秋山ちえ子朗読かわいそうな ぞう

毎年8月15日、半世紀近くの間、ラジオから流れてきたのは「二度と戦争はしてはいけない」というメッセージ。誰もが知っている実話に基づく物語は、この放送から広がった。今年97歳、秋山ちえ子のライフワークは、これからも続く。

戦後70年を控えた今日でも、毎年8月15日を迎えると、多くの終戦記念番組が特集されます。

そんな中、ひとつの物語が半世紀近くのあいだラジオ放送で朗読され続けてきました。

かわいそうな ぞうたち

「かわいそうな ぞう」。

終戦間近の昭和20年、空襲をうける東京で、市民の安全のために動物たちを殺さざるを得なかった上野動物園の飼育係を描いた、実話に基づく物語。

身勝手な人間への反省、一方、その人間が持つ優しさと愛情、そして「二度と戦争をしてはいけない」というメッセージを伝えています。

戦後すぐに放送ジャーナリズムの世界に進んだ秋山ちえ子は、第二次世界大戦を鮮明に記憶している世代として、恒久平和の願いをこめ、この作品を朗読。同書は累計151万部を超えるベストセラーとなり、現在ではアニメ化やTVドラマ化もされています。2008年の録音、CD化にあたり、英語版「Faithful Elephants」を、この企画に賛同したシンディ・ローパーが朗読。メッセージは日本を飛び出すこととなりました。

かわいそうな ぞうジャケット写真
 新装再発売
品番:MHCL-2461
価格:¥1,389+税
  1. かわいそうな ぞう 音楽入り (8’41)
  2. かわいそうな ぞう ラヂオ ヴァージョン (6’21)
  3. かわいそうな ぞう ロング ヴァージョン (7’41)
  4. かわいそうな ぞう 英語 ヴァージョン(8’51)(FAITHFUL ELEPHANTS)

読み聴かせにお使いいただける、朗読テキストを掲載したブックレット付属

朗読:
秋山ちえ子
英語版朗読:
シンディ・ローパー
原作:
土家由岐雄(金の星社)
音楽:
松谷卓 「Syn-phony No.1」~ Album『WORKS』(ESCL-3069)収録 より
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秋山ちえ子 【秋山ちえ子プロフィール】

ジャーナリスト、評論家。1917年生まれ。東京女子高等師範学校(現・お茶の水女子大)卒。国立東京聾唖学校の教官を経て結婚、退職。1948年よりNHKラジオ放送をはじめ電波と活字の仕事を続ける。戦後7年間放送したNHKラジオ婦人番組「私の見たこと聞いたこと」で1954年第2回エッセイストクラブ賞、1991年にはTBSラジオ放送「秋山ちえ子の談話室」で第39回菊池寛賞を受けた。この放送は1957年から2002年10月4日の放送終了まで45年間、12,512回にわたり放送され、その後3年間の期間限定で始めた「日曜談話室」に受け継がれた。番組の終了に伴い、放送の第一線から退くも、毎年8月15日の終戦記念日に行ってきた「かわいそうな ぞう」の朗読は、「大沢悠里のゆうゆうワイド」の生放送にてライフワークとして今なお続けられている。