第88回「新春放談2015」その1 放送後記 from 能地祐子
新年あけましておめでとうございます。
2015年の始まりと共に、伊藤銀次の「POP FILE RETURNS」も3rdシーズンを迎えました。これを機に、約2年間続いてきた番組もちょっとリニューアル。番組の楽しさはそのままに、ますます幅広く、銀次さんならではの視点でさまざまな音楽をご紹介していければと願っております。ということで、今回から私、音楽ライターの能地祐子も番組のお手伝いをさせていただくことになりました。昨年は佐野元春さんの『VISITERS』特集と、故・大滝詠一さんのベスト盤『BEST ALWAYS』特集でゲストとして番組にお邪魔させていただきましたが、その時にも、ウェブ・ラジオというメディアを介して銀次さん&土橋一夫さんがリスナーの皆さんと作り上げてゆく、あたたかい雰囲気の“場”の心地よさが何より印象的でした。フツツカモノゆえ頼りないところも多いかと思いますが、この楽しい場所に参加させてもらえるご縁にワクワクしております。皆さんからのご意見ご感想を伺いながらがんばりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!
さて、そんな3rdシーズンの第1回目は新年にふさわしく銀次版“新春放談”!? 『行った年・来た年』と題しまして(笑)、銀次さんと私とで昨年の音楽シーンを振り返ったり、今年の展望などを語ってみました。前編となる今回は昨年、2014年の話題を中心に。
番組ではそれぞれの《2014年の1曲》をご紹介しましたが……銀次さんの選んだ1曲、みなさんはどう思われましたか? 私は「ものすごく意外!」かつ「なるほど!」でした。多くの人に愛されるポップ・ヒットとことんシンプルでキャッチーであると同時に、マニアも唸らせる仕掛けがあちこちに隠されているような奥深さがあるんですね。こういう、音楽に対するさりげなくも鋭い視点はやっぱり銀次さんらしい。さすがです。私は、一昨年の12月30日に亡くなった大滝詠一さんの曲をご紹介させていただきました。大滝さんにまつわる銀次さんの貴重エピソードの数々は、今後も折々で語っていただきたいです。
番組後半は、新企画のプチ特集《銀次のオススメ》! この番組を配信している大人のためのミュージック・ナビゲーションサイト“OTONANO”で紹介されているカタログの中から、気になる作品をピックアップ。寿司屋のカウンターで大将のオススメを握ってもらうような気分で、古今東西の音楽を愛する《目利きのオヤジ》こと銀次さんに聴きどころを語ってもらおう!というもの。記念すべき第1回目は、2012年に急逝された天才マルチ・プレイヤーにしてシンガー・ソングライター、佐藤博さんが82年に発表したジャパニーズ・ポップスの名盤『アウェイクニング(覚醒)』をご紹介。昨年末、待望の2枚組スペシャル・エディションが発売されたばかりです。元ハックルバック、ナイアガラ関係や山下達郎さんとのセッションでもお馴染みだった佐藤さん、彼を70年代から知る同世代の銀次さんならではの逸話の数々は興味深かったです。
番組へのお便り、ご感想、呼んでほしいゲストや《銀次のオススメ》へのリクエストなどなど、引き続き番組ホームページの“投稿フォーム”からお寄せください! 聞き逃してしまった回の再配信なども、リクエストいただければ幸いです。