放送後記 from 能地祐子
今回は、なんと、山口百恵さん特集です! ゲストにお迎えしたのは、デビュー当時から引退まで百恵さんの音楽制作を担当されていた音楽プロデューサーの川瀬泰雄さん。銀次さんと川瀬さんが出会ったのは、わりと最近のことらしいのですが。知り合う前から、お互いの仕事は耳にして気になっていたそう。ビートルズをこよなく愛し、ロックンロールが大好きで、極上ポップスを作りあげていた…という意味では、ラジオから流れる曲を聴いただけで背後に「同じ匂い」を感じても不思議ではありませんね(笑)。さて、今回は銀次さんも私もすっかり“昭和の男子と女子”になって、わくわくしながら貴重なレコーディングのエピソードなどをあれこれ伺っちゃいました。結婚直前のアイドルが「ロックンロール・ウイドウ」という“未亡人”の歌を歌ったのはなぜか? この曲にまつわる秘話などは、ロック好きなら絶対「なるほどっ!」と膝を打つはず。スーパー・アイドルの名曲は、こんなふうに音楽への愛情あふれるスタッフあってこそ生まれるんですね。百恵さんといえば、銀次さんが手がけたアン・ルイスさんの「ラ・セゾン」の作詞者でもあります。その当時のお話なども飛び出しました!
《銀次のオススメ》は、先日このOTONANOサイトで見つけて、私がモーレツに欲しくなってしまった通販限定6枚組ボックス・セット『歌のない流行歌150』を銀次センパイに聴いていただくことにしました。むせびなくド演歌からフォークまで幅広い選曲に、木村好夫・松本英彦という名プレイヤーの演奏。これぞ《和グルーヴ》。銀次さんも「面白いね、クラブでDJがあえてネタに使ったりするよね」と。川瀬さんはホリプロに入社早々、新人だった和田アキ子さんのR&B路線にも大きく貢献されたとか。というわけで、川瀬さんがオリジナル・バージョンを手がけた「笑って許して」のむせび泣くイージー・リスニングver.で楽しみました。私事になりますが、これ、お買い上げ決定です(笑)。
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「最近は、どこを向いても、中高年をターゲットにした『大人の…』が氾濫し『本当の大人はこんな物求めちゃいない』と内心思いながら、いささかうんざりしておりました。そんな音楽好きの普通の大人が、安心して拝聴出来る番組に、また一つ出会う事が出来ました。有難うございます」(ラジオネーム・もずくさん)という、嬉しいお言葉もいただきました。先週はニュー・オーリンズ・ピアノを熱く語り、今週は百恵さんのヒット曲で盛り上がり……という“幅”は銀次さんの番組ならではだなぁ、と、今回しみじみ思いましたし。この“幅”を楽しめちゃうのは“大人の音楽ファン”ならではの特権だな、とも思いました(手前味噌ですが、自分も含めて)。
次回も引き続き、川瀬泰雄さんをゲストにお迎えします。どうぞお楽しみに。