ヨーガクトクセンMY BEST
2019年末~2020年始に展開される洋楽キャンペーン『ヨーガクトクセンBEST』全53タイトルに連動した著名人MY BEST洋楽! 短期連載でお届けします。
第3回【福田直木(ブルー・ペパーズ)】ミュージシャン
福田直木(Fukuda Naoki)|from ブルー・ペパーズ|ミュージシャン
1992年9月17日生まれ。東京都渋谷区出身。小学生の頃にピアノを、中高生の頃にドラムを習っていたが、練習嫌いのため長続きせず、音楽を聴くことに情熱を傾けるようになる。両親の影響で洋楽を聴きはじめていた中学生当時、ドラム教室の課題曲でTOTOの故ジェフ・ポーカロを知り、プレイに感銘を受け、以後彼の参加作を聴き漁るようになる。そうして出会ったAOR、ロック、ポップス、ジャズ、フュージョン、ブラジル音楽などの楽曲をDTMを使用してコピーしていたことが原点になり、次第に宅録で作曲をするようになった。好きな音楽家はスティーリー・ダン、ペイジズ、ジノ・ヴァネリ、マイケル・フランクス、TOTO、ドゥービー・ブラザーズ、ラリー・カールトン、パット・メセニー、イヴァン・リンス、トニーニョ・オルタ、キリンジ、冨田ラボ、山下達郎ら。
ブルー・ペパーズ
慶應義塾大学出身の福田直木と井上薫による音楽ユニット。AOR、ジャズ、フュージョン、ラテンなど様々なジャンルを追究し、それらのエッセンスを盛り込みつつも「聴きやすいポップス音楽」というフォーマットに落とし込むバランス感覚を大切にしている。
- ブルー・ペパーズ
「Believe in Love/マリンスノーの都市 feat.佐々木詩織」
2019.12.12 Release
ブルー・ペパーズ オフィシャルHP
大きな洋楽体験は中学に入ってはじめたドラム。教室の先生が与えてくれた課題曲の教則として叩いたのがTOTOの「ホールド・ザ・ライン」でした。
僕の最初の洋楽原体験は、自分の意志じゃないんですけど、小学5年生の時に父親に無理やり連れて行かれたイーグルスでした。でも当時は全然興味がなくてコートを頭から被って椅子に座ったままGAMEBOYをしてました(笑)。でも聴こえてくるコーラスだけはキレイだなぁって思った記憶はあります……もったいないことをしました! その後、中学に上がる頃にそのロック好きの父親とソウル好きの母親から洋楽のベスト盤をドバっと買い与えてくれたんです。まさにいま目の前にあるような【ヨーガクトクセンBEST】のなかにも当時実際に持っていたCDがたくさんあります(笑)。
ベスト盤のなかでも父親も好きだったドゥービー・ブラザーズからはまりました。初期の「リッスン・トゥ・ザ・ミュージック」にしびれましたね。今思うと、幼少期にサザンオールスターズが好きだったようにロックのなかに16ビートが流れている曲に惹かれていたんでしょうね。中学時代、昼食代500円をもらってもパンひとつで凌ぎ1週間ガマンして、週末になると学校帰りに寄り道して渋谷のセンター街にあったHMVで好きなCDを1枚買っていました。話しかけるのは好きだったので洋楽フロアの店員さんと仲良くなって、「もうリー・リトナーは聴いたの?」なんてアドバイスをもらったりして。貴重な時間でしたね。
もうひとつの大きな洋楽体験は、中学に入ってはじめたドラムですね。教室の先生が与えてくれた課題曲の教則として叩いたのがTOTOの「ホール・ザ・ライン」でした。ドゥービーで西海岸系ロックの免疫は出来ていたので少しニヤリという感じで。ジェフ・ポーカロの手数ではなく「音の説得力」に圧倒されましたね。ドラムは高校生まで続けて「ロザーナ」のシャッフルのドラム・パターンをコピーしましたね。自分が気持ち良いリズムを追っていくと今度はフュージョン、ラリー・カールトンとかを聴くようになっていて、子供の頃に聴いていたサザンの「私はピアノ」の♪ふたりして聴くはラリー・カールトン♪って彼のことなんだってわかったときは嬉しかったかな。ドゥービー・ブラザーズ、TOTO、ラリー・カールトン……気がつけば自分はスティーリー・ダンが好きなんじゃないか!って気がついたりして(笑)。
ブルー・ペパーズの音楽をキッカケに、AORなどの洋楽に興味を持ってくれる方が増えたら嬉しいなと思っています。感化された洋楽楽曲へのオマージュを込めて作ったりすることも多いので、そのあたりも楽しんでもらえたら嬉しいですね。
<<福田直木が選ぶヨーガクトクセンMY BEST>>
① TOTO「アニマル」(1990年)
僕がTOTOにハマるきっかけを作ってくれたアルバムがまさにこの『Past To Present 1977-1990』でした。’90年の新録追加された「アニマル」のジェフ・ポーカロのキレがスゴい! 亡くなる2年前のプレイで、高めのピッチにチューニングされたスネアを叩いたりして、ポーカロ好きにはもうたまらないナンバーだと思います。彼は僕が生まれる1か月前に亡くなったんですよね……アメリカの音楽史に残る最高のドラマーのひとりだと思っています。
- TOTO
『グレイテスト・ヒッツ~Past To Present 1977-1990』
【期間生産限定盤】
② ジャーニー「アイル・ビー・オールライト」(1986年)
僕がジャーニーに興味を抱かせるきっかけを作ってくれたアルバムがまさにこの『オープン・アームズ~グレイテスト・ヒッツ』でした……って自分は【ヨーガクトクセンBEST】の広告塔じゃないですから(笑)。たまたま偶然です。「アイル・ビー・オールライト」は’86年の『レイズド・オン・レイディオ〜時を駆けて』に収録されていたアダルトな音を鳴らすミディアム・テンポなバラードです。スティーヴ・ペリーの圧倒的なヴォーカルの魅力に尽きる1曲です。
JOURNEY「I'll Be Alright Without You」(’86 Live)
- ジャーニー
『オープン・アームズ~グレイテスト・ヒッツ』
【期間生産限定盤】
② ボズ・スキャッグス「ミス・サン」(1980年)
「ミス・サン」はこの最新版『ヒッツ!』の原型ともいうべき、ボズが有名なピンクのジャケットを着たアートワークのLP『ヒッツ』('80年)だけに収録された曲だったんですよね。ジェフ・ポーカロのドラムがAOR然とした最も洗練された時期のプレイですね。『シルク・ディグリーズ』(’76年)の頃よりも、よりアダルトな音になっていて気持ちいいんですね。
BOZ SCAGGS「Miss Sun」(’97 Live)
- ボズ・スキャッグス
『ヒッツ!』
【期間生産限定盤】
聞き手・文/安川達也(otonano編集部)
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