ジャズメガネのセンチなジャズの旅

118. ジャック・ディジョネット『ハヴ・ユー・ハード?』
118. ジャック・ディジョネット『ハヴ・ユー・ハード?』

   ディジョネットは私のジャズ歴の中では最も古くから聞いているアーティストだ。というのも最初に所有したアルバムというのが、訳あってチャールス・ロイドの『イン・ヨーロッパ』だったからだ。当初、これしか持っていなかったので何度も聞いた。ロイドやキースも凄かったのだが、二人のソロに反応するジャックのドラミングのフレーズをやたらに覚えてしまい、今でも口ずさんだりするくらい印象的だった。その後、エレクトリック・マイルスでも虜になり、私のプロデューサー業の中でも日野皓正さんのアルバム2枚、日本ツアーとライブ・レコーディング1枚、ギタリストのユージン・パオのアルバムにも参加していただいた。彼は時間があればいつもピアノを弾いていて、超絶上手い。プロデューサー感覚も素晴らしく、録音の時には何度もアドバイスをいただいた。よくよく考えたら、本当に長い期間、彼の音楽に接して来たことになる。
   素晴らしいアーティストと出逢えたことに心から感謝します!

text & cut by Kozo Watanabe