。
10. マイク・オールドフィールズ・シングル / マイク・オールドフィールド

 もうひとつイギリスから。ヴァージン・レコードです。おなじみリチャード・ブランソンが1972年に設立。翌1973年、第1回発売としてリリースされた4作のアルバムのひとつが、マイク・オールドフィールドの『チューブラー・ベルズ』でした。このメロディが映画『エクソシスト』で使われたことで大ヒット。ただし、ヒットしたヴァージョンはオールドフィールドが演奏に関わっていないものだったこともあり、1974年になってから本人の意向を反映したシングルとして本作がリリースされました。ということで、これが厳密にはレーベル第1弾リリースではないものの、なんとなくこれをセレクトしちゃいました(笑)。
11. バッド・ガール / ザ・ミラクルズ

 アメリカを代表する独立系レコード会社といえば、忘れちゃならないモータウン。車の街、モータータウンとしておなじみミシガン州デトロイトで、1959年、黒人プロデューサー/ソングライターのベリー・ゴーディ・ジュニアが設立したレコード会社です。黒人経営者による独立系レーベルの草分け的存在。その前進レーベルなどもいろいろあるので第1弾リリースに関しては諸説ありますが、今回はレーベル設立をゴーディ・ジュニアに進言した盟友、スモーキー・ロビンソン率いるザ・ミラクルズのこの曲を。
12. 栄光の朝 / フィフィ・ザ・フリー

 そして最後は村井さんのアルファ・レコードです。これはアルファがひとつのレコード会社として本格的な活動を開始する前、音楽制作会社アルファ・ミュージックとして1969年にリリースした第1弾シングル。当時の日本では珍しい、実に洗練されたアレンジが印象的だったナンバーです。

解説:萩原健太

村井邦彦さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第360回 萩原健太のotonanoラジオ#243

2024/05/28 公開

村井邦彦さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

村井邦彦さんをゲストに迎えて(その1)

1.

ザ・タイガース

廃墟の鳩

『山上路夫 ソングブック -翼をください-』

村井邦彦さんをゲストに迎えて(その1)

2.

赤い鳥

窓に明りがともる時

『山上路夫 ソングブック -翼をください-』

村井邦彦さんをゲストに迎えて(その1)

3.

村井邦彦

朝・昼・夜

『山上路夫 ソングブック -翼をください-』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#243

『山本潤子(新居潤子)が歌う村井邦彦メロディ集』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. エイジズ・オブ・ロック・アンド・ロール / ハイ・ファイ・セット

ユーミンやYMOを見出した偉大なプロデューサーであり、「翼をください」をはじめ多くの名曲を生み出した名ソングライターでもある村井邦彦さんをお迎えして、最新著書『音楽を信じる〜We believe in music!』のお話をたっぷりうかがった『otonanoラジオ』。興味深いお話満載でわくわくしっぱなしでした。引き続きゲストに来てくださる来週も楽しみです。

というわけで、今週のプレイリスト。過去、村井さん関係のプレイリストは3回ほどセレクトしているので、そちらもぜひご参照いただきたいのですが。今回は村井さんが最高のシンガーだと高く評価なさっている山本潤子(新居潤子)さんにスポットを当てたプレイリスト。ハイ・ファイ・セットの一員として、あるいは赤い鳥の一員として、潤子さんが歌ってきた村井メロディのセレクションです。村井さんの紡ぐ洗練されたメロディ、最良の歌い手である潤子さんの歌声をたっぷりお楽しみください。

まずはハイ・ファイ・セットがデビュー・シングル「卒業写真」に続いて1975年5月にリリースした第二弾シングルを。作詞:大橋一枝、作曲:村井邦彦。映画『アメリカン・グラフィティ』のヒットで最注目を集めていたオールディーズ・ロックンロールのタイトルをたくさん盛り込んだ楽しい曲です。
2. 胸のぬくもり / ハイ・ファイ・セット

「エイジズ・オブ・ロック・アンド・ロール」のシングルB面曲。作詞:山上路夫、作曲:村井邦彦というゴールデン・コンビによる作品です。
3. 夢うつつ / ハイ・ファイ・セット

1975年7月のシングル。作詞:ジャック・フィッシュマン、日本語詞:山上路夫、作曲:村井邦彦。洗練された男女混声コーラスの最高峰、アニタ・カー・シンガーズの中心メンバー、アニタ・カーがアレンジを手がけています。
4. スカイレストラン / ハイ・ファイ・セット

1975年11月にリリースされたおなじみのヒット曲。作詞:荒井由実、作曲:村井邦彦。
5. 土曜の夜は羽田に来るの / ハイ・ファイ・セット

「スカイレストラン」のシングルB面曲。これもA面同様、作詞:荒井由実、作曲:村井邦彦による作品です。
6. 幸せになるため / ハイ・ファイ・セット

1976年6月リリースのシングル。これも作詞:荒井由実、作曲:村井邦彦による1曲です。
7. 星降る真夜中 / ハイ・ファイ・セット

「幸せになるため」のB面曲。A面同様、作詞:荒井由実、作曲:村井邦彦。
8. 誰のために / 赤い鳥

ここからはハイ・ファイ・セットの前身グループ、赤い鳥時代の潤子さんの歌声を。結婚前だったため、当時のお名前は新居潤子さんでした。まずは1970年のシングル曲を。作詞:山上路夫、作曲:村井邦彦。
9. 忘れていた朝 / 赤い鳥

1971年7月にシングル・リリースされた超名曲。作詞:山上路夫、作曲:村井邦彦。
10. I Would Give You Any Thing(「翼をください」英語版) / 赤い鳥

赤い鳥が歌う村井邦彦メロディというと、誰もがすぐ思い浮かべるのが1972年リリースの「翼をください」。今回はその英語詞ヴァージョンを。作詞:山上路夫、英語詞:ゲイル・ボールドウェル、作曲はもちろん村井邦彦。アレンジは名匠ボブ・アルシヴァーです。
11. 窓に明りがともる時 / 赤い鳥

1973年のシングル「みちくさ」のB面曲。作詞:山上路夫、作曲:村井邦彦。番組内でも触れましたが、ぼくも個人的に大好きな1曲です。
12. 男と女 / 村井邦彦 feat. 山本潤子

ラストは村井さんご自身が多彩なゲストとともに制作したアルバム『Recollection』からの音源を。潤子さんをデュエット・パートナーに迎えてフランシス・レイ作の名曲をおしゃれにスキャットで聞かせます。不思議なリズム・チェンジも印象的。

解説:萩原健太

村井邦彦さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第359回 萩原健太のotonanoラジオ#242

2024/05/21 公開

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その2)

1.

カジヒデキ

Naked Coffee Affotato / 裸のコーヒー・アフォガート

『BEING PURE AT HEART~ありのままでいいんじゃない』

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その2)

2.

カジヒデキ

Don’t Wanna Wake Up!! / 起きたくないよ

『BEING PURE AT HEART~ありのままでいいんじゃない』

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その2)

3.

カジヒデキ

Claire’s Knee / クレールの膝

『BEING PURE AT HEART~ありのままでいいんじゃない』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#242

『“カジくん”ソングライターWorks|1997-2021』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. 青空とWater / 鈴木亜美

先週に引き続きカジヒデキさんをゲストにお迎えした『otonanoラジオ』。今週もカジくんの新作アルバム『BEING PURE AT HEART〜ありのままでいいんじゃない』について、あれやこれや、いろいろうかがいました。このアルバム、まじ傑作の香り。番組内でもそんな話になりましたが、カジくん、けっこうキャリアも長くなってベテランの域に入っているのに、いつまでもフレッシュ感を失わずキラキラしていて。このままどこまでも行ってもらいたいものです。というわけで今週のプレイリスト。先週はカジくんの過去作からぼくが好きな曲をピックアップしたセレクションでしたが、今週はカジくんがソングライターとして他アーティストに提供した楽曲たちを12曲集めてみました。基本的に女性シンガーばかりってところがカジくんらしくてよいですね。まずは鈴木亜美。2007年のアルバム『CONNETTA』のオープニングを飾っていたナンバーです。作詞・作曲:カジヒデキ。
2. ブルーでハッピーがいい / Chocolat

続いてはショコラ。1997年のデビューEP『ショコラ・ア・ラ・モード』より。作詞・作曲:カジヒデキ。
3. Are You Happy? / SOLEIL

2018年にリリースされたデビュー・アルバム『My Name is SOLEIL』より。このときは当時14歳だったソレイユちゃんをフロントに、サリー久保田、中森泰弘が集ったバンド形態でした。これもカジくんの作詞・作曲。
4. パパ、アイ・ラブ・ユー!! / 花澤香菜

大人気の声優さん、花澤香菜が2014年にリリースしたセカンド・アルバム『25』より。花澤さんが子供のころ過ごしたお父さんとの日々の思い出を元に、カジくんが作詞・作曲したナンバーです。
5. 退屈が大好き / 逢田梨香子

続けて声優さんの歌声を。逢田梨香子が2021年にリリースしたEP『フィクション』に収録されていたカジくんの作詞・作曲ナンバーです。
6. アイ ラブ ジョージ! / 吉本新喜劇ィズ

小籔千豊が吉本新喜劇の座長だった時期に結成された“吉本新喜劇ィズ”のデビュー・アルバムより。オープニングを飾っていたカジくんの作詞・作曲ナンバーです。フロントでヴォーカルをとっているのは新喜劇のアイドル、宇都宮まき。島木譲二への愛をぶちまけています。
7. ファンシーほっぺ♡ウ・フ・フ / でんぱ組.inc

アイドル・グループ、でんぱ組.incが2014年にリリースしたシングル「サクラあっぱれーしょん」のカップリング曲です。作詞:かせきさいだぁ、作曲:カジヒデキ。
8. マスカット・スロープ・ラブ / バニラビーンズ

アイドル・デュオ、バニラビーンズが2015年にリリースせ4枚目のアルバム『バニラビーンズIV』の収録曲。作詞・作曲:カジヒデキです。
9. PARADISE CALLING / Milky Bunny

益若つばさが“Milky Bunny”名義で2012年にリリースしたファースト・アルバムからのナンバー。作詞はご本人が“Tsubasa”名義で。作曲はもちろんカジくん。
10. 17歳のブルー / ガチンコ3

テレビ番組の企画から生まれたアイドル・ユニット、ガチンコ3が2018年、配信限定でリリースしたセカンド・アルバム『扉の向こう』の収録曲です。作詞:雨宮かのん、作曲:カジヒデキ。
11. ティアラ / 幾田愛子

幾田愛子が2006年にリリースしたセカンド・アルバム『AIKO』より。作詞・作曲:カジヒデキ。
12. 夢みる渋谷 YOU MAKE SHIBUYA (feat. カジヒデキ&長谷部健 渋谷区長) 盆踊りヴァージョン / 野宮真貴

ラストはカジくんと長ーい付き合いになる野宮さんの歌声を。東京・渋谷区の基本構想のPRソングです。作詞:魚返洋平、作曲:カジヒデキ。これぞ渋谷系の面目躍如? 2017年リリース。

解説:萩原健太

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第358回 萩原健太のotonanoラジオ#241

2024/05/14 公開

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その1)

1.

カジヒデキ

Being Pure At Heart / ありのままでいいんじゃない

『BEING PURE AT HEART~ありのままでいいんじゃない』

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その1)

2.

カジヒデキ

Dreams Never End / ドリームズ・ネヴァー・エンド

『BEING PURE AT HEART~ありのままでいいんじゃない』

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その1)

3.

カジヒデキ

Preppy Peach / 先のトガったアイスクリーム

『BEING PURE AT HEART~ありのままでいいんじゃない』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#241

『“カジくん”名曲集 from original Albums 1997-2012』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. BABY BABY,ME ME ME / ベイビー・ベイビー、ミー・ミー・ミー

カジヒデキさんを久々にお迎えした『otonanoラジオ』、楽しかったですね。カジくんの新作『BEING PURE AT HEART〜ありのままでいいんじゃない』、ほんとにどの曲もカジくん!って感じで、ごっきげん。今週に引き続き来週もこのナイスなニュー・アルバムについてたっぷりお話をうかがう予定です。お楽しみに。

というわけで、今週のプレイリストは超ストレートにぼくが好きなカジくんの曲を並べてみました。といっても、たくさんありすぎて収拾が付かなくなりそうなので、カジくんのオリジナル・アルバムの中から1枚1曲ずつセレクトしてみました。サンシャイン・ポップの傑作「グリーン・ロード」のようなシングル・カット曲も一部含まれていますが、基本的にベスト盤的選曲からはふと油断すると外されちゃいがちな楽曲中心のセレクション。あんまり一般的なイメージとしてネオアコネオアコしていない感じの曲が多いかも。

いつも12曲のリストにしているので、今回も1997年のファースト・ソロ『MINI SKIRT』から2012年の『BLUE HEART』まで、ソロ名義でリリースされたフル・アルバム12作から1曲ずつをピックアップしたセレクション。以降のものは、んー、どうしようかなぁ。来週かなぁ。どうするか、わかりませんが、とりあえずぼくが選ぶ“カジくん名曲集1997〜2012”です。まずはファースト・アルバム『MINI SKIRT』からこの曲を。
2. グリーン・ロード

1998年のアルバム『TEA』より。
3. Lucky Loves You / ラッキー危機一髪!!

1999年のアルバム『15 ANGRY MEN』より。
4. いつも二人で

1999年のアルバム『the fireworks candy & puppydog store』より。
5. PARSLEY / パセリと港

2000年のアルバム『You will Love me』より。
6. Summer On The China Dress

2002年のアルバム『A LONG WEEK-END』より。
7. Protest Song

2004年のアルバム『lov song』より。
8. SUGAR SHACK / 噂好きのシュガー・シャック

2006年のアルバム『NEW PRETTY』より。
9. Feel Like The Good Shoes / 暑い夏午後3時、庭で君を待ってた

2007年のアルバム『Towns and Streets』より。
10. エンジェリック・シンフォニー

2008年のアルバム『lolipop』より。
11. ラブ・イズ・オール

2009年のアルバム『STRAWBERRIES AND CREAM』より。
12. 小さな光、新しい光

2012年のアルバム『BLUE HEART』より。

解説:萩原健太

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!