ジャズメガネのセンチなジャズの旅
97. 三木敏悟&インナー・ギャラクシー・オーケストラ『モントルー・サイクロン』
モントルー・ジャズ・フェスティバルという舞台で多くのレジェンドたちがライヴ録音を残し、いずれも名盤となっている。個人的に思い入れがあるのが、中学生の時に買ったビル・エヴァンス・トリオと私の師匠の河上修さんが参加している渡辺貞夫カルテットの「スイス・エアー」だ。レマン湖のほとりでの熱演は繰り返し聴いたものだ。
このインナー・ギャラクシー・オーケストラの演奏も迫力満点。日本のオーケストラがここまでよくオリジナリティを発揮出来たものだと思うと誇らしくなる。この演奏を録音していたエンジニアがデイヴィッド・リチャーズ。クイーンのエンジニアだった人だが、1980年代に山下久美子さんのミックスでお仕事を一緒にしたことがある。やはりレマン湖の畔のスタジオまで行った。シヨン城が近くにあり、ここはモントルーなんだなぁ、と感激した覚えがある。どうしているかなぁ、と調べたところ、亡くなられていた。残念だ。合掌。。
text & cut by Kozo Watanabe