アーカイヴ配信スペシャル 伊藤銀次のPOP FILE RETURNS

第58回「鈴木雅之」特集その2~お姉ちゃんがカタカナに直してくれた編~
ゲスト:鈴木雅之
2014/06/06 配信

第58回「鈴木雅之」特集その2 放送後記 from 土橋一夫

「POP FILE RETURNS」第58回放送、お楽しみ頂けましたか?

今回も前回に引き続きスペシャル・ゲストとして鈴木雅之さんをお迎えして、ナイアガラ関係の濃いお話をお届け致しました。

冒頭から「遅すぎた別れ」の雰囲気で登場した銀次さんでしたが、その辺りからもナイアガラ愛の溢れる放送であることを実感できたことと思います。

さて今回は鈴木雅之さんにとっても思い出深い『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』での「彼女はデリケート」のコーラスに急遽参加された話(蒲田野次馬ブラザーズ名義)から始まりました。

たまたま隣のスタジオでシャネルズがレコーディングしていたことに「縁」を感じた大瀧さんが「彼女はデリケート」のレコーディングに彼らを呼んだというエピソードでしたが、ここからも深いナイアガラ哲学を感じます。

そしてアマチュア時代にEastWestのコンテストで銀次さんが審査員をされた際に既に黒塗りする以前のシャ・ナ・ナ・スタイルのシャネルズと出会っていたことや、アマチュアで一番になろうという高い意識を持って活動されていたこと、そして黒塗りスタイルを採り入れてそこから生まれたプロへの道など、今回もすごく良いお話の連続でした。

そして何より、ナイアガラを支えてきた銀次さんや村松邦男さんへのリスペクト、なかなか持つことが出来なかった銀次さんとの繋がりが、ある日同じ事務所の所属になったことや、鈴木聖美さんのアルバムのアレンジを銀次さんに依頼したことできちんと作れたことなど、今回も「縁」の大切さを感じた放送でした。

「涙の理由を」のシングルでは鈴木雅之さんがコーラスで参加し作品としての共演が残せたことも嬉しい出来事でした。

音楽を共通項にこういう話を今できることに、本当に幸せを感じます。

そして番組中盤では、大瀧さんが『EACH TIME』の制作を中断していた時期にラッツ&スターとしてのシングル「Tシャツに口紅/星空のサーカス」のプロデュースをお願いし実現できたこと、しかも「星空のサーカス」はかつてボツになったCMソング「スパイス・ソング」のコーラス・パターンを生かしたものであったことなどからも、大瀧さんとラッツ&スターの音楽的繋がりの強さが感じられました。「ナイアガラは中身主義」という銀次さんの言葉は、改めて心に響きましたね。

そして後半では鈴木雅之さんがローリング・ストーンズやグランド・ファンク・レイルロード、マウンテンなどのカヴァーをし、つのだ☆ひろさんの「メリー・ジェーン」の影響でドラムスとヴォーカルを担当していたことや、成毛滋さんの影響、ユーライア・ヒープも好きだったという意外なエピソードも。

「夢は描くものではなく、叶えるものだ」ということを大瀧さんから学んだという鈴木雅之さんの言葉も、すごく心に残りました。

さてこの番組は『GOLDEN☆BEST』の収録曲に則ってお話を進めて参りましたが、これからは皆さんのアイディアを元にしての特集も考えて行きます。

「POP FILE RETURNS」は、リスナーの皆様からのリクエストやお便りで成り立っております。

皆様からのご意見やご要望、採り上げて欲しい内容、ゲストのアイディアなどをお待ちしておりますので、是非番組ホームページの「投稿フォーム」からお寄せ下さい。

どうぞメールでご参加下さい!また過去の放送の再配信も期間限定ですがスタートしておりますので、是非チェックしてみて下さい(スマートフォンにも対応しております)。

それでは第59回の放送をどうぞお楽しみに。

出演者プロフィール

伊藤銀次
伊藤銀次(いとう ぎんじ)
1972年、バンド"ごまのはえ"でプロ・デビュー。プロデュース依頼が切っ掛けで大瀧詠一と出会い、はっぴいえんどの解散コンサートに"ココナツ・バンク"として出演するが、ほどなく解散。その後一時期、"シュガー・ベイブ"に在籍し、名曲「DownTown」を山下達郎と共作、また大滝詠一、山下達郎と共に『Niagara Triangle Vol.1』に参加。1977年に初のソロ・アルバム『Deadly Drive』をリリース。その後はアレンジャー/プロデューサーとして沢田研二、アンルイスなど数々のアーティストを手掛ける傍ら、佐野元春のバンド"The Heartland"のギタリストとしても活動。
ソロ・アーティストとして『Baby Blue』『Sugar Boy Blues』『GET HAPPY』『LOVE PARADE』等を発表。1990年代以降はプロデューサーとして手掛けたウルフルズが大ヒットを記録。2007年からは、「I STAND ALONE」という弾き語りライヴを各地で開催し好評を得る。また杉真理らとの"マイルドヘヴン"や、L⇔Rの黒沢秀樹との"uncle-jam"など新たなバンド/ユニット活動も開始。
そしてデビュー40周年を迎えた2012年、ベスト・アルバム 『伊藤銀次 GOLDEN☆BEST~40th Anniversary Edition~』をリリース!
オフィシャルブログ:「SUNDAY GINJI」
RIO
RIO(リオ)
1974年 三重県生まれ4人姉妹の末っ子
1983年 小学校3年生の時、お絵描き教室の先生にANDY WARHOLの作品集を見せてもらい衝撃を受ける。
1989年 中学校を卒業し、ようやく念願のアメリカへ単身渡る。
1992年 The Cambridge school of Westonを卒業。
東海岸の芸術大学への奨学金制度をもらうが、寒さのあまりカリフォルニアへ。
西海岸カリフォルニア、サンフランシスコのThe Academy of Art college入学
1994年 大学を修了 / オーストラリアへ
1995年 帰国し大阪で輸入の仕事や営業ウーマンを経験
1998年 アルバイトをしながらバンドを組み、ライブをやっていた時にラジオ関係者に声をかけられラジオの世界へ。
大阪を中心に名古屋のZIP-FM、JFN全国ネットなど、FMラジオのDJやMCとして順調に活動していたが
2014年 大阪を離れ、上京。
現在は画家の活動を中心にラジオの番組も続けている。
ラジオDJやMCなどメディアの仕事ではRIOとして活動。
画家としてはRIO UMEZAWAとして活動。
Rio Umezawa Official Web Site
--アーカイブ配信 パーソナリティ紹介--
土橋一夫(どばし かずお)
テイチク等を経て(有)シャイグランス代表となり『Groovin'』を創刊、また"Surf's Up Design"を設立しアート・ディレクターとしてジャケットや書籍等を多数手掛ける。ディレクターとしては杉真理、村田和人、玉城ちはる等の新作、細野晴臣、伊藤銀次、杉真理、須藤薫、村田和人、フィル・スペクター関連やA&M等の再発を担当。著書に『ジャケガイノススメ』、編・監修書に『ザ・ビーチ・ボーイズ・ダイアリー』等がある。K-MIX「ようこそ夢街名曲堂へ!」のパーソナリティ/構成を担当中。FLY HIGH RECORDS主宰。
能地祐子(のうじ ゆうこ)
東京生まれ。大学時代から音楽ライターの仕事を始め、現在に至る。音楽誌を中心に、ロックからJ-POP、アイドル歌謡までジャンル問わず評論、紹介記事を執筆中。音楽以外の趣味は、野球観戦。

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