ジャズメガネのセンチなジャズの旅

69. フィル・ウッズ・シックス『ライヴ・フロム・ザ・ショーボート』
69.  フィル・ウッズ・シックス『ライヴ・フロム・ザ・ショーボート』

   このフィル・ウッズのライヴ盤を聞くとダンモ研時代の終盤が鮮明に甦ってくる。このアルバムとほぼ同じ編成でバンドを組んだため、かなりのレパートリーをここから取り入れたものだ。スタンダードの「バイ・バイ・ベイビー」やスティーヴィー・ワンダーの「スーパー・ウーマン」など。そのバンドで1978年の年末には千代田公会堂でリサイタルも行なった。ダンモ研の先輩で当時、オールナイト・ニッポンのパーソナリティとして人気が上昇していたタモリさんに司会をお願いしたく、ご自宅に電話したら、奥様に「新宿のひとみ寿司にいると思います」と教えていただいた。早速、ダンモ研のマネージャーとひとみ寿司に行くとタモリさんを発見。司会の依頼をお願いしたところ、快諾していただいた。おかげさまで500人を超えるお客様でリサイタルは大盛況。
   あれからダンモ研とはOB会を通じてずっと繋がっているが、このバンドで一年間活動したギタリストのH君が数年前に突然亡くなってしまったことが悔やまれてならない。

text & cut by Kozo Watanabe