時代とハーモニー。
1970年代、約5年間と言う短い活動期間ながら、日本のミュージックシーンに画期的なハーモニーとサウンドを創り出したグループがいました
GAROGAROは堀内護、日高富明、大野真澄によるフォークロックグループ。ロック・ミュージカル『ヘアー』の出演を終えた堀内はかつてのバンド仲間である日高と共にデュオとしてライヴ活動を開始。そこに堀内と『ヘアー』で知り合った大野が参加してGAROの結成となります。彼等が活動を共にするきっかけとなったのは、CSN&Yでした。フォークロックサウンドに乗せた巧みなハーモニーが3人の心を捉え、CSN&Yスタイルのグループを目指す事になったのです。『ヘアー』での人脈や業界内での評判が高まり、ミッキー・カーティス・プロデュースの元、1971年にレコードデビュー。デビューアルバムはオリジナルを中心とした歌が並び高い評価を得ます。彼等の目指す方向性に迷いは無かったもののレーベルの事情によりコマーシャルな路線を求められ、生まれたアルバムが『GARO 2』。その中から外部作家によって作られた「学生街の喫茶店」が大ヒットし、彼らを取り巻く環境は一変します。彼らが目指す音楽的な方向性は望外なヒットによって生まれた"大きな流れ"によってままならないものへとなっていきます。数々の制作的な試みや企画にチャレンジしながら年に2作のペースでアルバムを発売。人気を誇りながらも次第に音楽上や意見の食い違いが顕著になり1976年に解散します。約5年間に及ぶ活動の中で発表したオリジナル・アルバムは、全8作。高い音楽性を持つ一方で70年代を象徴するような大ヒットを生んだグループ、GARO。日本のフォーク&ロック史上画期的なサウンドとハーモニーを創り出していたのです。