ジャズメガネのセンチなジャズの旅
90. 金井英人『鳥の詩』
このアルバムは初CD化。というよりも1975年にオリジナル盤が発売されてからレコードの再発すらされていなかったようだ。僕はこの一面グリーンのジャケットに何故か魅せられて、20代の頃、中古盤で買った覚えがある。考えてみれば、全2曲の前衛オーケストラという内容、そう簡単に手を出すものではない。
しかし、今、改めて聞いてみると、こういうアルバムを聞きたい人は全世界にはたくさんいるのではないだろうか。こんなスケールの大きい前衛アルバムは今はもう作ることが出来ない。まず、レコード会社で企画が通らない。B面なんか、冒頭から延々とベース・ソロだ。
イギリスには和ジャズのインターネット・ラジオ・プログラムが出来たようだ。こんな壮大な和ジャズ前衛オーケストラがあることを知ったらきっと狂喜乱舞するだろうな。。
text & cut by Kozo Watanabe