ジャズメガネのセンチなジャズの旅
92. 宮間利之とニューハード『サンディ・シング』
秋晴れの日曜日はウキウキする。鼻歌まじりにご機嫌目盛も上昇。そんな気分の日曜日、さっと書かれて、さっとタイトルがつけられた曲が「サンディ・シング」。なんともジャジーな発想だ。作曲者はニューハードの山木幸三郎さん。ニューハードのギタリスト兼アレンジャーでニューハードのオリジナル・レパートリーを多数書きおろしている。このアルバムは全て山木さんの書き下ろしで、アレンジも聞き応え十分。今ではあまり聞かれることのないクリエイティブなビッグバンド・サウンドが詰まっている。アメリカ・ツアーの時に飛行機の中で書いた曲、帰国後すぐ書いた曲など、インスピレーションに溢れている曲ばかりだ。
緻密なビッグバンドなのに、やはり心はジャズなのだ。
text & cut by Kozo Watanabe