ジャズメガネのセンチなジャズの旅
108. 高田みち子『TOKYO GIRLS TALK』
シティ・ポップが若者たちや海外で人気だという。80年代、まだコンピューターも普及していない頃に作られた都会をイメージしたお洒落なポップスは、かなりジャズ的なコードも取り入れて大人のサウンドを作りあげていた。そして、歌詞は大人の恋愛がテーマ。景色は東京タワーやベイ・ブリッジ。
高田みち子のこのアルバムは2008年リリースだが、ベースはジャズ。What is Hipというフュージョンやポップスのバック・バンドで売れっ子だった強力なミュージシャンたちのサポートを得た。シンガー・ソング・ライティングは高田本人だが、とてもジャジーな曲想に乗せて、歌詞には東京タワーや横浜の大桟橋や観覧車が登場する。シティ・ポップのエッセンス満載だ。
今でも高田みち子は都会の中で素敵な歌声を聞かせてくれている。是非、生の声を聞いて欲しい。
text & cut by Kozo Watanabe