ジャズメガネのセンチなジャズの旅
47. 森山浩二+山本剛トリオ『スマイル』
島田奈央子さんが、森山浩二さんのスキャットを聞くたびに言っている。「上がりますね!」。本当に森山さんのスキャットを聞くと気持ちが上がる。当時にしては、日本人離れしているというか、グルーヴ感が半端ない。コンガを叩きながら歌うというスタイルが、そのリズムを生み出したのだろう。
残念ながら、森山さんをちゃんと聞いたのは、TBMの仕事に関わってから。1977年のこの録音の頃、新宿ピットインには通っていたものの、六本木界隈には行くチャンスがなかった。あの強烈にスウィングするスキャットを生で聞けたら、と今でも悔やまれる。。だから、残された音源を何度でも聞くのだ。
text & cut by Kozo Watanabe