アーカイヴ配信スペシャル 伊藤銀次のPOP FILE RETURNS

第76回 「VISITORS/佐野元春」特集その1~昭和の佐野ギャル登場!編~
ゲスト:音楽ライター 能地祐子さん
2014/10/10 配信

第76回 「VISITORS/佐野元春」特集その1 放送後記 from 土橋一夫 「POP FILE RETURNS」第76回放送、お楽しみ頂けましたか?今回からの2回は、音楽評論家の能地祐子さんをゲストにお迎えしまして、佐野元春さんの『VISITORS』についての話題をお届けしております。ちょうど10月29日に『VISITORS DELUXE EDITION』がリリースされますので、今回はその話題を中心に、『VISITORS』がリリースされた当時の話を3人でたっぷりとお届けしました。ニューヨークに単身渡りレコーディングされ、1984年に発表されたこのアルバムは、当時もファンとシーンに大きな衝撃を与えましたが、今回の放送では渡米前の佐野さんの様子や、今とは違って当時の1年間アメリカに行くということの大きさ、完成した『VISITORS』を能地さんが初めて聴いたときのインパクトと周りの様子、帰国後の佐野さんと銀次さんとのやり取りから、銀次さんの後任のギタリストとしてザ・ハートランドに加入した横内タケさんとの不思議な繋がりなど、この番組ならではのエピソード満載でした。当時、ニューヨークの最先端を行く音楽であったヒップホップや、インディーズ・シーンからの息吹を採り入れ、それらをいち早く消化して作品に投影した『VISITORS』は、時代をリードする作品として捉えられていましたが、歳月を経て聴き手の理解が次第に深まった今聴くと、また新たな一面が見えてくるものだと思います。特にジャズ・ファンクやヒップホップなどのリズムを採り入れ、前面に押し出したアレンジは、今の若い音楽ファンにも新鮮に映るはずです。それと同時に、当時NHK FMで放送されていた「SOUND STREET/MOTOHARU RADIO SHOW」を通じて佐野さんが自ら発信していた音楽、これが今思えば佐野元春の音楽とそのバックボーンを理解する上での最高の教材だったと思います。能地さんが話されていた、この番組で佐野さんがインタヴューしたセントラルパークの山羊さんを探す当時の女性元春ファンの心理、こういう当時のエピソードもとても楽しいものでした。
さてこの番組のセカンド・シーズンでは、皆様のアイディアを元にした特集をどんどん考えて行きます。皆様からのご意見やご要望、採り上げて欲しい内容、ゲストのアイディアなどをお待ちしておりますので、是非番組ホームページの「投稿フォーム」からお寄せ下さい。「POP FILE RETURNS」は、リスナーの皆様からのリクエストやお便りで成り立っております。また過去の放送の再配信も期間限定ですがスタートしておりますので、是非チェックしてみて下さい(スマートフォンにも実験的にですが対応しております)。それでは次回の放送(能地祐子さんをお迎えしての後編です)をどうぞお楽しみに。

出演者プロフィール

伊藤銀次
伊藤銀次(いとう ぎんじ)
1972年、バンド"ごまのはえ"でプロ・デビュー。プロデュース依頼が切っ掛けで大瀧詠一と出会い、はっぴいえんどの解散コンサートに"ココナツ・バンク"として出演するが、ほどなく解散。その後一時期、"シュガー・ベイブ"に在籍し、名曲「DownTown」を山下達郎と共作、また大滝詠一、山下達郎と共に『Niagara Triangle Vol.1』に参加。1977年に初のソロ・アルバム『Deadly Drive』をリリース。その後はアレンジャー/プロデューサーとして沢田研二、アンルイスなど数々のアーティストを手掛ける傍ら、佐野元春のバンド"The Heartland"のギタリストとしても活動。
ソロ・アーティストとして『Baby Blue』『Sugar Boy Blues』『GET HAPPY』『LOVE PARADE』等を発表。1990年代以降はプロデューサーとして手掛けたウルフルズが大ヒットを記録。2007年からは、「I STAND ALONE」という弾き語りライヴを各地で開催し好評を得る。また杉真理らとの"マイルドヘヴン"や、L⇔Rの黒沢秀樹との"uncle-jam"など新たなバンド/ユニット活動も開始。
そしてデビュー40周年を迎えた2012年、ベスト・アルバム 『伊藤銀次 GOLDEN☆BEST~40th Anniversary Edition~』をリリース!
オフィシャルブログ:「SUNDAY GINJI」
RIO
RIO(リオ)
1974年 三重県生まれ4人姉妹の末っ子
1983年 小学校3年生の時、お絵描き教室の先生にANDY WARHOLの作品集を見せてもらい衝撃を受ける。
1989年 中学校を卒業し、ようやく念願のアメリカへ単身渡る。
1992年 The Cambridge school of Westonを卒業。
東海岸の芸術大学への奨学金制度をもらうが、寒さのあまりカリフォルニアへ。
西海岸カリフォルニア、サンフランシスコのThe Academy of Art college入学
1994年 大学を修了 / オーストラリアへ
1995年 帰国し大阪で輸入の仕事や営業ウーマンを経験
1998年 アルバイトをしながらバンドを組み、ライブをやっていた時にラジオ関係者に声をかけられラジオの世界へ。
大阪を中心に名古屋のZIP-FM、JFN全国ネットなど、FMラジオのDJやMCとして順調に活動していたが
2014年 大阪を離れ、上京。
現在は画家の活動を中心にラジオの番組も続けている。
ラジオDJやMCなどメディアの仕事ではRIOとして活動。
画家としてはRIO UMEZAWAとして活動。
Rio Umezawa Official Web Site
--アーカイブ配信 パーソナリティ紹介--
土橋一夫(どばし かずお)
テイチク等を経て(有)シャイグランス代表となり『Groovin'』を創刊、また"Surf's Up Design"を設立しアート・ディレクターとしてジャケットや書籍等を多数手掛ける。ディレクターとしては杉真理、村田和人、玉城ちはる等の新作、細野晴臣、伊藤銀次、杉真理、須藤薫、村田和人、フィル・スペクター関連やA&M等の再発を担当。著書に『ジャケガイノススメ』、編・監修書に『ザ・ビーチ・ボーイズ・ダイアリー』等がある。K-MIX「ようこそ夢街名曲堂へ!」のパーソナリティ/構成を担当中。FLY HIGH RECORDS主宰。
能地祐子(のうじ ゆうこ)
東京生まれ。大学時代から音楽ライターの仕事を始め、現在に至る。音楽誌を中心に、ロックからJ-POP、アイドル歌謡までジャンル問わず評論、紹介記事を執筆中。音楽以外の趣味は、野球観戦。

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