ジャズメガネのセンチなジャズの旅
110. 渡辺香津美『マンデイ・ブルース』
この「マンデイ・ブルース」には微笑ましい想い出がある。大学3年生の時だから1977年。ソプラノ・サックスを持っていた先輩がこのアルバムに収録されていた〈オン・ザ・ホライズン〉をよくコピーをしてやっていて、こんな曲、ソプラノでやりたいなぁ、と思っていた。良し買おう!と頑張ってバイトしたのが、神田のあんみつ屋さん。最初はフロアーだったけど、そのうち、団子作りもするようになった。夏にはオモチャ屋さんでバイトもして、念願のヤナギサワのシルバーのソプラノ・サックスを手に入れた。
すぐに、モードのオリジナル曲を作って、バンドで演奏した。モードにはやはりソプラノだ。その後、社会人になってあまりソプラノは使わなくなったが、最近、念願のセルマーのソプラノを手に入れた。いまさらながらの〈マイ・フェイバリット・シングス〉が楽しい。
text & cut by Kozo Watanabe
渡辺香津美
『マンデイ・ブルース』
品番:BVCJ-37581税込価格:¥2,420