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第323回 萩原健太のotonanoラジオ#205

2023/09/05 公開

鈴木蘭々さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

鈴木蘭々さんをゲストに迎えて(その1)

1.

鈴木蘭々

泣かないぞェ

『鈴木蘭々 All Time Best~Yesterday&Today~』

鈴木蘭々さんをゲストに迎えて(その1)

2.

鈴木蘭々

キミとボク

『鈴木蘭々 All Time Best~Yesterday&Today~』

鈴木蘭々さんをゲストに迎えて(その1)

3.

鈴木蘭々

戦場のラブレター

『鈴木蘭々 All Time Best~Yesterday&Today~』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#205

『タイムマシーン~筒美京平・作曲集[90年代以降編]』

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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. 恋のルール・新しいルール / ピチカート・ファイヴ

鈴木蘭々さんをゲストに迎えてお届けした『otonanoラジオ』。お楽しみいただけましたか。ぼくも本当に久々に蘭々と会えて、大いに盛り上がりました。ということで、今週のプレイリストは蘭々のデビュー・シングル「泣かないぞェ」を彼女に提供してくださった名ソングライター、筒美京平さんに注目。筒美さんは1960年代以降、日本のポップ・シーンに本当に無数の名曲を残している大作曲家なもんで、その功績を語る際、どうしても1970年代、1980年代あたりの活動を振り返るだけで精一杯というか。他の時代に目を向けられずに終わってしまうことも多いというか。とてつもない存在なわけですが。今回は「泣かないぞェ」を含む、1990年代以降の筒美作品にスポットを当てます。1990年代、2000年代に残された筒美作品の中からぼくの好きな曲を12曲。本当は蘭々のシングル第2弾「なんで なんで ナンデ?」とかも入れたかったのだけれど、これ、ストリーミングされてないみたいなので(笑)。今回はあきらめて、まずはピチカート・ファイヴからいきます。作詞:小西康陽、作曲:筒美京平。1998年のシングルです。
2. BEAUTIFUL GIRLS / 小泉今日子

続いてはキョンキョン。筒美さんは1980年代、キョンキョンに「まっ赤な女の子」「迷宮のアンドローラ」「ヤマトナデシコ七変化」「なんてったってアイドル」などたくさんのヒットを提供していますが、これは1995年のシングル。作詞:小泉今日子、作曲:筒美京平です。
3. 六本木慕情 / 鈴木雅之

マーチンさん、2007年のアルバム『Champagne Royale』への提供曲です。作詞:売野雅勇、作曲:筒美京平。
4. 綺麗ア・ラ・モード / 中川翔子

作詞:松本隆、作曲:筒美京平。太田裕美「木綿のハンカチーフ」、桑名正博「セクシャルバイオレットNo.1」、近藤真彦「スニーカーぶる~す」、斉藤由貴「卒業」、C-C-B「Romanticが止まらない」、少年隊「バラードのように眠れ」、中原理恵「東京ららばい」など名曲をたくさん生み出した松本=筒美コンビが2008年、満を持してしょこたんに提供したシングルです。
5. 究極キュート / 藤井隆

これも作詞:松本隆、作曲:筒美京平。松本さんがプロデュースを手がけた藤井隆、2002年のファースト・アルバム『ロミオ道行』の収録曲です。
6. 恋をする / ミズノマリ

paris matchのミズノマリが2009年にリリースした初のソロ・ミニ・アルバム『mariage』の収録曲。作詞:古内東子、作曲:筒美京平。アレンジは冨田恵一というなかなか興味深い顔ぶれによる1曲でした。
7. 八月の恋 / 森高千里

これは「泣かないぞェ」より前、1991年のシングル。しかももう月が変わって9月になっちゃっているのでどうしようかな…と思ったのだけれど、ぼくが個人的に好きな筒美作品の中でもトップ3に入るかもしれない作品なので、セレクトしちゃいました。作詞:森高千里、作曲:筒美京平。大好き!
8. 強い気持ち・強い愛 / 小沢健二

1995年のシングル。作詞:小沢健二、作曲:筒美京平。アレンジもオザケン&筒美さんが共同で手がけています。
9. タイムマシーン / 藤井フミヤ

これも1995年のシングル。1995年というのは筒美さんへの再評価の気運が高まった時期だったなぁ…と改めて。作詞:藤井フミヤ、作曲:筒美京平。
10. 手のひらの星屑 / 山下久美子

1996年のシングル。久美子さんのシングルは1985年からずっと布袋寅泰がソングライティングを一手に引き受けてきましたが、これは11年ぶりに他の作家が手がけたシングルとなりました。作詞:森雪之丞、作曲:筒美京平。筒美さんのユーロ・ビート好みがいい感じに発揮された仕上がりでした。
11. とまどい小夜曲(セレナーデ)/ 高橋真梨子

松本=筒美のゴールデン・コンビの作品をもうひとつ。高橋真梨子による1992年のシングルです。作詞:松本隆、作曲:筒美京平。
12. 人魚 / NOKKO

1994年のシングル。翌年以降、一気に高まっていくことになる筒美京平再評価の流れに先鞭をつけた名曲でした。作詞:NOKKO、作曲:筒美京平。

解説:萩原健太

鈴木蘭々さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第322回 萩原健太のotonanoラジオ#204

2023/08/29 公開

佐橋佳幸さん、能地祐子さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

佐橋佳幸さん、能地祐子さんをゲストに迎えて(その2)

1.

UGUISS

Sweet Revenge

『UGUISS 30th Anniversary Edition』

佐橋佳幸さん、能地祐子さんをゲストに迎えて(その2)

2.

山弦

SONG FOR JAMES

『山弦 ORIGINAL BEST』

佐橋佳幸さん、能地祐子さんをゲストに迎えて(その2)

3.

有賀啓雄

好きになりたい

『Innocent Days』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#204

『Lazy sunny afternoon~有賀啓雄アレンジWorks』

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1. SO COOL / 米米CLUB

先週に引き続き、佐橋佳幸+能地祐子というぼくの最強の“ベシャリ”仲間を迎えてお届けした『otonanoラジオ』。お楽しみいただけましたか? 今週はuguissや山弦といったサハシ周りの話題に加えて、今年の2月、58歳という若さで亡くなった有賀啓雄くんのこともあれこれお話ししました。1980年代にプロ・デビューして以来、シンガー・ソングライターとして、ベーシストとして、アレンジャーとして、プロデューサーとして、素晴らしい活躍をしてきた有賀くん。本当に素敵な個性、得がたい才能でした。というわけで、今週のプレイリストはそんな有賀くんのアレンジャーとしてのお仕事集。彼が編曲を手がけた無数の楽曲の中から、ほんのごく一部ではありますが、ピックアップして並べてみました。まずは米米CLUBから。1994年、多彩なアレンジャーを迎えて制作されたアルバム『Phi II』の収録曲です。有賀くんならではのグルーヴが楽しめます。作詞作曲:米米CLUB、編曲:有賀啓雄。
2. Lazy Sunny Afternoon / 渡辺美里

渡辺美里が初めてセルフ・プロデュースしたアルバム、2000年の『Love Go Go!!』より。このアルバムから有賀くんがサウンド・プロデューサーとしてがっちりタッグを組むことになりました。で、そんなアルバムからの1曲ですが。これ、有賀くんアレンジにもかかわらずベースが入っていないという…(笑)。そういう視野の広さもまた有賀啓雄という音楽家の素晴らしさでした。作詞作曲:渡辺美里、編曲:有賀啓雄。ちなみに、キーボードはかつてサハシとuguissを組んでいた柴田俊文、ギターは山弦の相方である小倉博和、ドラムはそんな山弦を有賀くんとともに支えていた鎌田清という顔ぶれです。
3. 僕は君じゃない / 池田聡

1990年のシングル曲。作詞:及川眠子、作曲:八田雅弘、編曲:有賀啓雄。けっして派手ではないものの、有賀くんならではの歌心に満ちたベース・プレイも楽しめる1曲です。
4. Touch Of Your Lips / 中西圭三

1999年のシングル。作詞:川村真澄、作曲:中西圭三、編曲:有賀啓雄。
5. ボンネットに太陽 / 谷村有美

1989年のアルバム『Hear』の収録曲。作詞:戸沢暢美、作曲:谷村有美、編曲:有賀啓雄。
6. エチュード / 川村結花

2002年のシングル。作詞作曲:川村結花、編曲:有賀啓雄。コーラス・ハーモニーがとても印象的な曲で。個人的な思い出で恐縮ですが、有賀くんと初めてスタジオで一緒に作業したとき、お互いコーラス好きということで大いに盛り上がったことを思い出します。
7. MIDNIGHT TRAVELER / 鈴木雅之

先週のプレイリストにも「さよならいとしのBaby Blues」をセレクトしましたが。マーチンさんの曲も有賀くんはたくさんアレンジしていました。その中から今週はこの曲を。1993年のシングル。作詞:大下きつま、作曲:大沢誉志幸、編曲:有賀啓雄。
8. どうかしてるよ / 岡村靖幸

オカムラちゃん、1988年のセカンド・アルバム『DATE』より。この曲では有賀くん、作詞も手がけていました。基本的に作詞作曲を自らこなすオカムラちゃんにしては珍しい1曲です。作詞:有賀啓雄、作曲:岡村靖幸、編曲:有賀啓雄。
9. Treasure / 中山美穂

井上ヨシマサ、浅田祐介など多彩なアレンジャーを迎えて中山美穂が1992年、自らのプロデュースでリリースした意欲的なアルバム『Mellow』より。有賀くんもそこで1曲、この曲をアレンジしていました。作詞:西脇唯、作曲:西脇唯&緒里原洋子、編曲:有賀啓雄。
10. プラトニック~あと1センチ傘が寄ったら / 吉田栄作

1990年のシングル。有賀くん本人のファースト・アルバム『sherbet』(1987年)からのセカンド・シングル「あと1センチ傘が寄ったら」のカヴァーです。というわけで、作詞、作曲、編曲、すべて有賀啓雄。
11. THE FIRST SNOW / COCO

で、これ、思いきり季節外れなのですが。個人的に好きな有賀作品のひとつなもんで。このクリスマス・ソングも選ばせてください。1990年のシングル。これまた作詞、作曲、編曲、すべて有賀啓雄。
12. IF / 藤井フミヤ

ラストは、やはり有賀くんと組んでたくさんの作品を残してきたフミヤくんの曲を。2022年にリリースされた3年ぶりのアルバム『水色と空色』の収録曲です。作詞:藤井フミヤ、作編曲:有賀啓雄。このアルバムでのプレイが有賀くんの最後のものになってしまいました。有賀くん、たくさんの素敵な音楽をありがとう。どうぞ安らかに…。

解説:萩原健太

佐橋佳幸さん、能地祐子さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第321回 萩原健太のotonanoラジオ#203

2023/08/22 公開

佐橋佳幸さん、能地祐子さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

佐橋佳幸さん、能地祐子さんをゲストに迎えて(その1)

1.

大沢誉志幸

CONFUSION

『Live EPIC 25 (20th Anniversary Edition)』

佐橋佳幸さん、能地祐子さんをゲストに迎えて(その1)

2.

大江千里

十人十色

『Live EPIC 25 (20th Anniversary Edition)』

佐橋佳幸さん、能地祐子さんをゲストに迎えて(その1)

3.

渡辺美里

恋したっていいじゃない

『Live EPIC 25 (20th Anniversary Edition)』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#203

『マイ・フェイヴァリットEPIC~ちょっとナツかしく、ちょっとマニアック!?』

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1. Cause Of Life (夢を抱きしめて) / UGUISS

佐橋佳幸、能地祐子、二人をゲストに迎えた『otonanoラジオ』。今週はエピック・レコード25周年を祝して行なわれたスペシャル・コンサート『LIVE EPIC25』からの20周年…という、ややこしいお祝い事を寿ぐおしゃべりをわいわいお届けしました。というわけで、今週のプレイリストはエピックもの。かつてエピック・レコードからリリースされた懐かしい楽曲の中から、ぼくが個人的に好きなものを大ざっぱに12曲ピックアップしてみました。このプレイリストでこれまで何かとよく選んできた佐野元春さんとか大江千里さんとかはあえて外して。ちょっとマニアックなところも含めたセレクションです。まずは今週のゲスト、佐橋くんがメンバーのひとりだったバンド、UGUISSから。1970年代米西海岸ロックの爽快さをマニアックに追求していた彼らが1984年にエピックからリリースしたセカンド・シングルです。故・山根栄子さんのヴォーカルが最高にかっこいいです。
2. 夜を泳いで / 鈴木トオル

LOOKが1985年に放った特大ヒット「シャイニン・オン 君が哀しい」もエピックからのリリースでしたが、今日はそのLOOKを脱退してソロになった鈴木トオルのソロ・デビュー・シングルを。1989年のナンバーです。
3. 八月、最初の水曜日 / 渡辺満里奈

この曲を以前もここのプレイリストで選んだことがあった気がするけれど。大好きなもんで、改めて。8月のうちにかけとかないとね(笑)。満里奈ちゃんが1988年にリリースしたサード・アルバム『SUNNY SIDE』のオープニングを飾っていた名曲です。
4. 128ポンドのオルガン / 比屋定篤子

これは1997年から98年にかけてエピック傘下に設立されていた“MINT AGE”レーベルからのリリース。沖縄出身のシンガー・ソングライター、比屋定さんが1997年にリリースしたファースト・アルバム『のすたるじあ』の収録曲です。
5. あんた誰? / スチャダラパー

スチャダラはインディーズ、メジャー取り混ぜて様々なレーベルを渡り歩きながらアルバム・リリースを続けていますが、エピックからも1枚出してます。1991年に出たメジャー第1弾アルバム『タワーリングナンセンス』。そこから、我らが谷啓さんをゲストに迎えたごきげんなナンバーを。
6. うみ / 真心ブラザーズ

これはエピック傘下の“LIFE/SIZE”レーベルからのリリース。のちにキューン・レコードに吸収されることになるレーベルですが、真心ブラザーズのデビューはここからでした。フジテレビ系『パラダイスGoGo!!』内のコーナー“勝ち抜きフォーク合戦”で10週勝ち抜いた彼らが1989年にリリースしたファースト・シングル。ちなみに、“勝ち抜きフォーク合戦”で彼らを見たぼくは、こいつらすげーと感じ、速攻でインタビューさせてもらったものです。それが真心の記念すべき初取材らしいです(笑)。懐かしい。
7. 瞳いっぱいの夏 / Qlair

CoCoやribbonを輩出したフジテレビの“乙女塾”出身のアイドル・グループ、Qlair。キュートで好きだったなぁ。彼女たちが1991年のデビュー・シングルです。これも真心同様、“LIFE/SIZE”レーベルからのリリース。
8. ナガラリバー / QUJILA

インディーズでの活動を経て1985年にエピックからメジャー・デビューしたQUJILA。彼らが1989年にリリースしたアルバム『島の娘』からのシングル・カット・ナンバーです。
9. 魚ごっこ / BO GUMBOS

『LIVE EPIC25』で佐橋くんたちとともにハウスバンドのメンバーをつとめていたDr.kyOがかつて在籍していたBO GUMBOS。彼らもエピック・レコードに所属していた代表格アーティストです。あのローザ・ルクセンブルクのどんとが組んだ新バンドということでデビュー前から大いに話題を集めていたBO GUMBOSが1989年にリリースしたファースト・アルバム『BO & GUMBO』からのナンバーを。
10. SUNSET〜MILLION YEARS / sandii

サンディさんもキャリアが長いだけにあちこちのレーベルから多彩なアルバム群をリリースしてきていますが、これは1994年、エピック移籍第一弾としてリリースされたアルバム『DREAM CATCHER』の収録曲。プロデュースは久保田真琴さんです。
11. だいすき / 岡村靖幸

オカムラちゃんも行っておきましょう。選びたい曲が数多くあって迷いますが、今日のところはこれで。1988年に出た第8弾シングルです。
12. さよならいとしのBaby Blues / 鈴木雅之

で、ラストは『LIVE EPIC25』でも先陣を切ってイベントを盛り上げていたこの人、マーチンさん。1992年のこの超名曲をどうぞ。ちなみにこの曲のアレンジを手がけているのは今年の2月、58歳という若さで亡くなった有賀啓雄さん。来週の『otonanoラジオ』では佐橋&能地とともに、有賀くんの思い出なども語り合いたいと思っています。

解説:萩原健太

佐橋佳幸さん、能地祐子さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第320回 萩原健太のotonanoラジオ#202

2023/08/15 公開

白井良明(ムーンライダーズ)さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

白井良明(ムーンライダーズ)さんをゲストに迎えて(その2)

1.

ムーンライダーズ

HAPPY/BLUE '95

『moonriders『FUN HOUSE years』BOX』

白井良明(ムーンライダーズ)さんをゲストに迎えて(その2)

2.

ムーンライダーズ

Happy Life

『moonriders『FUN HOUSE years』BOX』

白井良明(ムーンライダーズ)さんをゲストに迎えて(その2)

3.

ムーンライダーズ

僕は負けそうだ

『moonriders『FUN HOUSE years』BOX』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#202

『白井良明アレンジワークス集[except ムーンライダーズ]』

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1. あいにきてI・NEED・YOU! / GO-BANG'S

先週に引き続き白井良明さんをゲストにお迎えした『otonanoラジオ』。1990年代半ば、ファンハウス・レコード在籍期のムーンライダーズについてあれこれ興味深いお話を伺いました。間もなくリリースされるボックスセット『FUN HOUSE years』が超楽しみです。というわけで今週のプレイリスト。先週はライダーズにスポットを当ててセレクトしてみましたが、今週は良明さん個人にスポットを当てて。良明さんがライダーズ以外のところでアレンジャーとして関わった作品からぼくの好きなものを12曲選んでみました。まずはゴーバンズ! 1989年の暮れにリリースされたシングルです。作詞・作曲:森若香織、編曲:白井良明。スキー用品ショップのCMに起用されて大ヒットしました。森若さんのおてんば感と良明さんのわんぱく感がいい塩梅にマッチした傑作です。
2. うそつき天国 / すかんち

1994年にリリースされた、すかんち9枚目のシングル。この時期、キーボードのドクター中田が脱退してバンドとして岐路に立っていた彼らですが、良明さんの助けを借りつつ危機を乗り越えようとしていたのかも。遊び心に満ちた快演です。作詞作曲:ローリー寺西、編曲:白井良明&すかんち。
3. 6番目のユ・ウ・ウ・ツ / 沢田研二

良明さんは1997年から2009年までジュリーこと沢田研二のサウンド・プロデュースを手がけていますが、そのずっと前、1982年にアレンジを担当したのが本シングル曲。作詞:三浦徳子、作曲:西平彰、編曲:白井良明。バックをつとめているのは吉田建(ベース)、柴山和彦 (ギター)、上原“ユカリ”裕(ドラム)らによるエキゾチックスの面々でした。
4. Bright Lights / CHEMISTRY

2003年にリリースされたシングル「アシタヘカエル」のカップリング曲。CHEMISTRYの二人が初めて自ら作詞をしたナンバーでした。作詞:川畑要・堂珍嘉邦、作曲:荒木真樹彦、編曲:白井良明。
5. 月ひとしずく / 小泉今日子

1994年のシングル。キョンキョン自身も出演したTBS系ドラマ『僕が彼女に、借金をした理由。』の主題歌でした。作詞:井上陽水・奥田民生・小泉今日子、作曲:井上陽水・奥田民生、編曲:白井良明。
6. 日曜はダメよ / あがた森魚

ムーンライダーズとは深ーい仲のあがた森魚がデビュー40周年記念アルバムとして2012年にリリースしたアルバム『女と男のいる舗道』より。このアルバムは良明さんのサウンド・プロデュースの下、あがたさんが少年時代から思春期にかけて影響を受けた1960年代の洋画主題歌を日本語詞でカヴァーしたもの。そこからジュールズ・ダッシン監督のギリシャ映画『日曜はダメよ』の主題歌を。日本語詞:あがた森魚、作曲:マノス・ハジダキス、編曲:白井良明。
7. マフユノハナビ / 石嶺聡子

2000年のシングル。作詞作曲:広田圭美、編曲:白井良明。もともと喜納昌吉の代表曲「花」のカヴァーで注目されたこともあり、ちょっと渋いイメージが先行しがちだった石嶺さんが少しポップな感触を取り入れ始めた時期のお手伝いを良明さんが手堅くこなしています。
8. あすなろ / スキップカウズ

スキカウ、2001年のシングル。これは作曲も良明さんです。作詞:今泉泰幸、作編曲:白井良明。
9. 永遠の一日 / 深田恭子

フカキョン、2000年のアルバム『moon』より。作詞:黒須チヒロ、作曲:ハルユキ、編曲:白井良明。
10. 楓 / 辛島美登里

ご存じスピッツの曲。それを2000年に辛島さんがカヴァーしてシングル・リリースしたときのアレンジを良明さんが手がけていました。作詞作曲:草野正宗、編曲:白井良明。
11. あの頃の僕(1997年ヴァージョン)/ 浜田省吾

浜田省吾がかつてのレパートリーをリメイクしたセルフ・カヴァー・アルバム・シリーズの第4弾、1997年の『初夏の頃 〜IN EARLY SUMMER〜』より。もともとは1978年にシングル「涙あふれて」のB面に収められていた曲。そのときは水谷公正がアレンジを手がけていましたが、それを良明さんが1990年代ヴァージョンへとリアレンジしています。作詞作曲:浜田省吾、編曲:白井良明。
12. SOUND OF SUNRISE / BEGIN

最後はビギン。1990年に出たファースト・アルバム『音楽旅団』のオープニングを飾っていたナンバーです。作詞:BEGIN・真名杏樹、作編曲:白井良明。

解説:萩原健太

白井良明(ムーンライダーズ)さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第319回 萩原健太のotonanoラジオ#201

2023/08/08 公開

白井良明(ムーンライダーズ)さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

白井良明(ムーンライダーズ)さんをゲストに迎えて(その1)

1.

ムーンライダーズ

冷えたビールがないなんて

『moonriders『FUN HOUSE years』BOX』

白井良明(ムーンライダーズ)さんをゲストに迎えて(その1)

2.

ムーンライダーズ

海の家(Mini Album Mix)

『moonriders『FUN HOUSE years』BOX』

白井良明(ムーンライダーズ)さんをゲストに迎えて(その1)

3.

ムーンライダーズ

春のナヌーク

『moonriders『FUN HOUSE years』BOX』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#201

『ディスコ・ボーイ~白井良明・作曲~ムーンライダーズ集』

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1. ディスコ・ボーイ / ムーンライダーズ

白井良明さんをゲストにお迎えして、ムーンライダーズのファンハウス在籍時代(1994~97年)の音源を総まくりしたボックスセット『FUN HOUSE years』のお話をたっぷりうかがった『otonanoラジオ』。良明さんは超ベテランなのにいつまでも枯れることなく勢いがあって楽しいですねー。来週もワクワクです。というわけで、今週のプレイリストはムーンライダーズの過去作の中から、良明さんが作曲を手がけたナンバーをピックアップしてお届けします。こうやってまとめて良明さん作の楽曲を聞くと、ムーンライダーズの中での良明さんの位置というか、役割というか、期待というか、そういうものが浮き彫りになるようで興味深いかも。発表年順に古いほうから並べてみました。まずは1979年のアルバム『モダーン・ミュージック』より。作詞:鈴木博文、作曲:白井良明というライダーズ内“若手チーム”による作品です。
2. アルファビル / ムーンライダーズ

続いては1980年のアルバム『カメラ=万年筆』より。このアルバムは好きな映画をモチーフに独自の解釈で楽曲化するという“架空の映画サウンドトラック”。良明さんが題材として選んだのはジャン=リュック・ゴダールが1965年に監督したフランス映画『アルファビル』でした。作詞作曲:白井良明。
3. トンピクレンッ子 / ムーンライダーズ

1982年のアルバム『青空百景』より。今なお人気の高いライダーズ・ナンバーです。作詞は白井良明、作曲のほうは白井良明とムーンライダーズの名前が併記されていますが、良明さんらしさが炸裂する名曲!
4. NO.OH / ムーンライダーズ

1984年のアルバム『アマチュア・アカデミー』より。作詞作曲:白井良明。前曲「トンピクレンッ子」と連作になっている感じのごきげんナンバーです。
5. 犬にインタビュー / ムーンライダーズ

1985年のアルバム『アニマル・インデックス』より。作詞:サエキけんぞう&白井良明、作曲:白井良明。
6. 超C調 / ムーンライダーズ

1986年のアルバム『ドント・トラスト・オーバー・サーティー』より。アルバムのコンセプトは“各メンバーの得意分野(趣味)を禁止して、それ以外ならば何をやってもいい”というものだったとか。というわけで、このアンビエントというか、アヴァンギャルドというか、ダウナーなドリーム・ポップというか、そういう名曲が生まれたのでありました。声の処理がスーパーです。
7. Come sta, tokyo? / ムーンライダーズ

5年のブランクを経て1991年にリリースされたアルバム『最後の晩餐』より。良明さんのトワンギーなギターも印象的です。作詞作曲:白井良明。
8. 夢ギドラ85' / ムーンライダーズ

このあと、番組でも特集したファンハウス在籍期、キューン在籍期などを経て、21世紀、ついに設立されたムーンライダーズ・レコードからの初リリースとなった2005年のアルバム『P.W Babies Paperback(ポスト・ウォー・ベィビーズ・ペーパーバック)』より。東京の羽田近辺のことが歌われていると、ああ、鈴木兄弟だなと思い、隅田川近辺が歌われていると、ああ、良明さんだなと思います。後半のギター・ソロも素晴らしい。
9. 果実味を残せ! Vieilles Vignesってどうよ! / ムーンライダーズ

2006年のアルバム『MOON OVER the ROSEBUD』より。作詞作曲:白井良明。良明さんなりの辛辣なメッセージ・ソングかも。なんか、ちょっといい感じにニュー・ウェイヴ? ど〜よ?
10. むすんでひらいて手を打とう / ムーンライダーズ

2009年のアルバム『Tokyo 7』より。作詞作曲:白井良明。“ゆる~くぅむすんで/楽にぃひらいて/手を打ってLove you”って歌詞が良明さんらしくてごきげんです。
11. Masque-Rider / ムーンライダーズ

2011年のアルバム『Ciao!』より。作詞作曲:白井良明。良明さんの訥々としたヴォーカルがしみる仕上がり。
12. 駄々こね桜、覚醒 / ムーンライダーズ

去年、2022年にリリースされたアルバム『It's the moooonriders』より。作詞作曲:白井良明。これまた良明さんならではの、ゆるーいアジテーションが託された1曲です。

解説:萩原健太

白井良明(ムーンライダーズ)さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第318回 萩原健太のotonanoラジオ#200

2023/08/01 公開

中川五郎さんをゲストに迎えて(URCレーベル特集・その2)

今週のオンエア曲

中川五郎さんをゲストに迎えて(URCレーベル特集・その2)

1.

中川五郎

恋人よベッドのそばにおいで

『六文銭/中川五郎』

中川五郎さんをゲストに迎えて(URCレーベル特集・その2)

2.

岡林信康

2.私たちの望むものは

『URC銘曲集―1 戦争と平和』

中川五郎さんをゲストに迎えて(URCレーベル特集・その2)

3.

中川五郎

終る

『終り はじまる』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#200

『男らしいってわかるかい~極私的URCベスト・セレクション』

▶ CLICK TO PLAY Apple Music, Spotify, LINE MUSIC

各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. 男らしいってわかるかい / ザ・ディランⅡ

先週に引き続き中川五郎さんをお迎えして、日本のインディー・レーベルの草分け、URCレコードの特集をお届けした「otonanoラジオ」。半世紀前の日本のサブカルチャー・シーンの試行錯誤を興味深く追体験していただけたことと思います。というわけで、今週のプレイリストは当時URCレコードからリリースされていた楽曲の中からぼくが愛聴していたものを12曲ピックアップして並べてみました。極私的URCベスト・セレクションです。まずは先週の番組では「プカプカ」がオンエアされたザ・ディランⅡ。ザ・バンドのレパートリーとしておなじみのボブ・ディラン作品「アイ・シャル・ビー・リリースト」を日本語詞でカヴァーした1971年のデビュー・シングルです。
2. 悲しい気持で / 加川良

1971年に加川良がリリースしたファースト・アルバム『教訓』の収録曲。高田渡らとの交流でもおなじみだったシンガー・ソングライター、シバが作詞作曲した作品。シバ自身も1972年、やはりURCからリリースしたファースト・アルバム『青い空の日』では「淋しい気持ちで」というタイトルで歌っていました。
3. 空はふきげん / 金延幸子

当時“日本のジョニ・ミッチェル”などと呼ばれた女性シンガー・ソングライターの草分け、金の部幸子が1972年にURCからリリースしたファースト・ソロ・アルバム『み空』より。作詞:金延幸子、作曲:大瀧詠一、プロデュース:細野晴臣という顔ぶれで作られたナンバーです。
4. あかりが消えたら / 愚

その金延幸子がソロ・デビューする前に在籍していたフォーク・グループが“愚”。メンバーは金延さんに加えて、前曲でもアコースティック・ギターを弾いていた中川イサト、“アリちゃん”こと松田幸一、そして後にスタジオ・ミュージシャンやアレンジャーとして名を成す瀬尾一三。そんな“愚”が1970年にリリースしたシングル曲がこれです。作詞:門間裕、作曲:中川イサト。
5. されど私の人生 / 斉藤哲夫

1980年にカメラのCMソング「いまのキミはピカピカに光って」で大ヒットを飛ばす斎藤哲夫が1971年にURCからリリースしたセカンド・シングル。本人の作詞作曲によるナンバーですが、後に「いまのキミはピカピカに光って」の作曲を手がける鈴木慶一がギターとピアノでバックアップしています。
6. かくれんぼ / はっぴいえんど

細野晴臣、松本隆、大滝詠一、鈴木茂という顔ぶれで結成された“はっぴいえんど”のファースト・アルバム、通称“ゆでめん”もURCからのリリースでした。その中から作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一によるこの曲を。1970年のナンバーです。
7. ゼニがなけりゃ / 高田渡

この人こそが日本最強のフォーク・シンガーだったなぁ…と思います。高田渡。番組にゲストで来てくれたこともある高田漣くんのお父さんですが。そんな渡さんがフォークの祖、ウッディ・ガスリーの「ドレミ」という曲を下敷きに作った名曲を。何度かレコーディングされていますが、今回は1969年にURCから出たアルバム『汽車が田舎を通るそのとき』に収録されていたヴァージョンで。
8. 雨あがりのビル街(僕は待ちすぎてとても疲れてしまった)/ 遠藤賢司

“エンケン”こと遠藤賢司のアルバム・デビューもURCレコードからでした。というわけ で、1970年リリースのファースト・アルバム『niyago』からこの曲を。作詞作曲はもちろんエンケンさん。バッキングは、はっぴいえんどの細野、松本、鈴木によるものです。
9. 追放の歌 / 休みの国

番組でも話題になりましたが、当初URCは会費を払った会員にLPを配布する形で活動していました。しかもLPのA面とB面それぞれに別のアーティストの音源を収録したオムニバス・アルバム形式。1969年に配布された第一回作品は高田渡と五つの赤い風船のカップリング盤、第二回作品は六文銭と中川五郎のカップリング、そして第三回配布作品は高橋照幸がジャックスの谷野ひとし、木田高介、角田ひろ(つのだ☆ひろ)の協力を得て作り上げたユニット“休みの国”と岡林信康のカップリング盤でした。その第三回配布盤からのシングル・カット・ナンバーがこれです。高橋照幸のオリジナル。
10. もしもボクの背中に羽根が生えたら / 五つの赤い風船

前述した1969年のURC第一回配布作品『高田渡/五つの赤い風船』より。五つの赤い風船は、西岡たかしを中心に、藤原秀子、中川イサト、長野たかし、東祥高という顔ぶれで活動していたフォーク・グループ。観客を交えてみんなで歌うシング・アロング・ナンバー「遠い世界に」や、強烈なプロテスト・ソング「血まみれの鳩」などとともに彼らの名曲として歌い継がれているこの曲をどうぞ。
11. 愛する人へ / 岡林信康

URCといえば、やはりこの人。当時“フォークの神様”とも呼ばれた人気シンガー・ソングライター、岡林信康です。彼が1970年にURCからリリースしたセカンド・アルバム『岡林信康アルバム第二集〜見るまえに跳べ』より、A面1曲目に収められていたオリジナル曲を。バックをつとめているのはこの時期以降、ライヴ活動をともにすることになる“はっぴいえんど”の面々。加えてキーボードには渡辺勝が参加しています。
12. 一本道 / 友部正人

1973年当時、ラジオで吉田拓郎が“俺も日本のボブ・ディランとか言われたりすることがあるけど、本物の日本のボブ・ディランはこの人だ”と語っていたのが忘れられません。友部正人。彼が1973年にURCからリリースしたセカンド・アルバム『にんじん』より、彼の代表曲を。前年、キング・レコード傘下のベルウッド・レーベルからシングルとしてリリースされていたナンバーですが、そのアルバム・ヴァージョン。“中央線よ空を飛んであの娘の胸に突き刺され”という強烈なフレーズが話題を呼びました。

解説:萩原健太

中川五郎さんをゲストに迎えて(URCレーベル特集・その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第317回 萩原健太のotonanoラジオ#199

2023/07/25 公開

中川五郎さんをゲストに迎えて(URCレーベル特集・その1)

今週のオンエア曲

中川五郎さんをゲストに迎えて(URCレーベル特集・その1)

1.

中川五郎

腰まで泥まみれ

『終り はじまる』

中川五郎さんをゲストに迎えて(URCレーベル特集・その1)

2.

ザ・ディランII

プカプカ

『URC銘曲集―1 戦争と平和』

中川五郎さんをゲストに迎えて(URCレーベル特集・その1)

3.

中川五郎

主婦のブルース

『終り はじまる』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#199

『花はどこへ行った~ピート・シーガー関連楽曲集』

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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. We Shall Overcome / Bruce Springsteen

 中川五郎さんをゲストにお迎えして日本のインディー・レーベルの草分け、URCレコードにまつわる興味深いお話をいろいろうかがった『otonanoラジオ』。半世紀変わらぬ五郎さんの音楽に対する真摯な姿勢に改めて身の引き締まる思いでした。というわけで今週のプレイリストは、1960年代、五郎さんに多大な影響を与えたモダン・フォーク・リヴァイヴァルの旗手、ピート・シーガーの関連楽曲集です。ピート・シーガーは1919年生まれ。自作曲も歌っていましたが、それだけでなく、アメリカに古くから伝わる古い労働歌、霊歌、反戦歌など重要なトラディショナル曲を熱心に発掘/伝承し続けたフォーク音楽の偉大な探求者です。そんな彼が世に広めた名曲たちを、多彩なアーティストたちがカヴァーしているヴァージョンの中からぼくが好きなものをセレクトしてみました。まずはブルース・スプリングスティーンがシーガーにゆかりの曲ばかり集めて2006年にリリースしたカヴァー・アルバム『ウィ・シャル・オーヴァーカム:ザ・シーガー・セッションズ』から、そのタイトル曲を。黒人のメソジスト牧師でもあったチャールズ・ティンドリーが20世紀初頭に作った霊歌「アイル・オーバーカム・サムデー」を下敷きに、ピート・シーガーが公民権運動を戦い抜くための楽曲へと作り変えたものです。「勝利を我等に」という邦題で、1960年代、日本人フォーク・シンガーたちも広くカヴァーしていました。
2. How Can A Poor Man Stands Such Times And Live? / Ry Cooder

ブラインド・アルフレッド・リードが1929年、大恐慌時代の苦しい生活を歌ったプロテスト・ソング。ピート・シーガーが後年に受け継ぎ、以降、エリック・バードン、デヴィッド・リンドレー、ブルース・スプリングスティーンらがカヴァーしています。このライ・クーダーのヴァージョンは1970年、彼のファースト・アルバムに収められていたものです。
3. Turn! Turn! Turn! (To Everything There Is A Season) / The Byrds

ピート・シーガーが旧約聖書の『コヘレトの言葉』第3章を元に書いた曲。“平和の時。誓って言う。それはけっして遅すぎることはない”という歌詞が印象的な反戦歌です。今回は1965年に大ヒットしたザ・バーズによるフォーク・ロック・ヴァージョンで。
4. The Bells Of Rhymney / Cher

ウェールズの詩人、アイドリス・デイヴィスの詩にピート・シーガーが曲をつけたもの。リムニーという町に生まれ炭鉱の仕事をしていたデイヴィスが炭坑での災害やストライキの失敗などを綴った痛ましい物語です。これもザ・バーズのフォーク・ロック・ヴァージョンがおなじみですが、今回はそれを元にシェールが1965年、アルバム『オール・アイ・リアリー・ウォント・トゥ・ドゥ』でカヴァーしたヴァージョンで聞いてみてください。
5. Where Have All The Flowers Gone / Olivia Newton-John

ピート・シーガーが作った、世界でもっとも有名な反戦歌。「花はどこへ行った」という邦題で日本でも親しまれています。花はどこへ行った?→少女が摘んだ→少女はどこへ行った?→愛する男のお嫁に→男はどこへ行った?→兵士になって戦場へ→兵士はどこへ行った?→戦死して墓に→墓はどこへ?→花で覆われた…と続き、再び冒頭の、花はどこへ? と連環し、やがて最後、When will they ever learn? つまり、いつになったら彼らは学ぶのだろう…と、人間の愚かさを嘆く曲です。1962年に全米ヒットを記録したキングストン・トリオのヴァージョン以降も無数のアーティストがカヴァーしてきましたが、今回はオリヴィア・ニュートン・ジョンが2004年のアルバム『インディゴ:ウーマン・オブ・ソング』でカヴァーしたヴァージョンを。
6. Which Side Are You On? (feat. Lee Knight) / Kronos Quartet

1931年、炭鉱夫をはじめ、苦境に置かれた労働者たちに連帯を呼びかけるために書かれた曲。鉱山労働者の組合指導者だったサム・リースの妻、フローレンス・リースが作り、1940年代にピート・シーガーが広めました。ビリー・ブラッグ、ディーコン・ブルー、ドロップキック・マーフィーズ、ナタリー・マーチャント、アニ・ディフランコ、トム・モレロなど多くのアーティストがカヴァーしていますが、今回は進歩的な弦楽四重奏団、クロノス・カルテットがヴォーカルにリー・ナイトを迎えて2020年にレコーディングしたヴァージョンをセレクトしました。
7. Black And White / Three Dog Night

アメリカに古くから根付いていた人種分離政策を違法・違憲と判断し、公民権運動への道を大きく開いた1954年の最高裁判決に感動したデヴィッド・I・アーキンが歌詞を書き、アール・ロビンソンが作曲したフォーク・ソング。1956年にピート・シーガーがヒットさせました。今回は1972年、スリー・ドッグ・ナイトがカヴァーして全米ナンバーワンに輝いたヴァージョンで。歌詞をちょっと書き換えてオリジナルよりはメッセージをマイルドにしています。
8. Who Killed Davey Moore? / Bob Dylan

これは1963年にボブ・ディランが作った曲。試合で受けたダメージが原因で脳障害となり他界した黒人チャンピオン・ボクサー、デイヴィ・ムーアのことを歌ったものです。ディランは当時この曲をライヴではよく歌っていましたが、結局スタジオ・アルバムには収録せずじまい。代わりにピート・シーガーが1963年、フィル・オクスやトム・パクストンなど後輩フォーク・シンガーたちの曲を集めてリリースしたアルバム『ブロードサイド・バラッズVol.2』でレコーディングして世に広めました。今回は作者ディランの1964年ライヴ・ヴァージョンで。
9. Kisses Sweeter Than Wine / Bonnie Raitt & Jackson Browne

邦題「ワインより甘いキス」。農夫と死んでしまった牛について歌った伝統的なアイルランド民謡「ドリミン・ダウン」が原曲です。それをザ・ウィーヴァーズというフォーク・グループに在籍していた当時、ピート・シーガーが改作して広めました。これも多くのカヴァーが残されていますが、今回は1998年にリリースされたピート・シーガーへのトリビュート・アルバム『花はどこへ行った〜ソングス・オブ・ピート・シーガー』で、ジャクソン・ブラウンとボニー・レイットがデュエットしたヴァージョンをどうぞ。
10. If I Had A Hammer / Neville Brothers

これも「天使のハンマー」という邦題で日本でも親しまれてきたピート・シーガー作品です。“もしハンマーを持っていたら危険を打ち鳴らし、警告を打ち出し、同胞たちに愛をたたき込む”という歌詞のフリーダム・ソング。ピーター・ポール&マリーやブラザーズ・フォーといったフォーク・アーティストはもちろん、マーサ&ザ・ヴァンデラスやアレサ・フランクリンらソウル・アーティストたちにも広くカヴァーされています。今回はネヴィル・ブラザーズが1999年にカヴァーしたヴァージョンを。
11. Little Boxes / Devendra Banhart

1962年、同じような安普請の住宅を郊外に次々建設する開発計画と、それに伴う中流階級の適合主義的な態度を風刺する曲としてマルヴィナ・レイノルズが作った曲。彼女の友人だったピート・シーガーが翌年レコード化してヒットさせました。このヴァージョンは、2007年にリリースされたコンピレーション・アルバム『ソング・オヴ・アメリカ』でデヴェンドラ・バンハートがカヴァーしたものです。
12. Waist Deep In The Big Muddy / Pete Seeger

最後はピート・シーガー自らの歌声を。中川五郎さんが日本語でカヴァーした「腰まで泥まみれ」の原曲です。1967年のヴァージョン。

解説:萩原健太

中川五郎さんをゲストに迎えて(URCレーベル特集・その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第316回 萩原健太のotonanoラジオ#198

2023/07/18 公開

高叡華さんをゲストに迎えて(小坂忠『THE ULTIMATE BEST』特集・その2)

今週のオンエア曲

高叡華さんをゲストに迎えて(小坂忠『THE ULTIMATE BEST』特集・その2)

1.

小坂忠

ゆうがたラブ

『THE ULTIMATE BEST』

高叡華さんをゲストに迎えて(小坂忠『THE ULTIMATE BEST』特集・その2)

2.

小坂忠

夢を聞かせて

『THE ULTIMATE BEST』

高叡華さんをゲストに迎えて(小坂忠『THE ULTIMATE BEST』特集・その2)

3.

小坂忠

I believe in you(from Album『Chu's Gospel 2022』&『CCM TRIBUTE』)

『THE ULTIMATE BEST』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#198

『ポップ・シーンとゴスペル・シーンの両方で愛された海外歌声集』

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1. Gotta Serve Somebody / Bob Dylan

先週に引き続き高叡華さんをゲストにお迎えして、1960年代後半、日本のロック黎明期からシーン最前線で活躍なさってきた名ヴォーカリスト、小坂忠さんの歌声を堪能した「otonanoラジオ」。昨年、長い闘病生活ののち73歳で亡くなった忠さんですが、キリスト教の牧師さんでもいらっしゃった彼のソウルフルな歌声は、これからもぼくたちの胸に永遠に生き続けます。高さんのお話をうかがいながら、忠さんの盟友、細野晴臣さん選曲による究極の2枚組オールタイム・ベスト『The Ultimate Best』の収録曲を聞いて、そんなことを改めて確信することができました。というわけで、恒例のプレイリスト。今週は忠さんのように、ポップ・シーンとゴスペル・シーンと両方で愛された海外のアーティストの歌声を集めてみました。まずはボブ・ディラン。彼がユダヤ教からキリスト教へと改宗した直後、1979年から81年までの間にリリースされた“ゴスペル3部作”の第一弾アルバム『スロー・トレイン・カミング』の冒頭を飾っていたファンキーな名曲です。“大使だろうがギャンブラーだろうがドラッグ中毒者だろうが実業家だろうが、誰であれ絶対に誰かに仕えなければならない。仕える相手が悪魔か神かはわからないが…”と、ディランらしい信仰観が綴られています。
2. Why (With Stevie Wonder) / Kirk Franklin

伝統的なゴスペルの世界に最新のR&Bサウンドの要素を大胆に取り込んだ“アーバン・コンテンポラリー・ゴスペル”シーンのトップ・スター、カーク・フランクリンのナンバーです。2005年のアルバム『ヒーロー』より。ゲストにスティーヴィー・ワンダーを迎え、デニース・ウィリアムスの「フリー」のサンプリングなども盛り込んだごきげんな仕上がりです。
3. Come To The Cross / Dion

1950年代から現在まで、半世紀以上にわたって現役ばりばりの活動を続けるディオンもある時期、コンテンポラリー・ゴスペルのアルバムをリリースしていた時期がありました。そんな中の1枚、クリスチャン・ミュージックの専門レーベル“ミルラ・レコード”から1985年にリリースされた『キングダム・イン・ザ・ストリーツ』より、悩める者を十字架の下、忍耐強く待ち続けてくれている存在がいることを歌ったこの曲を。
4. Do Not Pass Me By (feat. Tramaine Hawkins, Trina Johnson & the Voices) / M.C. Hammer

近年では“クリスチャン・ヒップホップ”というジャンルも盛り上がっていますが。1991年にM.C.ハマーがリリースしたこの曲は、19世紀に作られた聖歌「主よわがそばをば(Pass me not, O gentle Saviour)」を下敷きに、ラップ・パートをぶちこんだ1曲です。
5. Great Gosh A'mighty (It's a Matter of Time) / Little Richard

ロックンロールのオリジネイターのひとり、リトル・リチャードも、そのワイルドな音楽性と裏腹に敬虔な牧師さんとしての顔も持っていました。そんな彼が1986年にリリースしたごきげんなゴスペル・ロックンロールを。“すげえぜ、万能なる神!”みたいなことをシャウトしています。
6. Thy Word / Amy Grant

全米のクリスチャン・ポップ・ミュージック・シーンを代表するトップ・シンガー、エイミー・グラント。彼女が1984年にリリースし、全米クリスチャン・アルバム・チャートの1位の座を61週にわたって独占した大ヒット作『ストレイト・アヘッド』より。
7. God Is Love / Marvin Gaye

1971年にマーヴィン・ゲイがリリースした傑作アルバム『ホワッツ・ゴーイング・オン』は、泥沼化するベトナム戦争や、貧困、警察の横暴、ドラッグ問題、児童遺棄、都市の退廃、秩序不安など、当時のアメリカに渦巻いていた社会問題に対するメッセージがこめられた1枚でした。そんな中、人間にすべてを与えてくれた慈悲深き神の思いに応えるため、愛と平和を求めていかなければいけないと歌った名曲を。
8. Nobody's Fault But Mine / The 77s

コンテンポラリー・クリスチャン・パンクとかコンテンポラリー・クリスチャン・メタルとか、ロックの分野でも人気を博しているクリスチャン・ソングがあります。その分野の人気バンドのひとつ、ザ・セヴンティーセヴンズのナンバー。ブラインド・ウィリー・ジョンソンが1920年代に作ったゴスペル・ブルースを1994年に独自のサウンドでカヴァーしたものです。
9. Heavenly Father / CeCe Winans

シー・シー・ワイナンズもグラミーを何度も獲得しているコンテンポラリー・クリスチャン・ディーヴァ。彼女が2001年にリリースしたセルフ・タイトルド・アルバムから1曲どうぞ。
10. The Lord Will Make A Way / Al Green

米南部メンフィスを代表するソウル・シンガーのひとり、アル・グリーンもキャリアの絶頂期、1976年に突然、牧師への転身をとげました。それまでは女性への愛を歌っていた彼は以降、神さまへの愛を歌うゴスペル・アルバムを多数リリースしています。そんな中から1980年のアルバム『ザ・ロード・ウィル・メイク・ア・ウェイ』から表題曲を。このアルバムも前出、ディオンのアルバム同様、クリスチャン・ミュージックの専門レーベル“ミルラ・レコード”からのリリースでした。
11. Home Where I Belong / B.J. Thomas

「雨にぬれても(Raindrops Keep Fallin' on My Head)」や「君を信じたい(Just Can't Help Believing)」、「ロックンロール・ララバイ」などのヒットで知られるB.J. トーマスももともと敬虔なクリスチャンだったため、多くのポップ・ゴスペル・レコーディングを残しています。本曲は彼が1995年に発表したアルバム『プレシャス・メモリーズ』の収録曲。
12. Wholy Holy / Aretha Franklin

ラストは泣く子も黙るクイーン・オヴ・ソウル、アレサ・フランクリン。1972年、マーヴィン・ゲイが作った聖なる歌を、ロサンゼルスの教会でライヴ録音した必殺の1曲で今回のプレイリストを締めくくりましょう。

解説:萩原健太

高叡華さんをゲストに迎えて(小坂忠『THE ULTIMATE BEST』特集・その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第315回 萩原健太のotonanoラジオ#197

2023/07/11 公開

高叡華さんをゲストに迎えて(小坂忠『THE ULTIMATE BEST』特集・その1)

今週のオンエア曲

高叡華さんをゲストに迎えて(小坂忠『THE ULTIMATE BEST』特集・その1)

1.

小坂忠

ありがとう

『THE ULTIMATE BEST』

高叡華さんをゲストに迎えて(小坂忠『THE ULTIMATE BEST』特集・その1)

2.

小坂忠

好きなんだから

『THE ULTIMATE BEST』

高叡華さんをゲストに迎えて(小坂忠『THE ULTIMATE BEST』特集・その1)

3.

小坂忠

機関車(from Album『ほうろう』)

『THE ULTIMATE BEST』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#197

『マイ・フェイヴァリット小坂忠|もうひとつの“THE ULTIMATE BEST“』

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1. Hard To Say (偶然と必然の間) / 小坂忠

昨年の4月、長きにわたる闘病生活を経て、73歳で他界された小坂忠さん。日本のロック/ポップ音楽の黎明期からシーン最前線で活動なさってきた素晴らしいヴォーカリストであり、ソングライターであり、牧師さんであり、日本の新しいゴスペル・シーンの牽引者でもあった忠さんの歩みを、公私にわたる最大・最愛のパートナー、高叡華さんを迎えて振り返った「otonanoラジオ」。1960年代からの盟友、細野晴臣さん選曲による究極の2枚組オールタイム・ベスト『THE ULTIMATE BEST』を聞きながら忠さんのかけがえのない歌声を堪能しました。 とはいえ、確かに素晴らしい内容の『THE ULTIMATE BEST』ではありますが。CD2枚ぽっちで忠さんの魅力のすべてを網羅することなど、いくら細野さんでも到底できるはずもなく。惜しくも選から漏れた名曲・名唱はまだまだたくさん。ということで、今週のプレイリスト。残念ながら『THE ULTIMATE BEST』には収録されなかった曲の中からぼくの好きなものを12曲、ピックアップして並べてみました。基本的にはゴスペル系の作品以外のアルバムからのセレクションです。まずは2009年、佐橋佳幸、高橋幸宏、小原礼、Dr.kyOnらのサポートの下で制作されたアルバム『Connected』の収録曲から、忠さんの自作曲を。
2. 流星都市 / 小坂忠

忠さんがレコード・デビューを果たしたのは1969年。細野晴臣、松本隆、柳田ヒロ、菊池英二らと結成したバンド、エイプリル・フールのリード・シンガーとしてでした。そんなエイプリル・フールの楽曲も『THE ULTIMATE BEST』には2曲ほどセレクトされていて。そのうちのひとつである「タンジール」(作詞:小坂忠、作曲:細野晴臣)という曲を下敷きに、1975年にリメイクされたのがこの曲です。もともと忠さんによって英語で書かれていた歌詞を松本隆さんが日本語で新たに書き下ろし、よりソウルフルなアレンジをほどこして、細野プロデュースによるシティ・ポップの元祖的名作アルバム『HORO』に収録されました。
3. Send-Oh / 小坂忠

ミッキー・カーティスのプロデュースの下、ハワイ・レコーディングされた1976年のアルバム『CHEW KOSAKA SINGS』より。忠さんの作詞・作曲。
4. フォーカスラブ / 小坂忠

1977年のアルバム『モーニング』より。作詞:松本隆、作曲:佐藤博。林立夫、細野晴臣、鈴木茂、佐藤博という超強力リズム・セクションがバックアップしています。
5. Sunshine / 小坂忠

『HORO』以来、25年ぶりに細野晴臣がプロデュースを手がけた2001年のアルバム『People』は、忠さんと細野さんの深い絆を感じさせてくれる名盤。それだけにそこに収録された全13曲中、なんと9曲が今回の『THE ULTIMATE BEST』にセレクトされているのですが。しかし、残る4曲にも名曲は多し。ということで、そんな4曲のうちのひとつ。佐橋佳幸のアコースティック・ギター、細野晴臣のベース、浜口茂外也のパーカッション…というシンプルなバッキングだけで歌われているこの小品をどうぞ。作詞・作曲:小坂忠。
6. いなか道 / 小坂忠

ぐっと時代をさかのぼって、1971年、忠さんのソロ・デビュー・アルバム『ありがとう』からの曲を。作詞・作曲:小坂忠。このころの忠さんはまさに“日本のジェイムス・テイラー”でした。
7. シェルター / 小坂忠

2009年のアルバム『Connected』からもう1曲。アルバムのプロデュースも手がけた佐橋佳幸の作詞作曲です。
8. オレンジの夕暮れ / 小坂忠

1976年のテレビ・ドラマ『気まぐれ天使』のサウンドトラック・アルバムより。音楽を手がけたのは大野雄二。そのうちいくつかのヴォーカル曲を忠さんが担当していました。その中から、今回ゲストにお迎えした高叡華さんの作詞、大野雄二さん作曲によるこの曲を。
9. 朝は好きかい / 小坂忠

さらに高叡華さんの作詞曲を。作詞:高叡華、作曲:小坂忠、編曲:細野晴臣というベストな布陣によるナンバーです。1977年の『モーニング』の収録曲。
10. Refrain / 小坂忠

2001年の『People』より忠さんの作詞作曲ナンバーをもうひとつ。
11. Sherry / 小坂忠

1976年の『CHEW KOSAKA SINGS』からカヴァー曲をひとつ。1960年代にフォー・シーズンズが大ヒットさせたナンバーです。高叡華さんにうかがったところ、“あ、あれはミッキーの趣味ね”とおっしゃっていました(笑)。ごきげんなカヴァー・ヴァージョンです。
12. 勝利者 / 小坂忠

2004年のアルバム『き・み・は・す・ば・ら・し・い』より。1984年、ロサンゼルス・オリンピックで初めて正式競技となった女子マラソンで、極度の体調不良の中、まるで夢遊病者のようにふらふらになりながらも完走し、世界を感動させたガブリエラ・アンデルセンのことを歌ったナンバーです。ひとりひとりに自分のレースがあり、戦いがあり、勝ち負けではなく、それをいかに走り切るかが大切であるということを歌った、忠さんならではの感動の1曲です。もちろん作詞作曲:小坂忠。

解説:萩原健太

高叡華さんをゲストに迎えて(小坂忠『THE ULTIMATE BEST』特集・その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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